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高機能自閉症児くりーむの才能開発

高機能自閉症児くりーむの才能開発

くりーむの小学1年生・1学期

くりーむは1年生になれることを楽しみにしていた。私はこれから起こりうるトラブルを想像せずにはいられず、一人不安と戦っていた。

入学式。クラスの中で一番落ち着きがなさそうだった。自分の席に座ってはいられるもののいすをがたがた、周りをきょろきょろ、先生の方はあまり見ようとしていない。体育館での式典、女の子とペアで嬉しそうに入場してきた。式典の最中も目立つことはなく、私もほっとした。式が終わってから、担任にそっと話をしてみた。前もってくりーむについての書類は提出していたわけだが、よく読んではいないらしい。というよりこの障害について何も知らないので、捉えようがない、といったよう。暴力を振るうタイプではないことを伝えると、ほっとしていた。

くりーむのクラス、ちょっと乱暴な男の子が何人かいて、担任はそちらに気を取られがちだったが、徐々にくりーむの奇妙さにも気がついてきたらしい。百聞は一見にしかず、いくら文書を読んでも理解できなかったのだけど、接する日数が増えるごとに「これが障害のせいなのか」と思うことがたびたびでてきたよう。

・授業中、とにかくぼうっとしていることが多い。
・課題もやらずじまいが多い。
・が、テストをやらせると、ほとんど100点。
・人に迷惑をかけるほどではなく、なんとなくクラスの中にいるけれど、リアクションが少ないのでつかめない。

1学期に担任から言われていたことはこんな感じ。

当のくりーむは、学校に楽しく通っている。


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