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テーマ:試写会で観た映画の感想(678)
カテゴリ:洋画(あ行)
原題: ELIZABETH: THE GOLDEN AGE 監督 : シェカール・カプール 出演 : ケイト・ブランシェット 、 ジェフリー・ラッシュ 、 クライヴ・オーウェン 、 アビー・コーニッシュ 、 サマンサ・モートン 公式サイトはこちら。 <Story> 25歳でイングランド女王に即位したエリザベス(ケイト・ブランシェット)。 父王ヘンリー8世の遺志を継ぎプロテスタントの女王として即位したが、国内にはカトリック信者が大勢おり、不安と憎悪が渦巻いていた。 その頃、ヨーロッパ列強はイングランドを占領すべく狙っており、スペイン国王フェリペ2世はことあるごとに圧力をかけてきた。 さらにカトリック派のスコットランド女王メアリー・スチュアートの存在も火種となっていた。 エリザベス:ゴールデン・エイジ - goo 映画 <感想> 試写会で当選した2本目です。 これも先週に引き続き、ぶぶおちゃんとお出かけしてまいりました ケイト・ブランシェットは、昨年鑑賞した出演作、『あるスキャンダルの覚え書き』・『さらば、ベルリン』がどうも自分的には何だかなあ。。。 という感想でしたし、 『バベル』なんかだとイメージとして取り澄ました印象の方が強く、 まして女王役だから徹底的に冷たそうという思い込み? のもと、鑑賞に入りました。 これはタイトル通り、イギリス黄金時代の話ですので、 時代背景がよくわかっていないと何が何だか・・・ となるかもしれません。 当時の、カトリックとプロテスタントのおさらいくらいはざっとしておいた方がよいのかも。 幽閉していたカトリックのメアリ・スチュアートを、自らへの暗殺未遂行為に加担したとして 斬首刑に処したことにより、 スペインから艦隊が総攻撃をかけてくる・・・。 当時無敵と恐れられた艦隊がイギリスに襲い掛かるわけですから、 いくらイギリスを守るという大義名分で処刑したとはいえ、神に選ばれし女王を自らの手で葬ったことへの重さがエリザベスにのしかかってくる。 威厳ある女王が取り乱す様は、人間らしく描かれています。
ほとんど絶望的と思われた戦い。 しかし最後まで恐れずに戦う姿勢を崩さず、新天地から帰国した航海士ローリー(クライヴ・オーウェン)を心の支えに、エリザベスは奮い立つ。
神の前で自分を捨て、祖国のために全てを捧げる「ヴァージン・クイーン」となったエリザベス。 しかしながら心は捨て去れたのか。 使命がある自分に替わって侍女のベスを分身としていろいろと冒険させ、 そしてベスをローリーに近づけるが、 2人の間に芽生える愛情、そして自分がローリーに抱く恋心の葛藤に悩まされることになる。
1人の女として男を愛したい、しかし自分の使命には背けない、 その矛盾に悩まされるエリザベス。 ベスとローリーの選んだ道、そしてイギリスの勝利も、きっと彼女に納得のいく割り切り方を示したのではないかと感じた。 スペインの無敵艦隊をイギリスが撃破するという既知の歴史に、 愛を絡めるという難しい脚本なので、どのくらいの配分でスクリーンに出すのかが見ものだと思います。 この内容を2時間に収めて、衣装なども絢爛豪華、 宗教的対立もうまく盛り込んであり、バランスは取れた映画だと思いました。 多少フィクションっぽいところは目をつぶるとしてもね^^; ケイトがこの役が本当にハマっていて、エリザベスになりきっているのがよかったと思いました。 楽しみにしていたクライヴ・オーウェンですが、 当時こんな野生的な人物が宮殿に出入りできたのかどうかは別として、 エリザベスには手の届かない「新天地」、枠に囚われない象徴として描かれていたのは面白いところでした。
今日の評価 : ★★★★ (バランスが取れていて、ケイトが迫力あるのはよかったと思います。 細かいこと考えなければ十分楽しめます) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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