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2008/05/18(日)16:28

『シルク』 (2007) / カナダ・イタリア・日本

洋画(さ行)(97)

原題 : SILK/SETA/SOIE 監督・脚本 : フランソワ・ジラール 音楽 : 坂本龍一 出演 : マイケル・ピット 、 キーラ・ナイトレイ 、 役所広司 、 アルフレッド・モリーナ 、 中谷美紀 、 國村隼 、 芦名星 、 本郷奏多 公式サイトはこちら。 <Story> 19世紀フランス。 戦地から故郷に戻った青年エルヴェ(マイケル・ピット)は、製糸業を営むヴァルダヴュー(アルフレッド・モリーナ)から、蚕卵を入手するためアフリカ行きを依頼される。 危険な旅を経て蚕卵を持ち帰ると、それで得た富で美しい女性、エレーヌ(キーラ・ナイトレイ)と結婚。 自らも製糸工場を経営し、結婚生活は順風万帆であった。 しかし、アフリカの蚕が病気にやられ、新婚のエルヴェに再び買い付けの依頼が。 しかも、行く先はアフリカより遥かに遠い日本だった…。 シルク - goo 映画 <感想> これはきっと人によって評価が分かれると思います。 特に男性は、「一体何が言いたかった?」という感覚があるかもしれません。 日本で言えば、幕末期の話。 フランスから日本への旅、陸路しかなく、ロシアの氷原を抜け、ウラジオストク経由で来るしかない。 しかも鎖国も続いているため、秘密裏にする必要があった。 見つかれば命の保証はない。 そんな危険を冒してまで、蚕の卵を買い付ける若き商人エルヴェ。 (C)2006 Jacques-Yves Gucia/ Picturehouse Productions 彼は出逢ってしまった。 地球の遥か果てで。 想いが叶わないとわかっていても、どうしてもその心をつかみたい。 その切ない想いを意外な形で実現させてしまう。 しかも伝えられた側は一生それに縛られるであろうことを想定しての告白。 それこそがきっと、愛する人に対しての一番の心の呪縛なのでは。 (C)2006 Jacques-Yves Gucia/ Picturehouse Productions フランスと日本、それぞれの映像が美しかったです。 特に日本のセットは特別に全て作ったもので、雪深い酒田が再現されました。 少々綺麗すぎの感もありますが、神秘的な情景が十分伝わります。 ただ、矛盾点はたくさんありますよね。 命がけの旅をどうして3回もしたのか。特に3回目は死んでもおかしくないのに。 そしていつも思うことなのですが、ヨーロッパの設定なのに英語というパターン・・・ これは興醒め。 これも世界標準狙いかとまた思ってしまう。 それぞれの俳優陣は割ときっちり役をこなしていました。 マイケル・ピットは悩める男を、 役所広司はその存在感で観客を圧倒し、 芦名星の無言の演技の中には情感と哀しみが同居して。 脇を固めるアルフレッド・モリーナの激情、 中谷美紀の怜悧さ、國村隼の冷酷さ、 本郷奏多くんもなかなか貢献してました。 ただ。。。 肝心のキーラ・ナイトレイの心理描写が弱い。 マイケルの日本での映像の間に、彼女のことを挟んでくれるとよかったんじゃないかなと思います。 全てを文章で語るのではなくて。 そこで辻褄を合わせようとするのはいかがなものかと。 話としては決して嫌いではないです。むしろ、人を好きになる形にはいろいろあっていいのではないかなと思うほうですから。 そこがもうちょっと繋がるとよかったのになと思います。 切れ切れでした。。。 ******************************** 今日の評価 : ★★★ (愛の形にもこんなものがあるということがわかります。 映像が綺麗です)        

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