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一語楽天・美は乱調の蟻

2005.11.23
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TO(ティーオー)、といえばアメリカのスポーツファンなら誰でも知っている、Terrell Owens、プロ・フットボール・リーグNFLの超有名レシーバーだ。190センチ近い長身と俊足を生かしてフィールドを駆け抜ける、クォーターバックからのパスをキャッチした次の瞬間にはディフェンダーの前から忽然と姿を消し、あっという間にタッチダウンする。観客にとってこれほどエキサイティングな選手はあまりいない。一昨年までサンフランシスコ・フォーティーナイナーズのスター選手だったので、僕も時に応援したものだ。

昨年フィラデルフィア・イーグルズに移籍し、年間で77ものパスをキャッチし14のタッチダウンを決めた。因みに、タッチダウンの数では1位と2位の16についでNFL全選手の中で第3位だった。イーグルズはTOの活躍もあってスーパーボールまで勝ち進んだ。

しかし、この男凶暴につき・・・ではないが、自己中(虫)が巨大化して反吐も寄り付かなくなったような人間で、とうとう墓穴を掘ってイーグルズから追い出されることになった。

そもそもサンフランシスコからフィラデルフィアに移籍したのも、サンフランシスコが近年弱体化したために、「こんなところで骨を埋めるわけにはいかん、強いチームに移籍しろ、でなかったら俺はプレーしないぜ」と恫喝したのだろう。アメリカのスター選手はいつでもマイ・ウエィを選べる。

サンフランシスコ時代にも、TOはすでに問題児だった。僕の覚えてるだけでも4度世間を騒がせた。

まず、なぜもっと自分のところにボールを集めないのだ、とコーチを批判した。"I want to be the go-to guy on this team. But the play calling doesn't always involve me. I get lost in the offense."フットボールは究極のチームスポーツだから、いかに一人の選手が優れていても、攻撃のパターンをさまざまに組み合わせないと、長期的にはいいチームにはなれない。ゲーム・プランはコーチ陣が練るもので、それに対してネガティブな意見や批判を一選手がするのは、できるだけ避けなければいけない。TOはそのタブーをしょっちゅう侵した。

こういう事件もあった。ダラス・カウボーイズとの試合でタッチダウンを決めた後、わざわざフィールドの真ん中にあるダラス・カウボーイズの星のマークのところまでボールを持っていき、そこで勝利のポーズをとった。相手チームのシンボルを踏みつけて勝利を祝う、というのは喧嘩に勝ったときに横たわる相手の顔に唾を吐くようなものだ。タッチダウンの後にある程度祝福することは認められているが、過度のセレブレーションは徒に相手チームの選手や観客を刺激し、暴力的な反応につながる恐れがあるので禁止されている。TOの行為は当然スポーツ精神に反するものだ。当時のサンフランシスコのコーチはTOを1週間の出場停止にした。

更に、こうなると滑稽としか言いようがない事件があった。これまたタッチダウンの後で、靴下の中からフェルトペンを取り出しタッチダウンのボールにサインしたかと思うと、それをスタンドにいた自分の知人(彼の財産コンサルタントらしいが)に渡したのだ。フェルトペンを靴下の中に隠し持っていたのだから、はじめからこの行為を計画していたわけだ。

当時のサンフランシスコのクォーターバック、ジェフ・ガルシアを同性愛者と思うか、という記者からの質問に答えて、"Like my boy tells me: If it looks like a rat and smells like a rat, by golly, it is a rat."普通、チームメートのことは出来るだけサポートするのがアメリカのスポーツ選手の倫理だが、TOのこの言葉は露骨な侮蔑の表現だった。

こうした一連のエゴまみれの行為の末にフィラデルフィアに移籍して、7年契約、総額約56億円の契約を結び、上に書いたように1年目に大活躍した。

ここから自己虫は自分の掘った墓穴に落ちてしまった。チームの躍進に貢献したのだから、この契約額では安すぎる、と早くも再交渉の話を持ち出したのだ。更に、例によってチームのクォーターバックを批判し始めた。フィラデルフィアのクォーターバックはドノヴァン・マクナブ、TOとは正反対の好感度120%のスター選手だ。彼を批判してもTOに勝ち目はない。契約再交渉の要求を聞き入れてもらえない(7年契約の2年目に誰が再交渉する?)TOは、不満を募らせコーチやらマネージャーやらへ次々と批判の矛先を向けた。

ついにチームも我慢の限界を越えた。「キミ、取りあえず次の4試合は出場停止、その後ももうチームに戻らなくてもいいからね」とTOに通告したのだ。TOは組合を通じて「この制裁は行き過ぎである」との申し立てをしたが、調停人が正当であると判定し、TOの放出が決定した。さて来シーズンはどこでエゴを振り撒くやら。

教訓: "My way or highway?"という言い方がある。「俺の言うとおりにやるのかそれともやめるのか?」のような感じで、高飛車な表現だ。TOもスター選手であることをいいことにあと数億円稼ごうとしたのだろうが、高飛車も敵陣に入り込みすぎると桂馬と交換という羽目になる、ということ。






最終更新日  2005.11.25 03:45:58
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