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間奏の妙 ♪

元の曲もさることながら、間奏が忘れられない、というのを10曲集めてみました。間奏自体としての完成度が高いので、他の歌手がカバーするときにそのまま使うことが多いです。イントロと同じ間奏の場合は、たとえ出来がよくとも採用しませんでした。

間奏コレクション、再生はここを左クリック

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古い曲ばかりで申し訳ありません。他にいいのがあったらぜひ教えてください。

1曲目:誰でも知ってるあのグループの1969年の曲、彼のギターは味がありますね。
2曲目:原曲では有名なジャズミュージシャンがアルトサックスで吹いた間奏ですが、これはテナーサックスによるカバーです。
3曲目:可憐な歌手でした、ピアノはお兄さんでしょうか。
4曲目:ギタリストは二人だと思いますが、1人目のソロだけ載せます。
5曲目:それほど有名な間奏ではないでしょうし、オリジナルバージョンではありませんが、生ギターがいいので主観的に選びました。
6曲目:5人目のメンバーと言われたこの人の存在がこのグループには欠かせなかった、編曲とプロデュースの天才、彼が弾いてます。
7曲目:このグループの唯一の大ヒット曲でしょうか。メンバーの一人は、最近話題になった女優の父親です。
8曲目:日本を代表するシンガーソングライターの1981年の曲。この演奏でサックスを吹いているのは山本拓夫です。
9曲目:間奏ではなくエンディングです。1969年の映画の中、屋上で演奏しましたね。ビリー・プレストンのエレクトリック・ピアノです。
10曲目:これは間奏と言えるのかどうか、記憶に残る嗄れ声です。

***** 解答 *****

1曲目、6曲目、9曲目はビートルズ。まず、ジョージ・ハリスンの作品、Something、この曲はジョージが作った中で最高傑作であるだけでなく、ビートルズの作品群の中でもトップ20に入るでしょう。CからCmaj7、C7と半音ずつ降りてくる出だしのコード進行は、多分何百という曲が使っているものでしょうし、その後に出てくるAmの基音が半音ずつ下がるのもよく出てくるパターンで、そういう点ではクリシェがいっぱいです。が、心に残ることは間違いない名品です。そしてジョージのギターソロ。ジョージのギターのテクニックはそれほど評価されていないと思いますが、聴く人の心をとらえることでは一級品です。彼の間奏には他にもたくさん記憶に残るものがあります、Long Tall Sally、She's a Woman、Let It Be、All My Lovingなど。

ビートルズの次の作品(6曲目)はIn My Lifeです。ジョン・レノンの感傷的な歌声で、<人生の思い出の場所、思い出の人、いろいろあったな、もうこの世にいないものもあれば今もそこにあるものもある、これらすべてを僕は愛した>なんて始まりますが、行き着くところは現在の愛、これに優るものはない、というありきたりのラブソング。間奏に入るピアノは、ビートルズのプロデューサーで編曲も手掛けたジョージ・マーティンが弾いてます、作曲も彼のようです。YesterdayやEleanor Rigbyの弦楽奏のアレンジはマーティンだし、Please, Please Meをレコーディングするにあたってスローバラードからアップテンポに変更することを要求したのも彼です。五人目のビートルズと呼ばれるのももっともですね。

ビートルズの最後(9曲目)はDon't Let Me Down、ジョン・レノン好みのペンタトニック・スケール(五音階)の曲。途中で四分の五拍子に変わることで単調さを避けています。どうか僕を捨てないで、とヨーコ・オノに懇願するジョン・レノンの切羽詰まった叫びが印象的です。お蔭でグループは崩壊することになりましたが。ビリー・プレストンはソウル系のミュージシャンですが、1969年の屋上のコンサートでビートルズとともに演奏しています。ジョンは彼をビートルズのメンバーに入れるという意見でしたが、ポールは、バンド自体が解散目前なのに意味がない、と反対したそうです。この曲とGet Backでビリー・プレストンのエレクトリック・ピアノが光っています。

2曲目はビリー・ジョエルのJust the Way You Are(素顔のままで)、間奏でアルト・サックスを吹いたのはジャズのフィル・ウッズですが、手持ちがなかったので、あるテナー奏者がカバーしたものを使いました。エコーがかかりすぎていてあまり好きではありませんが、これ以上のものを見つけることが出来ませんでした。

3曲目はカーペンターズのマスカレード、歌っていたのは拒食症で亡くなったカレン、ピアノは多分お兄さんのリチャーズ。ジョージ・ベンソンの演奏も素晴らしいですが、ここではわかりやすいカーペンターズの演奏にしました。もとはレオン・ラッセルの作品です。言葉では理解しあえない恋人関係の難しさと別れることのできない慣性を描いています。

4曲目はイーグルズのHotel Californiaです。これも間奏というよりエンディングでしたね。ギター二本が吠えるように泣く絡みがそのままフェードアウェイして曲が終わります。ギター奏者はドン・フェルダー(作曲も)とジョー・ウォルシュ。ジェスロー・タルのWe Used to Knowという曲の真似ではないかという指摘もありますが、イーグルズの作品の方が流行っちゃったので後の祭りですか。歌詞の方はドン・ヘンリーが書いたロス・アンジェルスの金持ち社会の退廃した生活の暗喩です。

5曲目は長谷川きよしの「別れのサンバ」です。1969年のオリジナルバージョンが手に入らなかったので、これは多分最近のライブからです。

7曲目はランチャーズの「真冬の帰り道」からです。もとは加山雄三のバックバンドで、喜多嶋兄弟がメンバーに入っていました。弟の喜多嶋修の作曲です。喜多嶋は女優の内藤洋子と結婚して舞が生まれ、やがてカリフォルニア共和国に移住しました。

8曲目は佐野元春のSomeday、ここに載せたのは2006年のap bank fesで演奏されたもので、ミスチルの桜井和寿が中心で歌っています。サクソフォンは名手・山本拓夫です。

10曲目は都はるみと岡千秋(作曲も)のデュエットで1983年ごろに流行った「浪花恋しぐれ」から。落語家・桂春団治と妻・お浜との夫婦愛を描いています。(2014.9)


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