テーマ:PLUTO(19)
カテゴリ:冥王星の黙示録/PLUTO関連
夜勤帰りにチェックした今月の漫画『PLUTO』(浦沢直樹×手塚治虫)はAct.61『滅亡の時の巻』。
史上最大の噴火に向かって不気味なカウントダウンを続けるトラキア合衆国のエデン国立公園を舞台に、ついに始まったアトムと"プルートゥ"の対決。序盤では"プルートゥ"とロボットたちの対決はいずれもぼかした形で表現されてきただけに、本作でロボット同士の本格的な対決アクションって久々に見た気がします(笑)しかし、山岳地帯を舞台にした格闘戦でアトムが"プルートゥ"の片方の角の先端をへし折るという流れは、原作の阿蘇山での最終対決というよりは中盤でサルタンの隠れ家に赴いたお茶の水博士を追って駆け付けたときの痛み分けの対決に似ている感じがします。 一方、トラキア合衆国のアレクサンダー大統領ら政策スタッフは、気象予報ロボットのアーノルドからエデン国立公園が噴火した場合の被害予測を知らされることに。その噴火の規模たるや、1億tを超える火山灰などの噴出物によってトラキア合衆国の農業や経済が壊滅するばかりか、その噴出物は成層圏にまで広がって地球環境を大幅に低温化させ、1ヶ月もすれば人類全体が1/10にまで減少するほどの破滅的な事態をもたらすとのことで、それはまさに6,500年前に起きたとされる隕石衝突による恐竜絶滅か、あるいは冷戦時代に予想された"核の冬"を彷彿とさせるものがあります。そして、本来なら噴火には至らないはずが、アブラー博士によって震源地たる地下のマグマ溜まりに仕掛けられたと思われる"爆弾"によってそれが引き起こされようとしているという一刻の猶予もない事態に・・・ しかも、"Dr.ルーズベルト"はすでにそれを承知していて、事態が起きれば生物は死滅するだろうが自分たちロボットは生き残れるという狡猾な思惑を抱いていました。この辺はハリウッド映画の『ターミネーター』シリーズにて軍事用スーパーコンピュータ・スカイネットが核戦争を引き起こして荒廃した世界に生き残ったロボット文明を築き上げるという世界観を彷彿とさせますが、ちなみに原作の『鉄腕アトム』でも人間に代わって世界を支配しようという野望を抱くロボットは何度か登場しています。 10倍近い体格差をものともせず"プルートゥ"と互角に渡り合うアトムですが、彼もまた"プルートゥ"と同じように憎しみの感情を内包する存在。どうやら憎しみ同士の激突になりそうですが、遠く日本でその戦いを感じ取ったウランは何を感じるのか・・・ <今回のより詳細なレビューをご覧になりたい方は、当店のPLUTOコンテンツ"Branch of MOST"までどうぞ(^^)> *注:ブログよりレビューのアップが遅れる場合があります お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.12.06 20:43:18
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