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一語楽天・美は乱調の蟻

2019.10.16
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BSフジで月から金まで毎晩放映されているプライムニュース、日本滞在中は時々見ている。4人くらいの識者が反町理キャスターに導かれて話をするところに、時々竹内友佳と長野美郷という二人の女性アナウンサー・キャスターが合いの手を入れてくる(朝ドラのあまちゃんをやっていた頃は、それに出演していた八木亜希子も女性キャスターの一人だった)、夜8時からの時間帯というのは、他局ではつまらないバラエティ番組が多いので、この番組はそれなりの存在価値がある、と思っていた。

番組の主題が日本の国内政治問題の時は、あまりよくわからないし興味がないのでほとんど見たことがなかった。最近よく見たのは韓国問題についてだったが、その時感じたのは、この番組はかなりタカ派だなということだった。フジ産経だからそういうことなのか、その点はわからない。

10月15日に放送(アメリカ時間10月14日)された「トランプ再選危機か」をビデオストリーミングで見て驚いた。かなり右寄り、つまりアメリカの共和党的な見方が強いのだ。ゲストはジャーナリストの木村太郎、キャノングローバル戦略研究所の宮家邦彦、早稲田大学教授の中村美恵子の三人だった。いくつか明らかな間違い、もしくはおそらく意図的な偏った見方、と感じたことがあるので指摘しておく。

まず、「ウクライナ疑惑」と題されたチャートが示されたが、それには前副大統領バイデン氏とその息子ハンターに関する疑惑と、現在進行中のトランプ氏のウクライナ疑惑が、並列されてあった。どっちもどっち似たり寄ったりという印象を押し付けているとしか、思えないプレゼン手法である。バイデン疑惑の方は、極右組織が数年前から流していた陰謀論ストーリー、つまりデマで、それに嵌っているトランプ氏がその追求に躍起になっている、という事実を全く報道していない。本来並列に置くべきものではないのだ。トランプ氏のウクライナ疑惑の方は、すでに内部密告者だけだなく、もと駐ウクライナ大使などの幾人かの外交官の証言も得て、充分に証明されている出来事なのだから。

木村太郎氏は、公開されている7月25日の電話会談文書を持ち出して(ところでこの文書は木村氏の言うような公式のオコシである、とは断定されてはいない、つまり要約である可能性もあるという点は指摘しておくべきだ)、「(ウクライナに対しては)アメリカもちゃんとやってるよ、だからと言ってこっちから見返りにくれって言ってるわけじゃないよ、とちゃんと念押ししてる」と主張している。更に、「ところでひとつお願いしたいんだけど」と頼んでるのはバイデンのことではなく、ロシア疑惑が始まった源を探すことへの協力のことで、バイデンのことはずっと後に付け足しに頼んでいるだけ、だと木村氏は言う。

同じ文書を読んでもこれほど解釈が違うのかと驚く。僕が読む限り、トランプ氏は「だからと言ってこっちから見返りにくれって言ってるわけじゃないよ」などと念押しはしていない。トランプ氏は、アメリカはウクライナに対してたくさんしてあげてるよ、他のヨーロッパの国によりずっとしている、アメリカとウクライナの間では、必ずしも互恵的とは言えない、(暗に、そちらからは何もしてもらっていない、と言っている)、と告げている。これに対してゼレンスキーは、その通りだ、メルケルもマクロンもあなたほどはしてくれていない、アメリカには防衛の面でもたくさんしてもらって感謝している、次の段階ではJavelinミサイルを購入する準備もできている、とゴマをすった後に防衛での援助を申し出ているのだ。そして問題のトランプ氏の発言が出る。I would like you to do us a favor though ・・・ と原文では書かれてある。終わりに付いているthoughという言葉の重みを理解しないといけない。この言葉に、ゼレンスキーからの防衛面での援助要請に対する解答が含まれていると言える。つまり「ミサイル買いたいのね?それはわかるけどさ、だったらねお願いが一つあるんだけど」という流れになったいる。これを読めば、交換条件を持ち出しているのは明らかだろう。それに何より、この電話会談の時点では約束された$400 millionは拠出されていないのだから、thoughの重みがいよいよ感じられるではないか。

もう一つ木村氏の読みのおかしい点。バイデンとその息子への調査については、上に引いた「頼みがあるんだけど」という一言から1ページほど後に付け足されている程度、だという主張について。この間トランプが言葉を濁しながら述べていることは全て極右グループからの陰謀論ストーリーを元にしている点に注意する必要がある。これはNBCニュースのこの記事を読めばわかる。モラーが調査したロシア疑惑の出所はウクライナだ、というのがこの陰謀論の主張で、その中にはバイデンのことも入っている。つまり、木村氏が付け足しと主張する点も一連のストーリーから出ていることなのだ。そのことを理解すれば、ただ単に文書上での距離が遠いから付け足しだと主張するような、半分意図的な読み違いはしないだろう。そもそもこの1ページのほとんどの部分はゼレンスキーの発言である。トランプの発言は、ロシア疑惑のことからバイデンに直に繋がっている。






最終更新日  2019.10.16 19:05:05
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