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テーマ:映画館で観た映画(8346)
カテゴリ:邦画(か行・さ行)
原作:アーシュラ・K.ル=グウィン(「ゲド戦記」) 原案:宮崎駿 監督・脚本:宮崎吾朗 声の出演: 岡田准一(アレン)、手嶌葵(テルー・新人)、 田中裕子(クモ)、香川照之(ウサギ)、風吹ジュン(テナー)、 菅原文太(ハイタカ(=ゲド)) スタジオジブリ公式サイト <Story> 竜が人間の住む世界に現れて共食いを始めるなど、 異変が起こりはじめた多島海世界“アースシー”。 (C)2006二馬力・GNDHDDT 異変の原因を探るべく旅に出た大賢人ゲドことハイタカは、 その途中で父王を刺して国を飛び出してきたエンラッドの王子・アレンと出会った。 2人はともに旅を続け、 ハイタカの昔なじみ・テナーの家へ身を寄せる。 しかしテナーと共に住んでいた少女・テルーは、 心に闇を持ち自暴自棄となるアレンを嫌悪するのだった…。 (C)2006二馬力・GNDHDDT <感想>(ちょっとネタばれ) とにかくこんなに前評判が悪い映画というのも、 また、珍しくもありますが、 原作を全部お読みになった方は、 特にそう感じるのでしょうか。 ちなみに私は、原作を一切読んでおりませんので、 その点を含めた上でお読みいただければと思います。 このお話は、「ゲド戦記」第3巻からの始まりということで、 やはり、いきなりアレンが父親を殺すというシーンが、 つながり的に、とてもわかりにくかったです。 「命を大切に」というテーマなのに、 なぜ父を殺さなければならないのか? 「影」に追われているから?? う~ん、わかりません。 (C)2006二馬力・GNDHDDT 「世界の均衡が崩れつつある」 「人間の頭が、ヘンになっている」 といった状態を、現代社会となぞらえながら 脚本を作ったのであるとすれば、 監督の意図も見えてきます。 アレンを追う「影」は、 現代人の「心の闇」というように置き換えたりできます。 生は死を受け入れるからこそ成立するもの、というテーマは、 この映画の中では、単純な形では完結していると思いますが、 ここはやはり原作を読まないことには 始まらない気もします。 2時間くらいの商業ベースの映画に載せるには、 あまりにも原作は長く、深く、 偉大すぎるのでは?? 結論をセリフにほとんど乗せちゃっていて、 パンフレットにも一言一句書いてあります。 しかしながら、あまりにも、 「~~ですよ」「○○ですね」と書きすぎちゃうと、 まるで教科書みたいになってしまう。 やっぱり、「映画の余韻」も欲しいよね~~ ハイタカの存在が、後半は薄かったのも、 もったいない。 続編があるのならばわかるのですけど。 もっとも、これが、吾朗監督の、 父に対しての想いを表した、ということなら、 とても辻褄が合うのですよ。 父親を超える、と言う意味で、 冒頭に、原作にはない、「国王殺し」を持ってきたとすれば。 まあ、このくらいにしておきましょう。 原作と映画の両方をご覧になった方の方が、 恐らくおっしゃることは的確なはずですので。 夏休みということで、 お子様連れの方も多かったのですけど、 この作品は、小学校低学年までのお子さんには、 少々退屈だったり、難解だったり、キビシかったと思います。 途中で席を立つ人のなんと多いこと。 うちの子供たちも、 どのように感想を述べていいのか、 ちょっとわからない、と申しておりました。 ****************** 今日の評価:★★☆ (第1回監督作品、ジブリの名を冠しているということ、 そして原作も偉大であること、 かなりなプレッシャーだったと思います。 その中で、商業ベースの映画としては、 無難なまとめ方だったのではないでしょうか。 これ以上のマニアックな見方はできませんので、 このくらいにしておきます。)
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