カテゴリ:作品色々見聞録
ひょんなことから妖怪を滅ぼす力を持つ霊槍"獣の槍"を手にした中学生の少年・蒼月潮と、その槍に封印されていた齢2000年の妖怪・とらがコンビを組み、現代社会の闇に潜む様々な妖怪たちと対決する姿を描いた伝奇アクション漫画『うしおととら』(原作:藤田和日郎)。1990~96年に週刊少年サンデーで連載され、管理人が高校生の頃に連載を追っていた漫画の一つでした。成り行きから行動を共にすることになった潮ととらがいがみ合いながらも絆を強めていく姿や、獣の槍と因縁を持つ恐怖の大妖怪"白面の者"との戦いに向けてすべての伏線が収束していく流れが濃密豪快な筆致で描かれ、熱血系少年漫画の王道を往く作品として高く評価されています。
その『うしおととら』が連載終了から19年を経て今年夏にTVアニメとして制作されることになりました。かつては連載中の1992~93年に全10話のOVA(監督:湯山邦彦)およびその再編集版の映画として映像化されたことがありますが、今回ようやく待望のTVアニメ化が実現することになります。 現時点で公表されているのは制作会社と主要スタッフの一部で、制作は『神撃のバハムート』『牙狼<GARO> -炎の刻印-』等を手がける株式会社MAPPAとstudio VOLN、監督に『TRIGUN』『はじめの一歩 Rising』等の西村聡を迎え、平成仮面ライダーシリーズ等の脚本で知られる井上敏樹がシリーズ構成を担当するようです。その他のスタッフやキャストについてはまだ不明ですが、来月にパシフィコ横浜で開催予定の週刊少年サンデーのイベントでの情報追加に期待します。 前のOVAは見てない上に終盤の過酷な展開が辛くて原作の連載を追うのをやめてしまったヘタレな管理人ですが(苦笑)、思えば二次創作(漫画同人誌)の世界に足を踏み入れるきっかけになった作品でもあるので、TVアニメ化はやはり嬉しい話題です。ただ、期待が大きい反面それ以上に不安も大きいのもまた確かです。 何しろ原作は連載6年単行本全33巻という長編作品で、しかも各話に散りばめられた数多くの伏線や要素が終盤に収束していくというストーリー構成になっているので、原作を忠実に映像化すると4クール1年程度ではまず収まらないと思われます。1~2クール程度の短期作品が多い昨今のTVアニメ界で、果たして本作をどこまで映像化するのかは一番の注目点でしょう。あと、原作は元々万人受けするとは言い難い独特の絵柄な上に、どこぞの妖怪アニメが裸足で逃げ出すくらい容赦なく人が死んで手足血肉が飛び散る描写が多いので、その辺の表現の制約も気になります。まぁこの辺は放送する系列局と放送枠次第かなという感じですが、今の所系列局等については不明です(日本テレビ系という未確認の噂あり?) あと、やはり気になるのは音楽等のスタッフ陣とキャスト陣の顔ぶれ。前のOVA版では蒼月潮役:佐々木望、とら:大塚周夫等々という顔ぶれでしたが、とら役の大塚周夫氏や潮の父・紫暮役だった青野武氏など彼岸に旅立たれてしまった方々もいるので、恐らくキャストについてはOVA版からは一新されるでしょう。また、シリーズ構成として井上敏樹氏が名を連ねているのも気になる点です。『アギト』『555』『キバ』等の平成仮面ライダーシリーズの脚本では裏表含めた人間関係の描写がしつっこいイメージの強い井上氏ですが、登場人物の個性がかっちりしているうしとらはある意味井上氏向きかも?(笑)原作付きアニメでは自分のカラーはあまり出さず手堅く纏めるとも聞くので、これからのお手並み拝見というところかな? まぁ何はともあれ、今後の続報を楽しみに待つことにします。 <楽天アフィリエイト/楽天ブックス>
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