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テーマ:映画館で観た映画(7960)
カテゴリ:韓国映画
監督 : ソン・へソン
原作 : コン・ジヨン 出演 : カン・ドンウォン 、 イ・ナヨン 鑑賞劇場 : 109シネマズ川崎 公式サイトはこちら。 <Story> 裕福な家庭に生まれながら、愛情に飢えて育ったユジュン(イ・ナヨン)。 一度は歌手として成功したが、 今は引退し大学で美術を教えながら、投げやりに生きていた。 ある日、シスターである叔母に連れられて向かった刑務所で死刑囚のユンス(カン・ドンウォン)と会った。 ユンスはユジュンのファンだったというのだ。 叔母に代わり、翌週もユンスに会いに来たユジュン。 そんな中、子供の頃から孤独に生きてきたユンスに、 やがて愛情を感じるようになっていくが……。 ![]() 私たちの幸せな時間 - goo 映画 <感想> 昨日の109ファーストデイ2本目です。 昨日は映画の日だけあり、ロビーは真っ黒でした (笑 夏休み&千円、ということで、シネコンのあらゆるところで列が出来ますので、 この時期はネット予約が正解なのです。 おかげさまで、エグゼクティブシートを千円でゲットできました。 これはわかりやすく言えば、「グリーン車の座席みたいなもの」で映画を観る、ということです。 両脇にテーブルがあって、リクライニングも出来るんです。 映画館は今やここまで来ています。。。 韓流も定着してきました。 なので、日本に入ってくる映画も、厳選されているようです。 ただし、同じパターンの話が多いので、 正直観る前と後で、印象が全く違うこともあります。 ちょっと残念な部分なのですが^^; その中で、評判がいい本作を観て参りました。 前作『デュエリスト』が散々だったカン・ドンウォン、 ここで新境地を見せています。 心に傷を負ったあの日から、 時間を止め、周りのものに心を閉ざしたユジュン。 世間を、どこか斜に構えている眼差しで見ている。
そして物心付いたときから常に孤独だったユンス。 生まれて初めて信じられるものができたのに、 助けたかったのに、 その代償はあまりにも過酷だった。 ユンスの胸についている赤い札。 「最高囚」、つまり、「死刑囚」を意味する。 その他の囚人は白い札。 死刑囚は、時間を奪われることが確実。 その他の囚人達とは、まるで表情が違うのだ。 死刑囚同士の交流と、そうじゃない囚人たちとの交流では、全くユンスの表情が異なっている。 同じ運命を辿る、赤い札の男には許している心がある。 その他の人間には決してわからない孤独。
自分の運命を呪い、周囲を呪っていた2人。 互いに初めは拒絶していたが、 死に行く人間になら安心して秘密を打ち明けられるから・・・と、 互いにトラウマを打ち明けた時、 似たもの同士だったことに気がつく。 そしてそれは同時に、心から初めて相手のために何かしてあげたいと思った瞬間だった。
いつなくなるのかわからない時間、 そのわずかな時を精一杯、相手のために尽くしていく。 こんな心が、まだ自分の中にあったのか・・・ 何の役にも立たないと、早く死にたいと、そればかり思ってきたのに。 自分が今、生きているという実感は、 喜びとなって胸に湧き上がってくる。 愛するって、その人のために何かしてあげたい、 その気持ちだけなのかもしれません。 多少フィクションがあるとは言え、 死刑囚の日常や死刑のシーンがこんなにリアルだと、 見ているほうも胸が痛くなってきます。 死刑が決まる、死刑場に赴く足取りは、やはり尋常ではないです。 自分の時間がいよいよ奪われるとわかった時に感じる恐怖、それこそが、 死ぬことよりもさらに酷な罰なのだろう。 私は死刑賛成論者でも反対論者でもありません。 何故なら、お互いに言い分がありますから。 ただ、こんな映画を観てしまうと、 人の側面とは何だろうと考えさせられます。 いい悪い、白か黒か、だけでは決められないものがある。 国家が命を奪うことの非情、それさえももしかしたら法で定められている殺人ではないのだろうか。 執行官にとってもそれはむごい職務です。
今日の評価 : ★★★★ (愛する人を想う気持ちに、上下はない。 心の底からの涙が伝わってきました) この原作の日本語訳が、蓮池薫さんなのです。 彼もまた、時間を取り戻すことを考えながら生きてこられたのかと、想いを馳せました。
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