懐かしい場所で新たな出会い
オペラのケーキ教室は京王線沿線で行われました。世田谷の千歳烏山で12年暮らした私にとっては、自転車での散策コース範囲だった場所京王線が一部地下へ潜っていたり、びっくりなこともたくさんあったけれど、どこか懐かしい香りがする町でした。先生はパリのカルトナージュ教室で出会った若い女性パティシエの勉強にワーキングホリデーで1年パリに滞在中に偶然教室で1コマだけごいっしょしたのですが、パリ駐在の奥様たちとは明らかに違っていました。学ぶことへの姿勢、パリでの暮らし・・若いのに頑張っているなあ~とレッスンを受けながら、ちょっとしか会話からそれがうかがえたのです。彼女のパリでブログを知って追いかけていたのですが、何かとご縁があって昨年はおどろきの桃やブラムリーを送ったりもしました。教室を開催しているのは知っていたけれど、今回は大好きなオペラが初心者以外ということで開講されていたので申しこみました。レシピがあってもなかなかとっつけないケーキだけに、一度きちんと教えてもらおうと思って、きのこ教室を諦めてこちらに参加しました。まずビスキュイを薄く焼きます。膨らませてはいけません。これを4等分して使います。今回出来上がりはおよそ18×13くらい層はガナッシュとコーヒー風味のバタークリームを2段ずつ挟みます。バタークリームに使うメレンゲがフランスメレンゲではなくイタリアメレンゲである点がポイント上掛けのグラサージュショコラはゼラチンを入れて作ります。この3つの他に用意するものは珈琲シロップビスキュイの両面に塗って使うのですが、これがしっかり沁み込むまで待つほうが美味しいオペラになるそうです。安物オペラはこのビスキュイがザラザラして美味しくないビスキュイがビスキュイだと気がつかないで他のクリームといっしょに口に入れたらとろけないと美味しいオペラはできません。すべてが用意できたら重ねていきます。一番下だけはチョコレートをコーティングしておきます。これで重ねたケーキを崩れることなく動かせます。はみ出していていいんです!シロップをたっぷり塗ります。ビスキュイの厚みをクリームで調整しながら最後だけは平らに仕上げます。グラサージュショコラをたっぷりかけたら周囲を切り落として出来上がり!絵ごころセロの私、オペラと書かないでパリと書きました。これはもっと練習してから書きたかったけれど、一発勝負でした。オペラの仕上げは金粉もったいないから、味は関係ないしちょっとだけ落として終わりにしました。出来上がったあとで、先生の端切れと、次回のパンプキンプリンをご馳走になりました。センス抜群のテーブルセッティングでしょ?このプリンが次の教室では作れるようになるんですって!とにかく美味しい!!プリンでした。八ヶ岳南麓でお店を出してくれたらいいのになあ~どのスイーツも彼女のレシピは本格的なのだと思います。パリでも一流のパティシエのもとで修業してきているし、いろいろ質問してきたけれど、解りやすくきちんと説明してくださるので、勉強になります。近くに居れば毎回通いたいと思うほどです。フランス語をきちんと身につけて、パリで一人でパティシエの修行をする!凄いですね。自分がやってみたくてもできなかったことをやり遂げている若い人とお知り合いになれて嬉しい!!おどろきの桃も彼女に使ってもらえたらいいのになあ~山梨が好きでよくこちらにいらっしゃるそうなので、これからもよいご縁が続くかもしれません。パリでの出会いを大切にできてよかった~!!懐かしい場所から新たに始まる人との関係一人で生きて来た線はいつか途絶えるけれど、その線と交わった人が新たな線を描き続けてくれたら最高ですね。バトンタッチするのは自分の子供だけである必要はありません。自分の子供は私の線から新たな線を引いて違う方向へ進んでいます。いつまでも近くで線を引くようにしたい人も多いでしょうけれど、場所だけ近くても心は遠いこともあります。誰かの役にたてて、誰かの人生の線に影響を与えられる期間は短いと感じています。娘はいなくても、こんなお嬢さんと関わることができたのだから幸せです。美味しいオペラがいつでも焼けるように特訓しなくっちゃ!