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2007.01.08
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いよいよ女性大統領の誕生の可能性も現実のものになってきた。

ケネディが暗殺された時に大統領に昇格したのが副大統領だったジョンソン、ニクソンがウォーターゲートで辞任した時に昇格したのが副大統領だったフォード(フォードはニクソンの親友でもあって大統領に昇格してからニクソンに特赦を与え訴追の可能性から救った)、というように、大統領が任期中に職を去ることはままあるわけで、トム・クランシーだったかの小説では正副大統領と上下両院の議長が死んでしまって(日本人によるホワイトハウスの爆撃だったか)、国防省長官の主人公、ジャック・ライアンが大統領になってしまうというのもあったが、アメリカ大統領の継承順でいくと二番目の地位に始めて女性が上り詰めた。

一番目はもちろん副大統領、その次に来るのが下院議長で、昨年の選挙で民主党が過半数を獲得した為、下院民主党のリーダー、サンフランシスコ選出のナンシー・ペローシ(Nancy Pelosi)女史が下院議長になることになり、大統領継承順位二番となったわけだ。

因みに、このあとの順番は上院議長、国務省長官、財務省長官、国防省長官、司法長官、内務省長官、農務省長官、商務省長官と続いている。英語ではPresident pro tempore of the Senate、Secretary of State、Secretary of the Treasury、Secretary of Defense、Attorney General、Secretary of the Interior、Secretary of Agriculture、Secretary of Commerce。ただし、帰化したアメリカ人は大統領になることはできない。憲法を改正すれば別だが。

ペローシ女史が女性初の下院議長になれたのも、今選挙での民主党の勝利があったわけだが、多くの中道あるいは左よりの人達は、「やっとね」という遅すぎた安堵の気持ちでいっぱいだ。二度の大統領選挙で共和党に大統領を半ば盗み取られたように感じている普通の市民にはほんとうに長い冬だった。金と組織力とマーケティングの力に負け続けていたのだから。

ここまで暴走が軌道を外れ続けたのは多くの一般市民がマーケティングによって惑わされたことだけが原因ではない。国会がそのCheck and Balanceの責任を果たさなかったからだ。三権の分立は、それぞれのブランチがお互いに暴走しないように監視しあうことで正常に機能する。

民主党が過半数を取った今、どういった国会運営をしていくのか注目される。それいかんによって次の大統領が民主党になるか共和党になるかが大きく左右される。

具体的に何ができるのか、何をしなければいけないのか?まず議員の不正を減らすこと、利害の抵触するような人間関係・社会関係に関わらないこと(いわゆるconflict of interest)、具体的には賄賂をもらったり接待を受けたりすることの厳禁。次に、国会で議事討論をする時間を増やすこと。最近の議員のスケジュールは火曜の昼に国会に来て木曜の昼に地元に帰るんだそうだ。アメリカはだだっ広いので、スケジュールがこうなる理由もわかる。僕達も東海岸の会議に参加するときは火曜から始まり金曜の昼でお開きにすることが普通だ。難しいのはわかるが、最近の立法の質と量の低下を考えると、改善しないわけには行かない。

三つ目は、もっと真剣に議論して大統領の言うなりにならないこと。建国のデザインをした人たちは(the founding fathers)立法府を一番重要な機関と考えていた。ところが今は、大統領の強い信念と意思がそのまま通っている。お座なりではなく答えるのが難しい質問をし白熱した議論をすることが必要だ。信念には穴がある、穴を認識し綻びを繕うことがお目付け役としての義務だ。

ペローシ女史の初仕事は予算規則の一変更だった。新規の歳出は、これは減税も含まれるが、必ず額の匹敵する他の歳出削減か増税が伴わなければいけない、という規則だ。この規則で際限のない予算膨張が抑制されることは間違いない。と同時に、民主党が欲している福祉予算の増額も困難になることも確かで、諸刃の剣ということになる。

ペローシがどれだけの改革をもたらすのか、期待したい。





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最終更新日  2007.01.08 15:28:39
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