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2014.08.04
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音楽が脳に与える影響は特別なものがあります。それを利用して認知症やパーキンソン病などの病気治療に音楽が使われています。たとえば、外界の刺激にほとんど反応しない重度のアルツハイマー病患者に音楽を聞かせると、活気が戻り歌を口ずさみ、ほとんど失われていた自己を一時的ですが取り戻す、そういうことがかなりの割合で見られるそうです。ユーチューブにあるこのビデオクリップは一例です。ヘンリーというこの患者の場合、昔音楽がとても好きだったそうですから、余計に反応したのでしょう。しかし古い歌詞までも思い出しているのには驚きです。

このビデオクリップでも解説者として登場しているオリバー・サックスが2007年に出版した「音楽嗜好症(Musicophilia)」は、音楽と脳(そして神経系)との奇妙な関係をいろいろ取り上げていました。その一つ、誰でも経験すると思うのですが、テレビなどで耳にした音楽のメロディーの一部が頭の中でしばらくなり続ける現象、意識的に止めようとしても止まらない、ひどい人になると寝付けなかったり仕事の邪魔にもなるとか、歩いている時にもそのメロディーに合わせたリズムで歩いてしまう。この現象(英語ではbrainwormとも呼ばれているようです)を起こしやすいメロディーやリズムのパターンはおそらく大企業では十分に研究されていて、商品のコマーシャルなどに取り入れられていることでしょう。

オリバー・サックスの話によると、人が音楽を現実に聴いたり想像したりすると脳のさまざまの領域が活性化されるそうです、聴覚に関わる領域、視覚に関わる領域、運動に関わる(リズムに身体を合わせたり、演奏のために指などを動かす)領域、そして感情に関わる領域など。言語の場合は中心となる言語領域があるのですが、音楽にはそれがなく、代わりにネットワークが存在すると考えられています。このネットワークは数多くの物事やエピソードの記憶とも繋がっています。上のアルツハイマー患者の例でもわかりますが、我々のほとんどがある音楽と人生のあるエピソードをつなげて記憶していることからも明らかでしょう。

音楽が一つの中枢ではなく機能的に分散したネットワークによって受け入れられ処理されることが、音楽記憶の長持ちする理由の一つだと考えられます。素人の考えですが、音楽ネットワークはきっと分散型のネットワークなのでしょう。つまり中心がない。インターネット開発の初期に、中央集中型のネットワークでは、その中央が攻撃されたときにネットワークの全体が壊滅してしまうので、分散型ネットワークを目指した、と記憶しています。言語中枢は壊れても、音楽ネットワークが生き残るのは、こういう理由からではないでしょうか。





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最終更新日  2014.08.04 06:46:01
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