毎日なんだか焦ってる人生
商売人の家に育ちました。日々利益を追求し、その成果を享受する両親を見て私は何かしらの成果を上げなければ、何かで成功しなければと心の中で年がら年中焦っている人間になりました。兄は結婚後夫婦で始めたビジネスが時流にのり一生分稼いだ、とFIREという単語を見て全日本人が「火」と訳したであろう数十年も前にFIREを実現、今に至る人生の輝かしい成功者で兄の存在も私の焦りに拍車をかけました。いつになったら、兄みたいになれるんだろうな。いつになったら、この強迫観念から抜け出せるんだろう。でも、私にはたまにこんな日があります。例えば我が家のネコが朝ごはんのカリカリをうましうましと一生懸命食べているのをぼーっと見ているとき。家事を終えて、カーテンと一緒に洗濯物がゆらゆらと揺れているのを眺めているとき。これが、私の幸せなんだよねってそう思える。それはきっと私が心身ともに健康で、こころに余裕があるとき。娘がいて、家に笑いがあって大好きだったネコを4匹も飼えている。目標だと自分に課していた重荷をまたひとつ、下ろしてもいいのかも。