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くれーじーくえいる ぶろぐ

2009.03.28
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テーマ:ゴルゴ13(67)
 さて、泣いても笑っても今日が最終回の『ゴルゴ13』アニメ版ですが、4月から早くもベストセレクションとして再放送するとのこと。何だか原作が何度も再掲載されるのと同じような展開ですなぁ(笑)

【Target.50:天使と悪魔の"腕"】<最終回>  原作:リイド社SPコミックス第110巻(1994年初出)

CAST  ヤン・リー・カッター:内田夕夜  サミュエル・ピューリー・ワサン:井上和彦  アルバート・スタンツ:後藤哲夫  フレッド:土屋大  デイブ・マッカートニー:千田光男

 アメリカ・イリノイ州の州知事選挙の候補者であるアルバート・スタンツからある人物の抹殺を依頼されたゴルゴ13。だが、ゴルゴ13はシカゴへ向かう途中のハイウェーで多重衝突事故に巻き込まれ、右腕にガラスの破片が刺さる重傷を負ってしまう。
 病院に運ばれたゴルゴ13だったが、負傷した右腕はバインダーを掴むこともままならず、普通の整形外科医の腕では完治できない状態だった。病院の外科主任であるヤン・リー・カッターなら治せるかもという看護師たちの会話を聞いたゴルゴ13は病院を抜け出し・・・

 その夜、シカゴ市内のホテルでは慈善事業家のサミュエル・ピューリー・ワサンが経営する孤児院の資金集めを兼ねたパーティーを開いていた。ワサンは賓客たちに自分の孤児院の出身である人物を紹介する。その人物こそヤン・リー・カッターであった。カッターはCDの印刷面に書かれた文字の僅かな凹凸を指先だけで読み取れるほどの繊細な指先の感覚の持ち主で、その能力を活かして"天使の腕"とまで評される凄腕の整形外科医として活躍していた。
 だが、そのワサンの元にスタンツから電話が入る。実は、スタンツには若い頃に"イリノイ・エンジェル"というアナーキズム気取りのストリートギャングを率いて悪事を働いていた過去があり、ワサンもかつてその一員だった。ワサンはスタンツが州知事になるのを阻止すべく、彼が州知事選を辞退しなければ彼の過去の写真を世間に公表しようとしていた。スタンツは自分がワサンを始末するため超一流のスナイパーを雇ったことをワサンに伝えて写真を渡すよう要求するが、ワサンは拒否する。
 一方、パーティーを中座したカッターは親友のフレッドと共に自宅に戻るが、そこに彼の居所を突き止めたゴルゴ13が侵入していた。ゴルゴ13はフレッドを手刀一発で気絶させると、カッターに自分の右腕を手術してほしいと依頼する。だが、ゴルゴ13のような重傷の場合、3~6週間は経過を見て腕の麻痺の状態を確認してからでないと手術はできない。そんな時間はないと言うゴルゴ13に気圧されたカッターは、自分の指先で患部に直接手を入れて神経の状態を確認するというリスクの大きい手術を決意する。そして、ゴルゴ13は麻酔なしで彼の施術を受ける・・・

 三週間後、ワサンの元に乗り込んできたスタンツは自分の依頼したスナイパーがゴルゴ13であることを明かし、ワサンが取引に応じれば依頼を中止させる手筈になっていると言って揺さぶりをかけるが、ワサンはあくまで拒否する。だが、そのスタンツの言葉はワサンを脅すためのウソだった。自分の言動がゴルゴ13に知られるはずがないとスタンツは高を括るが・・・
 一方、カッターの手術を受けたゴルゴ13の右腕は順調に回復していた。写真立てのカッターとワサンの写真を見たゴルゴ13からワサンについて問われたカッターは、彼が自分の恩人だと語る。幼い頃に中国から移民してきたカッターは早くに両親を亡くし、器用な手先でスリを働いていたが、そんな折にワサンと出会い、その才能を見出されて大学に行くことができ、整形外科医として今の成功を収めたのだった。
 その矢先、カッターはフレッドから彼がワサンの命を狙うゴルゴ13というスナイパーであることを知らされる。フレッドはワサンを守るため、次にゴルゴ13が診察に来たときに手術を勧めて彼の右腕の神経を切断するようカッターに持ちかけるが、医師としてそんな真似はできないとカッターは苦悩する・・・
 その頃、ホテルに逗留するゴルゴ13はデイブ・マッカートニーに愛用のM16A2をシカゴに送るよう電話で依頼していた。依頼を受けたデイブはその内容に思わず面食らうが・・・

 州知事選まで後5日に迫る中、スタンツはゴルゴ13がまだ仕事を遂行しないことに焦りを募らせていた。一方、カッターはフレッドと共にワサンの元を訪れてシカゴから離れるよう促すが、ワサンはゴルゴ13に狙われた以上覚悟はできていると告げ、カッターに例のスタンツの写真を隠した銀行の貸金庫のカギを託す。だがその時、窓から撃ち込まれた銃弾がワサンのこめかみを貫いた!
 その後の警察の捜査で狙撃地点のビルが特定されるが、そこには何故か犯行の証拠となるはずのM16A2が残されており、しかもその銃は左利き用に改造されていた・・・
 その夜、ワサンの死を知ったスタンツはレストランで部下と祝杯を挙げるが、そこへゴルゴ13から電話が入った。「ルールは守らせてもらうぞ・・・Mr.スタンツ」彼が自分のルール違反を知っていたと気付いて青ざめるスタンツ。そして次の瞬間、スタンツはゴルゴ13の銃弾に斃れた・・・
 スタンツを狙撃した現場にはワサンの時と同じようにらM16A2が残されていたが、それは通常の右利き用の物だった。カッターはゴルゴ13が右腕を治した自分への義理からワサンに対しては左腕で仕事をしたのではないかと考えるが、金で動く殺し屋にはたしてそんな感情があるのか? カッターたちにはその真意はわからない・・・

 そして、男は一人シカゴを後にする――――――彼の名はデューク・東郷、またの名をゴルゴ13!


<終>

○○○○○○

 昨年4月に鳴り物入りで始まった『ゴルゴ13』アニメ版の最終回。一時はTVオリジナルで"ゴルゴ13の終わり"が描かれるのでは?という噂もあったようですが、蓋を開けてみれば普通に原作の1エピソードをチョイスした最終回となりました。

 ゴルゴ13が大事な右腕に大ケガを負ってしまいスナイパー人生の危機!?という筋立ての本作は、ある意味では最終回にちょうどいい内容かもしれません。また、例え自分を救った恩人の関係者が標的であっても請け負った仕事は冷徹に遂行する一方で、治療を受けた右腕を使わずに左腕で狙撃するという恩人に対する彼なりの義理とも取れる行動にゴルゴ13なりのプロの殺し屋としての矜持を垣間見られるエピソードでした。
 本作での本筋となるのは、ゴルゴ13の依頼人となったイリノイ州知事選挙候補スタンツと、彼の出馬を阻止しようとする慈善事業家ワサンの対立の構図。原作でのスタンツは若かりし頃に自称"アメリカ社会主義白人党"、別名イリノイ・ナチというネオナチ気取りの不良グループを率いていた過去があり、冒頭でのゴルゴ13との接触でも彼を黄色人種だと露骨に毛嫌いするシーンがあります。アニメ版では流石にネオナチ系の話題を出すのを避けたのか、スタンツの過去はストリートギャングという設定に変更され、またワサン自身が若い頃にその組織の一員であり自らの罪滅ぼしも兼ねているというアニメオリジナルの設定が加えられています。とはいえ、カッターばかりがもてはやされるのを快く思わない病院の医師のボヤキや、カッターやフレッドが自分たち移民に対する風当たりについて語るシーンなどは原作通りで、原作の政治的なテーマをTVアニメなりの落とし所で描こうとしているのが伺えました。
 そして、負傷したゴルゴ13が頼った中国人の天才医師ヤン・リー・カッター。原作では1960~70年代に中国で吹き荒れた文化大革命の混乱を避けてアメリカに渡ったという設定ですが、流石にこの辺は今出すのは無理ですね(笑)カッターが自分が手術したゴルゴ13が恩人ワサンの命を狙っていると知り、彼の右腕を使えなくするよう促すフレッドと医師としての自分の使命の狭間で悩む姿は本作の見所の一つですが、会話の後自宅に戻ったらゴルゴ13の姿はすでになく、向こうから連絡してこないと会えないという展開がアニメ版では省略されたのは少々説明不足の感があります。また、カッターがゴルゴ13の右腕を手術するシーンは原作にはないアニメオリジナルでしたが、腕の筋肉や骨を透過させる演出は何だか『必殺仕事人』や『ブラック・ジャック』を彷彿とさせます。しかし、麻酔なしで腕にメスを入れられているというのに呻き声どころか顔色一つ変えないのは、いくら酒で感覚を鈍らせてる?といっても人間離れしすぎているような気が(苦笑)
 さて、どうにか右腕を治したゴルゴ13が仕事を完遂すべく取り寄せたのは左利き用の改造M16A2。M16A2は多少ながら左利きの射手に配慮した設計が加えられ、排出された薬莢が後ろに飛びすぎないよう排莢口の後ろにデフレクターが設けられていますが、基本的には左利きには使いにくいといえる銃です。原作では通常型と大差ない外観の銃でしたが、アニメ版では排莢口とマガジンキャッチをレシーバー左側に移した銃が登場しています。調べてみると、M16系のクローン銃を作っているアメリカのメーカーの中に左側排莢口を備えたM16用のアッパーレシーバーを作っている所があるようですね。なお、原作ではゴルゴ13は電話で自分の所にM16を送るよう依頼するだけですが、アニメ版では原作に登場しないデイブ・マッカートニーがゴルゴ13からの依頼を受けており、アニメ版でのデイブの登場回数は恐らく原作の回数に匹敵するんじゃないでしょうか(笑)
 本作のラストはカッターとフレッドがゴルゴ13が二度も犯行現場に自分の銃を残していった理由に首をかしげるシーンで終わるのですが、アニメ版では一人タクシーに乗ってシカゴを去るゴルゴ13に第1話『AT PIN-HOLE!』の冒頭と同じテロップが被さるという最終回らしさを強調した終わり方になっています。また、今回のエンディング・テロップでは最後にアニメ化された原作の脚本を担当したスタッフや作家の名前の一覧が紹介されておりました。あと、毎回変わったアイキャッチも最後はゴルゴ13のシンボルともいえる"茨冠を被った骸骨"というのが最終回らしい感じがしました。


 というわけで、最終回とは思えないほどあっさりした終わり方だった『ゴルゴ13』アニメ版でした。何しろ原作が作者が死んでも終わりそうにないだけに、変にアニメ版オリジナルの最終回を模索したりせず無難にまとめた感じですが、見方を変えれば、さいとう・たかを先生がまたその気になったらいつでも次シリーズを作れるという布石を張ったと解釈できそうです。何しろ原作のストックは山のようにあり、これからも増えますから(笑)
 世界観設定を2008年の現代に合わせたこと、ゴルゴ13シリーズの醍醐味ともいえる政治的なテーマがあまり扱われなかったこと(まぁ2008年設定では原作が古いと色々無理があるのは確かだが)、30分1話完結に徹してストーリーの一部の改変やカットが少なくなかったこと、大人向けらしくエ○シーンが描写された一方で喫煙シーンがカットされたり等の表現の制約、事実上GIZA studioのプロモーションと化していたOP/EP曲等々、原作を読んでいる身としては不満や物足りない点は色々ありましたが、まず何よりも原作の様々なシーンを動いているアニメで見られたことや、原作のイメージを守りつつ原作とは一味違うアニメ版ならではの描写や演出(例えば狙撃の瞬間のゴルゴ13の呼吸コントロールとか)を随所に取り入れた点等はよかったと思います。ゴルゴ13役の舘ひろしの演技も番組開始前後は合ってる合ってないで話題になりましたが、管理人としてはベストの"ゴルゴ13の声"だと思う次第。また、脇役にベテランや人気若手の声優が多数起用されたのも見所だったと思います。

 何はともあれ、1年間制作に携わったスタッフおよび舘ひろし氏、そしてTVアニメ化の英断を決めてくださったさいとう・たかを先生に心より感謝。






Last updated  2009.03.30 23:54:06
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