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2008.05.28
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眠れない夜、例によってユーチューブで羊を数えていたら、山下達郎の「Forever Mine」という曲のPV、短いストーリー仕立てになっている、に出会った。達郎のファンではあるけど、熱心に追いかけてるわけでもなく、たまたま見つけたのが、この曲と「ずっと一緒さ」で、どちらもテレビドラマや映画の主題歌になっていたようだ。

Forever Mine のPV版(2018年7月現在、ユーチューブではPVはすべて削除されたようです、映画のクリップの背景に流れるものはここにあります)が今のところユーチューブにある。これがかなりの傑作で、僕はPVなどほとんど見ないのだが、思わず涙してしまうほどのショートストーリーだ。

「あまりの孤独にその男は悲しんだ」という字幕で始まる、なが~い顔の嶋田久作が演じる浮浪者風の青年、冬の夜のベンチでかじかむ手を息で温めながら、男は何かに憑かれたようにゆっくりと両手を前に伸ばす、ピアノの前奏が始まり、男の両手が見えないピアノを弾き始める、口元には鼻水が垂れ、男は切ない顔で歌いだす、

<僕だけがあなたを守れる、この世界で一人、僕だけがあなたを愛せる、他のどんな誰より>

男の顔と両手とのあいだをカメラは行き来して、<絹の雨にぬれながら、夜明けまでずっと抱きしめていたい、このまま>と、男の切なさは頂点に達したかのように前かがみになった、その時サビが始まる、<さあ、僕の胸で、腕の中で、忘れていた夢の続きを>と高く飛翔するこの部分で男は幾分生気を取り戻し、男の前に幻のようにグランドピアノが現われる。<さあ、呼び覚まして融けてゆこう、僕と本当の愛のしじまへ>、と一番が終わったところで、グランドピアノは掻き消え、代わりに若い女性がホログラムのように出てくる、高津飛鳥というモデルの方らしい、日本人の絶望した青年なら大抵はこのキャスティングに満足するんじゃないかというような、ずば抜けて美人ではない清純な雰囲気の女性で、久作くんの肩に顔を埋めるこの構図は、達郎君の好みだろうか、PVの監督のそれだろうか。

<いつだってあなたを見ていた、意気地なしの黄昏、強がりと孤独なプライド、すべてはもう幻、二度と目覚めなくていい、美しい横顔に崩れ去ってしまえる>

<さあ、時の中へ、あなたは今ありのままの自分に戻る、さあ、口づけして落ちていこう、僕と永遠の愛のしじまへ>

達郎の曲や詩はいつものようにかなりの出来だと思うけど、このPVはそれを食ってしまうほどの出来だ、と思うのは僕だけだろうか。





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最終更新日  2018.07.14 04:09:10
コメント(14) | コメントを書く


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え。   tomoo954 さん
見ました・・・。これは・・・。頂けないと思います。最初、ギャグビデオかと思ってしまった。ホームレスが幻覚見て最後が「あれ」、では、あまりに救いが無い。だったら、この曲がテーマソングになっていた「東京タワー」という映画の映像とのマッチングの方が遥かにいいとおもうし、女性にも受け入れられるのでは。これは、、、、無いです。 (2008.05.30 00:41:11)

Re:え。(05/28)   cozycoach さん
tomoo954さん

そうですか?最後のよしあしは横において、全体の色調は好きですね。映画は見てないのでなんともコメントできません。マッチングは、必ずしも歌詞の一字一句とのマッチングでなく、達郎の雰囲気そのものとのマッチングなんですけどね。映画「ブラジル」見たことありますか、あるいはオリジナル・スタートレックのMenagerieというエピソード。苦しみのどん底にある人間の行き着くところは完全なニルバーナかバーチャルな幸せしかないんじゃないか、と。

いずれにしても、否定的な意見も貴重なものです。だいたい10人が10人、意見が揃うことのないのが人間の世界です。 (2008.05.30 09:14:58)

補足   cozycoach さん
このPVの監督は丹下紘希だそうです。

下のブログに書かれてある感想は、わりと納得の行くものでした。

http://blog.livedoor.jp/takahiro_m1009/archives/50582794.html

エンディングはかなり読めていたので必要はないと思いますが、じゃあどういう風に終わらせるのかというと、困ります。僕が撮るとしたら、翌朝のスクランブル交差点かなんかを夢遊病者のように歩く主人公を周りの人込みが気味悪そうに眺めている、という感じにするかな。あるいは、道に迷っている子供を登場させて、その子が無言で指す方向に手を繋いで歩いていく、というような終わり方にするか。

都会の孤独に救いはない、というのがテーマなのですから、救いがないと感じて当然です。ただし、ああいうエンディングでは芸がなさ過ぎるように感じました。 (2008.05.30 09:52:55)

うーむ   tomoo954 さん
>苦しみのどん底にある人間の行き着くところは完全なニルバーナかバーチャルな幸せしかないんじゃないか、と。

であれば、映画「ダンサーインザダーク」の世界観なら最後が死刑でも昇華されますが。

ヤマタツのあの歌は、本質は「僕だけがあなたを守れる」ですから、生きる意味を与える側でなければならない。あの映像は全く逆。あの夢遊病者がどうして「僕だけが守れる」なのか。解釈の限界では。私が抱く曲の世界観は、簡単に言えば、「王宮に囚われた不本意な皇女を救い出す騎士」のイメージでした。雅子さんでだめなら、ダイアナでもいい。最も古今東西、このようなイメージはどこにでもある。普通の主婦にでも。つまりこれは、「純粋な不倫」の曲です。「東京タワー」も概ね同じ趣旨の映画です。夢遊病者の戯れにして欲しくないなー。思い入れがあった曲だけに。

ダンサーインザダークより、もっと日常の浅い世界の歌。でありながら、皆で手を繋いで「らんらんらん」でもない。

その証拠に、最後にひき殺されないと辻褄があわなくなっている。

これは私にとっては「純粋な不倫の歌」であります。 (2008.05.31 03:29:35)

やはり   tomoo954 さん
>映画「東京タワー」(黒木瞳、岡田准一主演)のテーマソングとしても採用されているこの曲、それ自体も大変良質な出来だと思います。哀しげな雰囲気の中にも真の愛情の強さが表現されていて、聴いている我々の身体を芯から暖めてくれるような気がします。前述したとおりPVも素晴らしい出来で、愛する人を失った悲しみと彼女の思い出の楽しさが両方しっかり伝わってくる作品だったと思います。曲の雰囲気にも非常にマッチしており、敢えて達郎本人を使わなかった工夫(といっても、達郎氏自身がこういった映像への出演を嫌っているのですが)もいい方向に効果が出ているといえます。

--------------

この監督までひっくるめてありえない。僕は自分の結婚式のBGMで流そうかと思っていたぐらいで、純粋な愛の歌です。

都会に疲れ果ててしまった「女性」に歌う曲であったとしても、その逆に男が「疲れてしまっている」節はどこにもないように聞こえるのですが・・・。

どうして夢遊病者になってしまうのか。映像を見て、ショックに近い衝撃(笑激)を受けました。いやー・・・・・・・・。 (2008.05.31 03:39:02)

だからー   cozycoach さん
歌のイメージから入るからそうなるんですよ、僕はこの曲を聴いたことがなかったので曲自体のイメージというものを自分の中に持っていなかった、だから<素直>にPVを観ることができたのです。確かに、既にイメージを持っている人が、それと違うイメージを叩きつけられるのは、嫌なもんです。小説の映画化に大して感じる不満は、たいてい原作を先に読んでいた場合でしょう。ダンサーインザダーク?あれは異常に暗すぎます、何のロマンもない、あれと一緒にしてもらっては困ります。

ところで、これを不倫の歌とするのですね、僕はそこまで現実化しませんね。そうととれなくもないけど、そうはとらない。それにしても、不倫の歌を結婚式のBGMに使うとは、なんという不謹慎な。 (2008.05.31 04:52:23)

Re:だからー(05/28)   tomoo954 さん
cozycoachさん
-----

ごもっともです。
(2008.05.31 21:39:49)

分析的考察   tomoo954 さん
cozyさんのイメージ論はもっともです。一度納得しかかったのですが、やはり何かひっかかるので少し離れて分析的に思考してみました。なぜこういう「イメージの齟齬」が生まれたのか。まず、http://www.tokyo-tower.jp/ をご覧ください。映画「東京タワー」。この映画の公式なテーマソングとしてこの曲は書き下ろされています。私の知見から言えばドラマや映画のテーマソングとして書き下ろすとき、山下達郎さんに限らずソングライターには作品のストーリーが最低限伝えられます。曲はオーダーメード。ただそのストーリーをそのまま歌にしたのではシナジーが生まれないので、ストーリーの下にある「人間感情」を一般化、抽象化して楽曲化していると思われます。ゆえに「東京タワー」のストーリーからイメージして「ForeverMine」が書かれている事はほぼ確実。ところが映画は寿命を終えても楽曲は映画から離れて一人歩きできるように「仕込まれ」ています。それが最初の「ストーリーを昇華して抽象化する」作業の意図ですから楽曲には他の解釈も可能で、他のストーリー映像も添付可能です。そうした方が他の「人間感情」にもシンクロする深い楽曲、ということになる。つまり最初は東京タワーから生まれた楽曲がある時点で他の解釈映像とセットになる事も「あり」なのです。しかし最初の企画コンセプトに寸法をあわせて作られている「オーダーメード」ですから、解釈は可能でも、やはり作品の息吹は必ず残っていると考えるのが合理的ではないでしょうか。その意味でcozyさんの「不倫の歌とは解釈しない」というところまで言うのは失当ではないかと考えます。どうでしょう、この論法(笑? (2008.06.01 01:51:38)

Re:分析的考察(05/28)   cozycoach さん
tomoo954さん
>http://www.tokyo-tower.jp/ をご覧ください。

見ましたが、ここには達郎の曲の作成の経緯はかかれてないようですが?映画「東京タワー」の場合に関しては知りませんが、「薔薇のない花屋」の主題歌「ずっと一緒さ」の場合について達郎のインタビューがあったので読んでみたら、
http://www.amazon.co.jp/gp/feature.html?ie=UTF8&docId=1000135106

「ドラマ主題歌となると、つい質問したくなることがある。脚本をどれだけ意識したのか、ということだ。ただし、先程も語られていたように、『薔薇のない花屋』はオリジナル脚本の作品である。」という質問に対して、「ということは、曲を書いてる時点では、ハッピ-エンドなのか悲劇なのか、100%確実には分らない。脚本も、レコ-ディングの時点では3話目くらいまでしかなかったし、そうなると、頼りになるのはイメ-ジでね(笑)。ただ、こういう制作方法は昔からあって、結末は分からなくても、話の流れを読んで、解釈して、物語の肝となる部分を歌のなかに込める、それが腕の見せどころ。僕の歌は、メロディーの構造上、字数がとても少ないので、結果、論旨をデフォルメしたり、メタファ-(暗喩)で伝えていくことになるんです。なので、“ずっと一緒さ”といっても、一回別れて、今は一緒なのか、そこらあたりはハッキリ言っちゃうと面白くない、その辺はあくまで聞く人の想像に委ねて、メタファ-で、オブラ-トに包んで、という…。もともと、ここで伏線張っといて、ここにおいしい言葉を、みたいな、80年代によく職業作家がやってたみたいなテクニカルな詞は好きじゃないんです。詩人でも、宮沢賢治とか、心情吐露をそのまま言葉にする人のほうが好きで、だから自分で歌詞を書くときも、そうめざしてるんですけどね。
」との達郎の弁がありました。
(続く) (2008.06.01 12:15:09)

Re:分析的考察(05/28)   cozycoach さん
tomoo954さん

で、ここから僕が読み取るのは、僕自身もこういう風に曲を作るんでわかるんですが(素人のレベルでですが)、映画やドラマの主題歌だからといって、それにぴったりとあわせて書くわけじゃないし、時間的にかけない場合もある、そこのあるのはイメージだけなんじゃないか。「さあ口づけして 墜ちて行こう僕と」というところにイメージとして不倫はほのめかしてあるけど、それをはっきりと出すような歌詞を達郎は書かない。そうすると、ここで以前「幸せは撃ったばかりの銃」で僕の書いたことを思い出してほしいのですが、そういう曖昧さの残った作品ほど自立するわけで、作者の意図とは違う部分で作品が生きてくるわけですよ。だから、これは不倫の歌だよ、と断定してしまわないところに、達郎への敬意があり、演歌のような直接的な歌詞への蔑視があるわけです。
(2008.06.01 12:27:41)

Re[1]:分析的考察(05/28)   tomoo954 さん
cozycoachさん

cozyさんにしては、負け惜しみっぽいなー。論旨がぶれてる、、、なんて(笑)

多分、大筋同じことを考えていると思います。ただA
付きのBなのか、B付きのAなのか、その程度の違いでしょう。ちなみに私が普段踏み込んでいる世界は、学者がその程度の差に着目して議論している世界なので、それもまた探求の世界としては「あり」ですが。
さて、これが「書き下ろし」であることは、業界の通念上95%以上の確立でyes。レコード会社が、「書き下ろさせてくれ」と交渉するのですよ。企画決定時に。そうやってエンタテインメント業界は再生産しております。

そして、書きましたとおり、テーマソングを発注する段階で、ドラマのストーリーが出来上がっているとは限らない。ただし。東京タワーは、原作モノと言って、先に「元ネタ」があるのです。ですから、山下達郎は東京タワーのテーマソングを書いてくれ、と言われた時点で、ストーリーは全部知りえました。

読んだか読まないかは本人に聞かないとわかりませんから議論としては不毛です。ただし、映画「東京タワー」のキャッチコピーは「恋はするものじゃなくて、落ちるもだ」。達郎さんが楽曲の制作にあたって、どれくら原作にこめられた「一般感情」(その映画のみに回収されない世界観とメッセージ)を意識して書いたかは、何か証拠を出さないとならないことになりますが、「蓋然性」の議論は可能ですから、「山下達郎は東京タワーをイメージしてあの曲を書いた」は命題として正しいのではないでしょうか。どうでもいいことに、また深く入り込んですみません(笑。こちらからのこのネタはこれにて終了。 (2008.06.01 14:36:15)

Re[2]:分析的考察(05/28)   cozycoach さん
tomoo954さん
>cozyさんにしては、負け惜しみっぽいなー。論旨がぶれてる、、、なんて(笑)

イヤー、負け惜しみっぽくはないですよ、負けたと思ってないんだから、多分、僕の書き方が悪いから通じてないんでしょうが(つまり論旨がぶれてるから通じてないんでしょうが)、達郎が筋を知っていたかどうかには焦点を置いてません。知っていたとしても、彼は直接には表現しないといってるのです。そして、直接に表現しなければ、聴く方の解釈の幅ができる、と言っているのですよ。

しかし、お互い議論に負けるのが嫌いな性格だから、つまらない事に拘りますよね。ぼくは、これで会社をくびになりました、なんて何かのコマーシャルですが、僕はこの性格だから上司といつもやりあって喧嘩するんです。最近は、細かい事に対するこだわりが抜けてきたはずなんですが、つい出てしまいました。 (2008.06.01 16:28:21)

お久しぶりです   わたる さん
ご無沙汰でした。

ままブラジルですね。
私もこの最期なら迎えてもいいな。 (2008.07.04 11:31:28)

Re:お久しぶりです(05/28)   cozycoach さん
わたるさん
>ご無沙汰でした。

>ままブラジルですね。
>私もこの最期なら迎えてもいいな。
-----

今現在、そう感じているんじゃないことを望みます。それとも、最近何かいやなことがありましたか?ブログの方もずっと更新してませんでしたよね。
(2008.07.04 17:29:54)

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