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テーマ:映画館で観た映画(8349)
カテゴリ:洋画(さ行)
監督・脚本・製作 : マイケル・ムーア 公式サイトはこちら。 <Story> 医療保障の破滅によって崩壊し、粉々にされ、 場合によっては絶たれてしまったごく普通のアメリカ人数名のプロファイルで幕をあける本作は、 その危機的状況が、4700万人の無保険の市民たちだけでなく官僚形式主義によってしばしば締め付けられながらも保険料を律儀に支払っている、 その他数百万人の市民たちにも影響を及ぼしていることを明らかにする。 いかにしてこれほどの混乱状態になったのか、それだけを述べた後、 観客はすぐに世界へ連れ出される。 カナダ、イギリス、フランスといった国を訪れるのだが、 それらの国々では、国民全員が無料医療という恩恵を受けているのだ。 またムーアは、9・11事件の英雄の一団を集結させる。 彼らは、アメリカにおいて医学的治療を拒否され、 今も衰弱性疾患に苦しむ救助隊員たちであった…。 シッコ - goo 映画 <感想> ムーア作品ですが、実は初めて観ます。 何となく、「過激」っていうイメージが先行していて、 今までの彼の作品は、テーマでもう観る気がしなくなってしまいました^^; これは評判がよかったので、それなら・・・って、またミーハーしてしまった(汗 今回のムーアは完全に正義の味方ですね。 アメリカの医療問題がこんなに深刻なんだよ、ってわかりやすく教えてくれている。 病気になって、普通破産する?? 日本ではあまり考えられません。 何とかして治療を受けさせまいとするアメリカの民間保険会社は、 あまりにも冷酷で自己中心的。
わかりやすく言うと、アメリカでは保険会社が健康を握っているのです。 民間の保険会社が医師に給与を支払っているようです。 ですので、余分な治療費を削減した医者には、報奨金を出していて、 同時に保険会社も余計な保険金を出さなくてよいから儲かるシステム。。。 ありえないですよね。 必要な治療が受けられなくて、高額の医療費がのしかかり、 破産したり死亡したり。 入院費が払えないからと、路上に患者を捨てる病院。 医は算術?? 中指と薬指の先を機械で切断してしまった男性の話。 「中指を接合すると700万円、 薬指を接合すると144万円かかります。 どうしますか?」 結局ロマンチストの男性は、薬指を接合し、 中指の先はないまま・・・。 実際に映画で出てきました。 日本では考えられませんよね。 指が取れたらつなげる、必要な検査を受ける、 治療を受ける。 そんな当たり前のことが、アメリカでは享受できないようです。 9.11にボランティアで救助活動をして、その後呼吸器を患った人には保険を出さないのに、 グアンタナモ海軍基地では、テロの容疑者が無料で最先端の医療を受けられる矛盾。 おかしいですよね。 国民皆保険制度がないアメリカでは、このような理不尽な医療がまかり通っているようです。 他国の、カナダ・イギリス・フランスでは、医療費はほとんど無料。 必要な治療を必要なだけ受けられます。 ただし、税制までは詳しく説明されてないんで、 どうしてそうなっているのかはわかりませんが・・・ 人々の暮らしぶりも余裕がありそうです。 そして、仮想敵国であるはずのキューバでは、 アメリカよりもずっと安価で、きちんとした医療が受けられる。 9.11のボランティアたちは英雄だよと、受け入れた彼ら。 敵国なんて思いたくないくらい、優しい国じゃない?? 人々の温かい心がそのまま生活にも感じられる。 ムーアは言う。 「アメリカ人だって相互に助け合ったりできるはず」って。 でもそれはいつになるんだろう。 少数が富を独占していては不可能だ。 そして日本は?? 3カ月おきに転院しないといけない老人、 たらい回しの妊婦、 安心して子どもが産めない地域・・・ ご都合主義の医療になっているような気がするのは私だけだろうか。 今日の評価 : ★★★★ (健康が損なわれたときに、果たして自分の身体が守れるのかどうか、 考えてみるいい機会になると思います) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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