2017/08/04(金)11:33
ドウシシャ 弱者の戦略の徹底
■ドウシシャさん。大阪の会社です。
以前、会社員だった頃、業界がかぶっていたので、何度か営業の方とお話したことがあります。
その時、確かに「うちの経営理念はつぶれないことです」と仰っていました。
面白い会社だなあと思った記憶がありました。
■つぶれない会社を実現するために、部門ごとに独立採算で動いていて、商品開発や販売もそれぞれの部門が独自に運営をしているスタイルをとっているそうです。
経理的には、京セラのアメーバ経営みたいなものですかね。
会社全体の一貫性が出しずらいので、大きな成長は見込めませんが、各部署がそれぞれ黒字化を至上目標としているので、大きな失敗はないやり方です。
まさに理念通りの運営です。
■営業としては、小さな市場を設定して、そこでナンバーワンをとるという弱者の戦略の徹底です。
かき氷器とか、小さな市場でしょうが、それだけに大手企業が参入してこなかったのでしょうね。そういう隙間を集めてビジネスにしているようです。
ステンレス魔法瓶もそうですね。魔法瓶自体、大きな市場ではありませんが、そこにはサーモスや象印がいて手ごわい。そこでドウシシャは、「デザインボトル」というカテゴリーを勝手に設定して、そのマーケットで日本一を目指したというわけです。
おそらく魔法瓶の販売先も、上位企業が主流とする量販店ではなく、ディスカウントストアやドラッグストア、雑貨屋などを狙っているのでしょう。
強いライバルと争うのを避けて、勝ちやすきに勝つ。というのは、単純ですが効き目のある戦略姿勢です。
それを徹底しているドウシシャの経営姿勢は立派だと思います。
逆にいうと、タイガー魔法瓶やピーコックなどは、ドウシシャを狙い撃ちにすれば、いいんですけどね。(足下の敵攻撃の原則による)
そういう意味では、こうした記事になるのはドウシシャのリスクを高めることにつながらないだろうかといらぬ心配をしてしまいます。
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