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テーマ:映画館で観た映画(8349)
カテゴリ:洋画(は行)
原題: THE CURIOUS CASE OF BENJAMIN BUTTON 監督 : デビッド・フィンチャー 脚本 : エリック・ロス 出演 : ブラッド・ピット 、 ケイト・ブランシェット 、 ティルダ・スウィントン 公式サイトはこちら。 <Story> 1920年代にF・スコット・フィッツジェラルドが執筆した、80代で生まれ、そこから若返っていくひとりの男の姿を描いた短編の映画化作品。普通の人々と同じく彼にも時の流れを止めることはできない。ニューオーリンズを舞台に、1918年の第一次世界大戦から21世紀に至るまでの、ベンジャミンの誰とも違う人生の旅路を描く。 ベンジャミン・バトン 数奇な人生 - goo 映画 <感想> なかなか行きたくても映画に行けない日々が続いていた時に公開されました。 やっと鑑賞。 実は試写会も同行のお誘いがあったのですが、泣く泣く断念しただけに待望の1本。 主役の2人がもう安定して観ていられるだけに、 この2人の生み出す世界観のようなものがどんななのかというのがまず興味の1番です。 予告でも映像は美しそうでしたし、 あらすじも惹かれる。。。
人と人とが惹かれ合う時・・・。 年齢って関係ないのかな? と思うくらい、その人にインスパイアされてしまったり。 どこかでこの人に会ったことがあるんじゃないか。 そんな想いがよぎるくらいに親しみを感じる人って、人生のうちにもしかしたら何人か現れるかもしれない。 ベンジャミンとデイジーの出会いの場面はそんな感じがしました。 こんなに数奇な人生って本当にあったらすごいでしょうね。 でもベンジャミンは、至る所でいろいろな人に守られているような気がするのです。 誰かが見守ってくれている。 手を差し伸べてくれている。 彼にとってそれはとてもラッキーであると同時に、そうでないと生命を維持していくこともできない。 不可欠な偶然、といったところでしょうか。 その中に「愛する人」もちゃんと入っている人生。 愛しているからこそ決断しなければならないこと。 ですが決断したとしてもなお、心は愛を求め続ける。 勝手に愛する人のもとへ身体が導かれていく。 否応なしに、どうすることもできずに・・・。 それでも夢見るように、抱かれながら時を過ごすことができたベンジャミンは、 大変だったり、犠牲も払わないといけなかったけれど、 誰かに見守られながら、愛されながら人生を送ることができるのは、 幸せなことなんじゃないかしら。 年齢がクロスしていくベンジャミンとデイジー。 「この姿を覚えておきたい」という一瞬は、儚いけど永遠でもある。 一番自分たちが愛し合っていて幸せな時の姿・・・。 普通の人ならば、そんな時があったことなど記憶の彼方に置いてきてしまうものだけど、 それが続かないことを知っている彼らだからこそ、 一瞬一瞬を刻みこむように過ごしていける。 全ての場面が、「時」を計算されつくしているように作られていて、 その時々の選択もまた、切なくもあり、美しくもあり。 静かに流れて行く映画でした。 他には、ティルダ・スゥイントンもこの映画ではよかった。 いくつになっても心の支えがある人生、というものを見せてくれました。 フィッツジェラルドの作品は"The Great Gatsby"くらいしか読んでいませんが(これもずいぶん映画化されているように思いますけど)、 これもぜひ原作を読みたいと思っています。
今日の評価 : ★★★★☆ 4.5/5点 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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ベンジャミンがモスクワで不倫する相手がケイト・ブランシェットと似たような感じのあるティルダ・スウィントンというのがこれまた男心を分かっている配役だな~って思いました。
だって男っていつも似たようなタイプの女性を好きになってしまいますからね。 そこんところが描かれていただけでも十分でしたよ。 (2009.02.21 21:23:22)
こんばんは^^
コメント早いですね~ww >ベンジャミンがモスクワで不倫する相手がケイト・ブランシェットと似たような感じのあるティルダ・スウィントンというのがこれまた男心を分かっている配役だな~って思いました。 > >だって男っていつも似たようなタイプの女性を好きになってしまいますからね。 >そこんところが描かれていただけでも十分でしたよ。 ----- な~んだか実感こもってるww 確かにこの2人の女優って似てますね。目鼻立ちとか。 女性って割と極端な恋もできるもんですが、男はそうじゃないようですね(笑 それにしても良くできた1本かなと感じました。 (2009.02.21 21:32:38)
「フィクサー」のティルダよりもこちらのティルダの方がずっと好きでした。
フッと消えたと思ったら、最後にニュースでオチがついていたのも憎い演出でしたよね。 (2009.02.21 22:08:00)
こんばんは~
>「フィクサー」のティルダよりもこちらのティルダの方がずっと好きでした。 ティルダは目鼻立ちがハッキリしているので、がんばる役だとキツく見えてしまう女優さんだけに、こういう、ふわっとしたような女らしい役の方がいいように思いますね。 >フッと消えたと思ったら、最後にニュースでオチがついていたのも憎い演出でしたよね。 ----- あのTVを見つめるベンジャミンが本当に温かいまなざしだったのがよかったです。 (2009.02.21 22:18:52)
ご覧になったんですね!
ベンジャミンが辛い決断を下した時よりも、 若返った彼とデイジーが再会するシーンが切なかったです。 ケイトの演技が素晴らしかったです。 彼の運命も嘆きつつ、若くはない自分を嘆いてもいる。 その感じが少ないセリフと、背中の演技でちゃんと伝わって来ました。 愛する人と同じ時を刻めないのは、ベンジャミンだけではないんですよね。 とっても切ないです。 (2009.02.22 02:48:03)
おはよー^^
>ご覧になったんですね! もう、やっとですよ。。。 なかなか時間取れなくて。 これって3時間なんで、シネコンはしごにうまくはまらなかったっていうのもありましてね(苦笑 >ベンジャミンが辛い決断を下した時よりも、 >若返った彼とデイジーが再会するシーンが切なかったです。 >ケイトの演技が素晴らしかったです。 >彼の運命も嘆きつつ、若くはない自分を嘆いてもいる。 >その感じが少ないセリフと、背中の演技でちゃんと伝わって来ました。 齢を取っていく自分ってどうしても自信なくなるところがありますよね。 まして相手は若くなっていくんだから。 それでも好き。 だけど自分は、こんなだから・・・。 切ない女心でした。 >愛する人と同じ時を刻めないのは、ベンジャミンだけではないんですよね。 >とっても切ないです。 ----- クロスした瞬間に、また遠ざかっていく時の流れ。 残酷ですけど、この映画は感動できるラストを用意してくれました。 (2009.02.22 07:14:16)
幸せなひとときが一瞬であるのがわかっているからこそ
刹那刹那の出会いを大切にしたベンジャミンの優しい人柄は きっとみんなに愛されたのでしょうね。 原作を読みましたが,そちらのほうは 「若返る」という設定だけは同じでも ベンジャミンのキャラにも他の人物にも愛情がそんなに感じられず 不思議なだけのお話でした。 映画化するにあたって,大幅に脚色しなおした手腕に あらためて感心しました。 (2009.02.22 21:28:10)
こんばんは^^
>幸せなひとときが一瞬であるのがわかっているからこそ >刹那刹那の出会いを大切にしたベンジャミンの優しい人柄は >きっとみんなに愛されたのでしょうね。 常に誰かが見守ってくれていましたもんね。 彼自身も、いつも自分の限界をわかっているから、その時々に応じた決断ができたんだと思います。 >原作を読みましたが,そちらのほうは >「若返る」という設定だけは同じでも >ベンジャミンのキャラにも他の人物にも愛情がそんなに感じられず >不思議なだけのお話でした。 >映画化するにあたって,大幅に脚色しなおした手腕に >あらためて感心しました。 ----- 割とあっさりとしちゃった原作なのですね。 そういう原作の脚色って、押し過ぎず引き過ぎず・・・が難しいだけに、今回はバランスが取れていると思いました。 (2009.02.22 23:23:10)
他の作品を見に行くのに忙しく、やっと見れました。
ベンジャミンは人との出会いに恵まれた人生であり、育ての母、施設の老人たち、デイジー、船長、人妻、晩年の父親など、人と違う姿で生まれた事でタイトルどおりに「数奇な人生」が魅力的に描かれていて、長尺作品ながらテンションを持続しながら綺麗にまとめあげたフィンチャー監督の手腕には感服しました。 (2009.03.04 00:37:07)
おはようございます^^
そうですよね。最近は観たくなるような作品が多くて、嬉しい悲鳴?? です^^ 本当に映像も美しいし、ストーリーも感服しました。 今年の上位に来そうな作品です。 (2009.03.04 10:00:58)
お久しぶりです。
WOWOWで、この映画を見て、すごい。と感激。 たぶん、こちらにUPされているだろうと訪問しました。 そして、記事を見つけることができて嬉しいです。 私も、若返ってしまったベンジャミンが、デイジーを訪ねたところが好きです。そして、後悔しているところ。 もう、限界でしたよね。 あれ以上若くなっていたら、デイジーに姿を見せたくなかったでしょうね。デイジーもやっぱり、夜中に訪ねてしまったのね。 「心は変わらない」 これ、本当です。 80歳の父も、よく「気持ちは変わらない」と言っています。 私も、この年齢になって、そのことがわかります。 若い時は、おばあさんにはおばあさんの気持ちがあると思っていたんですが、、(笑) (2010.10.28 00:58:06)
おはようございます。 お返事遅くなりました。
>お久しぶりです。 本当に! お元気でしたか? >たぶん、こちらにUPされているだろうと訪問しました。 >そして、記事を見つけることができて嬉しいです。 ああ~! 見つけてくださってとても感激です~。 有難うございます。 >私も、若返ってしまったベンジャミンが、デイジーを訪ねたところが好きです。そして、後悔しているところ。 >もう、限界でしたよね。 >あれ以上若くなっていたら、デイジーに姿を見せたくなかったでしょうね。デイジーもやっぱり、夜中に訪ねてしまったのね。 何かここ、本当に切なくなってしまいます。 どちらの気持ちもわかるだけに。 >「心は変わらない」 >これ、本当です。 >80歳の父も、よく「気持ちは変わらない」と言っています。 >私も、この年齢になって、そのことがわかります。 >若い時は、おばあさんにはおばあさんの気持ちがあると思っていたんですが、、(笑) ----- 女は死ぬまで女。 そして男もまた、そうなのでしょうね。 (2010.10.31 09:53:16) |