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CPUを作ろう ~計算機教材とマイコンと電子工作~

順序回路(状態遷移)


3. 順序回路

3.1 状態遷移表と状態遷移図
回路の出力が現在の入力のみによって決まるのではなく, 過去の入力にも依存する論理回路を順序回路という.この種の論理回路は,過去の入力によって決まる内部状態を記憶しておくための記憶素子が必要となる.その内部状態を入力の系列にしたがって変えていき,定められた出力を行う.
例えば,ある時間間隔で入力に1か0かが与えられるとして,2回以上連続して入力が1となったとき1が出力されるという順序回路を考えてみる.いま,2通り内部状態(S0,S1)を用いれば,条件を満足する回路を構成でき,順序回路への入力系列,内部状態,出力系列の例を図3.1に示す.初期状態S0において出力は0である.S0の状態において1が入力されたとき,状態がS1に変化し出力は0のままとなる.S1の状態で1が入力されれば出力が1となり,状態はS1のままである.S1の状態で0が入力されれば出力は0で,初期状態S0に戻る.

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図3.1 順序回路の入出力系列及び内部状態の例


順序回路の動作を表すには,状態遷移図や状態遷移表が用いられる.状態遷移図とは,状態と,その状態が入力によって別状態に遷移する様子と出力を図示したものであり直感的に分かりやすい.しかし状態を中心にして記述されるために,すべての入力に対する分析を網羅しにくいという欠点がある.これに対し状態遷移表は,すべての状態と入力との対応を表に記述するものであり厳密な分析設計が可能であるが,状態遷移図に比べると直感的に分かりにくい欠点がある.
図3.1に示した例を状態遷移表と状態遷移図で表すと表3.1と図3.2のようになる.表3.1では,現在の状態に対する次の状態を入力が0か1かによって記述してあり,出力も入力が0と1の場合分けで記述されている.図3.2の丸で囲んだS0,S1がそれぞれ状態を示し,入力に応じた状態遷移を矢印で記述している.矢印にはその時の入力と出力を“/”で区切って付記してある.例えば,1/0は入力1の時0を出力することを表す.ここで示した順序回路の出力は,状態とその時の入力によって決定されていることがわかる.

表3.1 状態遷移表
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図3.2 状態遷移図


同様な働きをする順序回路を,出力が状態のみによって決定されるものとして構成することもできる.この場合,状態が3つ必要となり,S0が初期状態,S1が1回だけ1が入力された状態,S2が2回以上1が入力された状態となり,(S0,S1,S2)の出力がそれぞれ(0,0,1)となる.この順序回路の状態遷移表と状態遷移図を表3.2と図3.3にそれぞれ示す.この場合,出力と状態が対応を“次の状態/出力”の形で表している.例えばS2/1は状態S2の時,1を出力することを表す.同様に状態遷移図においても,状態と出力をまとめて表せるので,状態遷移を表す矢印には入力のみを付記してある.

表3.2 状態遷移表
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図3.3 状態遷移図


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