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2005.08.27
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カテゴリ:カテゴリ未分類
ユダヤ教から分かれてキリスト教になっていく過程で絶対に欠かすことのできない人物に、ペテロとパウロという二人がいる。英語で言うとピーターとポールで、最近気づいたのだが、Puff the magic dragonと見事なハーモニーで歌ったフォークグループのピーター・ポール&マリーが、キリスト教の中枢にある三人の名前と同じだったのだ。もちろん、マリーはマリアである。

さて、このペテロとパウロは、出生も違うし弟子になった動機も違う、布教の方法も違えばユダヤ教に対する固執の仕方も違う、多分性格的にもずいぶん違ったのではないかと思う。

ところが、僕にとって一つ問題がある。キリスト教のことに興味を持ち始めて一年ほどになるが、今だに二人の名前のどちらがどちらだか間違えるのだ。どちらもP音で始まるので、どっちがペテロだったかパウロだったか、混乱する。その上、英語で読むことも多いので、ピーターとポールも出てきて、4つの名前が交錯する。

それが、やっと二人を区別する方法を編み出した。この方法、ビートルズを知らない人達には通用しないのだが、ビートルズのポール・マッカートニーがポールつまりパウロだと覚えるのだ。

ポールの音楽を知ってる人はわかってくれるだろうと思うが、彼の作る曲こそがビートルズを単なるロックンロールからより幅の広い音楽へと広げる原動力だった。ジョージ・ハリソンもサムシングという稀有の名作を残したが、マイ・スウィート・ロードのような盗作もしたりと、その才能は限られている。ジョン・レノンはビートルズのハート・アンド・ソウルであって、その存在は一種スピリチュアルであり、音楽性よりも比較的シンプルな曲調に託した精神性の重さが光る。リンゴ・スターの音楽については、触れてはかえって音楽に失礼になる。

ポール・マッカートニーの音楽は限られたハードコアのロックンロール・ファンの嗜好の狭さを、包み込みながら軽々と超えた。例えば、エレナ・リグビーやシーズ・リービング・ホームのような荘厳さの追求から、ハニー・パイ、ブラック・バード、マザー・ネーチャーズ・サンといったフォーキッシュな軽やかさ、マイ・ラブ、ロング・アンド・ワインディング・ロードという交響曲的な構想、シーズ・ア・ウーマンやオー・ダーリンなどの荒々しい正統ロックと、彼の曲作りは常にバラエティと新しい境地を探っている。ポールの音楽こそがビートルズの普遍さの要だ、と僕は思う。

そして、ユダヤ教の一派が非ユダヤ人(Gentile)に広がっていく時に是非とも必要だったのが、パウロのユニバーサルなアイデアと布教活動だった。だから、パウロがポール・マッカートニーである。

ポールとジョンがその感覚的な違いなどから徐々に反目しあい始めたのと同様に、パウロとペテロもある事件を機にして、離反していった。

ある事件は、アンティオキアで起こった。アンティオキアは1939年にフランス領シリアからトルコに編入され、トルコ名ははアンタクヤという。この事件当時は、ローマ領ののシリア州でコスモポリタンな都市だった。

律法を遵守するエルサレムのユダヤ人達は、宗教的に穢れた異邦人である非ユダヤ人との交際には気をつけていた。これと違って、コスモポリタンなアンティオキアの初期キリスト教徒のコミュニティでは、ユダヤ人も非ユダヤ人と共同の食事をとり自由に交わっていた。パウロもペテロもそういった生活に不自然を感じていなかった。

ある時、エレサレム教会からヤコブのからの使いが訪れた。イエスの兄弟ヤコブは、イエスの処刑後徐々にキリスト教団で権力を握り始めていた。その権力者の使いが共同の食事を見て驚いた。何だこれは、ユダヤの清浄の食物の決まりに無頓着な非ユダヤ人と食卓を共にして、ちゃんと法が守れるのか?と共同の食事を批判したのだ。

ペテロはこの批判に動揺し非ユダヤ人との接触を控えるようになった。彼は、ユダヤの律法主義の枠を抜けられなかったのだ。パウロの理解者だったバルナバもペテロに同調した。パウロはペテロをみんなの前で非難した、偽善者となじった。

パウロの幅の広さとペテロの限界を端的に表した逸話だ。ポールの音楽の幅の広さと重ね合わせると覚えやすい。

ついでにもう一つ、覚えるのに苦労するキリスト教関係の事実についての覚え方。(これではまるでチャート式・・・を使って受験勉強をした時のようではないか。しかし、あの頃語呂を使って覚えたことは、脳細胞が死に始めた今日でも覚えているのだ。産医師異国に向こう、水金地火木土っ天海冥、すへりべほたちさ、きけりつぬたりりむむずましけむ、などなど。ところで、グーグルが上場した時の新株発行株数14159265であったが、これは「産医師異国に向こう」の小数点以下である。だから、パウロとペテロの違いも死の床まで持っていけるはずだ。)

もう一つの覚え難いことというのは、福音書の成立順序だ。4書が成立した順番について、学者たちの意見はほぼ固まっている。マルコ、ルカ、マタイ、そしてヨハネの順だ。これがまた覚えられない。M音で始まるマルコとマタイが区別できないのだ。そこで、今度は余りエレガントなやり方ではないが、KLMとアルファベットの順で覚える。最後のK音でマルコを表し、マタイは冒頭のMで表す、Lはもちろんルカ。KLMが成立の順番となる。

JKLMとしてヨハネも含めることができれば文句なしだが、残念ながらヨハネは一番後に成立した。それに何よりも、ヨハネは他の共感福音書と違ってずいぶんとムードも内容も違うのだ。これは別物と考えた方がいい。





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最終更新日  2005.08.28 15:43:55
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Re:長期記憶に残る覚え方(08/27)   alex99 さん
マイ・スウィート・ロードは、好きな曲だっただけに残念。

昔、大リーグの来日チームの一塁手に、Gentileと言う名字の選手がいました。

私は、マルコは「ちびまる子ちゃん」、マタイは「マタイ受難曲」と関連しておぼえようと思います。(笑)

(2005.08.28 14:26:10)

僕も好きでした   cozycoach さん
My sweet lord。耳に残る麻薬のようでしたね。Gentileはキリスト教徒のことも指すようですから、彼はきっとキリスト教徒でしょう。 (2005.08.28 14:57:26)

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