2015/07/16(木)22:27
ヨドバシカメラの優位性はどこまで続くか
アマゾンより速い!ヨドバシ.comがスゴすぎる?ヤマダと真逆、卓越した非常識経営 - ビジネスジャーナル/Business Journal
■山田修さんの記事です。いつもながら明快で面白い。
苦境に陥っているヤマダ電機に比べて、ヨドバシカメラは堅調です。
一番の違いは、拡大路線を突っ走ったヤマダ電機に対して、ヨドバシカメラは一店舗あたりの儲けを重視していたずらに店舗拡大はしなかったこと。
つまりヨドバシカメラは、規模と能力のバランスがよかったわけです。ヤマダ電機は、市場シェアダントツトップというポジションに社内の能力が追い付かなかったようです。
■規模が小さいので、戦略方向性を定めやすいという特徴もあります。
ヤマダ電機は、ネット通販のショールームのような使い方をされて苦しんでいますが、ヨドバシカメラは、自らがネット通販を手掛けることによって、店舗のショールーム化を積極的に進めています。
あるいは、メーカーに場所貸しをして、販売をしてもらうといった百貨店のような運営もやっています。メーカー側が在庫を置かず、自社通販の注文を顧客に代わって入力するというスタイルの販売をやっています。
今のビジネスの流れに沿った柔軟な販売施策です。
■ヨドバシカメラの場合、店舗のほとんどが都会の一等地にあるので、集客力が高く、百貨店のようなビジネスが成り立ったわけです。
ヤマダ電機がマネするのは難しいでしょう。
■ただヨドバシカメラのビジネスも規模的に限界があります。
たとえば、今後アマゾンは、地方の家電店を自社のビジネスに取り込もうとするでしょう。店舗で商品をみて、アマゾンで購入する場合、一定のマージンを支払うといったビジネスです。
最終的には、アマゾンは顧客情報を握って、メーカーと消費者を直接つなぐようになるのですが、家電店としてはメンテナンスやアフターサービスに生きる道を探ります。ヤマダ電機もそこにしか生きられないのではないか?
そうなると、ヨドバシカメラの優位性は限定的になります。なにしろ相手は、儲けることを考えていない輩ですから、厄介です。
今後、どのように社会やビジネスが進むのか、この分野の動きからも注目していきたいです。