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テーマ:試写会で観た映画の感想(676)
カテゴリ:洋画(あ行)
原題: AUSTRALIA 監督・原案・脚本 : バズ・ラーマン 出演 : ニコール・キッドマン 、 ヒュー・ジャックマン 、 デヴィッド・ウェナム 、 ブライアン・ブラウン 、 ジャック・トンプソン 試写会場 : ニッショーホール 公式サイトはこちら。 <Story> 第二次世界大戦前夜のオーストラリア。 イギリス人貴族のレディ、サラ・アシュレイ(ニコール・キッドマン)は、夫を捜しに北部の町・ダーウィンにやって来た。 彼女を迎えたのは無骨なカウボーイ、ドローヴァー(ヒュー・ジャックマン)。 夫の領地に着いたサラは、夫が何者かに殺されたことを知る。 彼女に残されたのは、広大な牧場と1500頭の牛だった。 牧場を立て直すため牛を売ることを決心したサラは、ドローヴァーの力を借り、牛を引き連れ出発する…。 ![]() オーストラリア - goo 映画 <感想> 何とこれ、4名分も試写会が当選してしまっていました(笑 捌くのが大変でしたが、お譲り先も現れて、よかった~と思います。 私は、時間的に余裕がある祝日に行くことに。
広大なオーストラリアの大地に潜む、様々な思惑や、 一旗揚げてやろうという男たちの陰謀。新大陸ならではの出来事だと思います。 オーストラリアには行ったことがないのですが、 コアラやカンガルーがいて自然が豊かで・・・ というイメージだけではなさそう。 苛酷な現実を戦い抜いて必死に生き抜こうとする人間の本性も見え隠れします。
この映画をより楽しむためには、多少なりとも、オーストラリア史をおさらいしておく必要はあるかと思います。 オーストラリアの簡単な歴史です。 オーストラリアの土地の利権やビジネスを巡ってイギリスからやってきたサラと、 現地のカウボーイ、ドローヴァーとのロマンスがまずストーリーとしてあり、 そして横糸には、アボリジニの置かれた現実や、 第2次世界大戦でオーストラリアがどのように戦ったのか、などが挙げられます。 サラは、ただ単にお金に頼るだけではなく、 自分が生きていく方向をしっかりと選択している女性。 現実に立ち向かっていく強さというものがあります。 そしてドローヴァーや、アボリジニの子・ナラと出会い、 彼らがかけがえのない存在であることを認識します。 ニコール・キッドマンは、この撮影中に妊娠が分かったそうで、 そのことが余計に、ナラへの愛情表現にもつながったのかと思われるほど、 子への想いは伝わってきました。 ドローヴァーは、見た目はかなり強そうですし、また、大自然と共に生きてきたので、 生き抜いていく術を知っている。 ですが、新興勢力としてオーストラリアに入ってきた白人と、現地人である自分たちとの差というものも意識して生きなければならない。 その板挟みになりながら、いつのまにか、彼は自分の気持ちを表すことができなくなっていったのでしょうか。 そして、ナラの存在もまた、この映画に大きな影響をもたらしています。 彼は約1,000人のアボリジニの少年の中から選ばれただけあって、 人を動かすカリスマ的な魅力にあふれています。 キング・ジョージもまた、スピリチュアルな様子や、子孫への溢れるほどの愛情を全身で表わすにふさわしいキャスティングだと思います。 デヴィッド・ウェナム演じるフレッチャー。 富や名声にこだわる執念深さ、性悪など、好演していたと思いました。
この映画、製作も出演もオーストラリア人あるいは、オーストラリアに縁がある人がほとんどなようで、 一言で言えば、「オーストラリア賛歌」的な色合いが強いです。 アボリジニにまつわる史実や政策、 第2次世界大戦当時のオーストラリアの様子などを描き、 大変盛りだくさんな内容だったと思います。 ただ・・・ 長い。 2時間45分。。。 長いなあというのが鑑賞直後の正直な感想。 まん中あたりで1つクライマックスがあるのですが、 その時点でかなりの時間が経過しています。 それだけでももう、エピソードとしては十分すぎるくらいのですが。。。 人物の説明や、時代背景に時間を多く取ってしまったかな。 そして、肝心なところで映像が次に行ってしまう、というところもあり、 結局どうしてそうなったのか? のつながりがわからない場面もいくつか登場します。 そして第2次大戦中の出来事ですが・・・ 日本軍もここには登場します。 日本との歴史の中で、大戦中のことはかなりオーストラリアの人々には禍根を残しているのが分かるだけに、 この描き方は致し方ないといったところでしょうか。 そのことを除いたとしても、大戦当時のオーストラリアの様子はよく伝わります。女性も必死で貢献していたということです。 でも全体的に長尺すぎ、ですね。 2時間15分くらいに収めてもよかったような・・・。 まん中とラストが盛り上がるだけに、そこまでやっとたどり着きましたか・・・といった印象は否めません。 それがなかったらもうちょっと感想は変わったかもしれないのですが。 ですが全体としては中身は濃く、オーストラリアへの愛情はたっぷりです。
今日の評価 : ★★☆
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