2011/09/26(月)21:34
勝山城址公園
先日飛山城史跡公園を紹介しましたが、引き続き今日も城跡公園の話題をアップします。今日紹介するのは、宇都宮の隣りのさくら市氏家にある「勝山城址公園」です。
↑駐車場から勝山城址公園へ歩いていくと、緑が多くてとても良い香りがしてきました。
↑良い香りの元はコナラ(小楢)の木でした。カブトムシも好きな木ですね。秋になるとドングリも出来ます。この小楢ですが、万葉集に作者不詳のこんな歌があるようです。栃木県(下野)の歌ですね。
「下毛野(しもつけの) みかもの山の
小楢のす まぐはし児(こ)ろは
誰(た)が笥(け)か持たむ」
↑大手口橋が見えてきました・・・。
勝山城ですが、南北420m、東西370m、鬼怒川の段丘面を天然の要害にした崖端城となっています。鎌倉末期頃、氏家氏が築き、その後芳賀氏によって強固な防備が完成しました。中世下野における宇都宮氏一族の北方防衛の拠点であり、戦国時代では那須氏との激戦地となりましたが、堅牢な城で落城することは無かったそうです。
しかし、宇都宮氏が慶長2年(1597)豊臣秀吉の命で改易したのに伴い、あえなく廃城となりました。
↑こちらの堀の上に櫓台があったようです。
明治以降の城跡は、特に黒須家が資材を投じて勝山城周辺の土地を購入したことなどにより、よく保存されていましたが、戦後の開発の波は勝山にも押し寄せ、文化人らによる啓蒙活動や保存運動が続けられましたが、ついには本丸跡も破壊されてしまいました。
↑しかし、これを機に本丸跡は公有地となり、初めての学術調査が行われ、大手口や土塁を復旧し、町指定史跡となりました。平成5年(1993)城域内にはミュージアム氏家が開館し、廃城後400年を経て勝山城は文化の拠点として蘇りました。
↑勝山城址公園からの景色です。飛山城同様、眺めが良いですね。鬼怒川と河川公園の大池が綺麗でした。勝山城址公園も本丸や天守閣がなくちょっと殺風景でしたが、これも兵(つわもの)どもが夢の跡ですね・・・。