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テーマ:映画館で観た映画(8347)
カテゴリ:洋画(わ行)
原題: VALKYRIE 監督 : ブライアン・シンガー 脚本 : クリストファー・マッカリー 、 ネイサン・アレクサンダー 出演 : トム・クルーズ 、 ケネス・ブラナー 、 ビル・ナイ 、 トム・ウィルキンソン 、 カリス・ファン・ハウテン 公式サイトはこちら。 <Story> 第二次世界大戦下のドイツ。 アフリカ戦線で左目を負傷したシュタウフェンベルク大佐(トム・クルーズ)は、“良心”と“忠誠心”の葛藤に悩んだ末、祖国の平和のためにヒトラー暗殺を考えるようになる。 やがて画期的な暗殺計画≪ワルキューレ作戦≫を立案し、 トレスコウ少将(ケネス・ブラナー)やオルブリヒト将軍(ビル・ナイ)ら、同志と着々と準備を進めていく―。 そして、決行の1944年7月20日を迎えた。 ヒトラーとその護衛たちを前に、大佐たちは計画を成功させられるのか…。 ワルキューレ - goo 映画 <感想> もし地雷だったらどうしよ。。? と思いながらも、歴史物は基本観てしまう系だし、ナチスものだから何か人間の本質みたいなものもあるかもなあ・・・ とあーだこーだ考えながら、今週末はまずこれをチョイス。 春休み前の連休ってことでシネコンは大混雑でございまする。。。 ヒトラーの最期は教科書にも出てくるだろう出来事だけに、この映画も、「結果がわかっている」ことが鑑賞の前提となります。 どれだけの密度で、心情で彼らが計画を遂行していくのか。どれほどの想いがあるのか。 そこがこの映画の焦点のような気がします。
これほどの計画が露見せずに成功すること自体がそもそも針の穴ほどの確率なわけで、中心人物を取りこまない限り、根こそぎ騙すことは不可能なんですよね。 当時は通信手段が限られていたからここまでできたようなものだけど。今だったらコンピューターがあるから手口も巧妙になる代わりに発覚も早そうです。 手段はどうあれ、最大の障害は、ヒトラーの側近レベルまで食い込めなかったこと。 ヒトラーとヒムラーが標的は分かるけど、じゃあゲッペルスはどうにかしなかったのか。と、考えてしまいますが、仕方なかったんでしょうね。露見するよりは出来るだけのことをした方がよいと。 「彼らのようなドイツ人じゃないドイツ人もいる」 その誇りこそが、シュタウフェンベルク大佐らを動かしているわけですから。 組織的に取り込むことで成功確率は上がるけど、リスクも増える。だけど思想論を展開するわけにはいかなかったから、これが彼らのできた最大のこと。 人数も少なくて虚為の事実を押し通さねばならなかったとはいえ、彼らの計画は決して一枚岩ではなかった。それを阻んだのは自己保身であったり、見解の違いであったり。そしてなし崩しに推し進めてしまったのも、統一が徹底していた状態ではなかったことを窺わせます。 それでも、この計画の原動力となった「ドイツ人としての誇り」に対して共鳴した人々がおり、少なくとも立ち上がっていったことがこうして映画という形で記録されて人々の記憶に残るのは、それはそれで誇らしいことと言えるのではないでしょうか。 基本的に、ヨーロッパ映画はその国の言語で作っていただきたいという希望があるので、 舞台が英語圏じゃないヨーロッパで、全編英語の映画というのがまず鑑賞前に違和感を持つところなんです。 先日観た『ディファイアンス』もそうなんですけど、内容的にナチスがらみを扱っていても、何故か密度の濃さはあちらに軍配が上がるように感じました。 どうしてなんだろう・・・? うまく表現できないのですが・・・。 この『ワルキューレ』は淡々と流れすぎてしまったように思いました。 俳優陣も、他の作品のイメージがあるだけに、英語圏を感じさせてしまったメンバーが多く、唯一カリス・ファン・ハウテンだけがドイツ人っぽく思えたんですよね。(もっとも彼女は『ブラックブック』のイメージもあったのですが)
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これは観に行く予定にしてるので、斜め読みにしましたが
★の数だけはチェックしなくちゃ(b^^) 、、、そっかぁ、歴史物で★3個なんですね~。 ポイントたまってるから、それ使えば良いかな(笑) (2009.03.20 23:11:38)
rose_chocolatさん、こんにちは!
そう、関わる人がどれだけの思い、意志を持っているのかというのが、このような計画を成功させるには不可欠なんですよね。 そのあたりやはり色々な人がいるわけで、ちょっとした覚悟のなさ、逆に思い入れの強さによるフライングなどにより、計画が次第に崩壊していくところはハラハラしました。 結末がわかっているストーリーでしたが、このような点でとてもサスペンス感は出ていたように思いました。 (2009.03.21 08:33:39)
ヒトラーだけが何かと有名ですが、歴史を勉強していくとヒトラーの側近って凄く有能な人がたくさんいたんですよね。
その中でもゲッベルスは格別だったとか。 いや~悪でも善でもカリスマの周囲には凄い人たちが集まるものなんですね。 (2009.03.21 12:20:42)
こんばんは~
>そう、関わる人がどれだけの思い、意志を持っているのかというのが、このような計画を成功させるには不可欠なんですよね。 あの状況下で、一枚岩でそれを実現させようとすると、大っぴらにはできないしみんなもいろんな思惑があるから、意思確認をすること自体が難しいですね。 >そのあたりやはり色々な人がいるわけで、ちょっとした覚悟のなさ、逆に思い入れの強さによるフライングなどにより、計画が次第に崩壊していくところはハラハラしました。 タイミングってあるんですよね。誰かがGOと言っても、別の誰かは別の尺度でSTOPと言うし。あららら・・・ と、ちょっとハラハラ感もありつつも、そんなにうまく物事は運ばないものなんだと思います。まさにビジネスもしかりということで(笑 >結末がわかっているストーリーでしたが、このような点でとてもサスペンス感は出ていたように思いました。 ----- 失敗するということが分かり切っているだけに、その過程をみるのにハラハラしたり。彼らの死に様はちょっと悲しいものがありました。 (2009.03.21 19:41:23)
こんばんは~
>ヒトラーだけが何かと有名ですが、歴史を勉強していくとヒトラーの側近って凄く有能な人がたくさんいたんですよね。 >その中でもゲッベルスは格別だったとか。 >いや~悪でも善でもカリスマの周囲には凄い人たちが集まるものなんですね。 ----- 思うんですが、善悪は別として、組織が成功するためには結束が絶対に必要で、その中心には有能なブレーンが必ずいるんですよね。 ワルキューレ作戦も、そのあたりで他の人物を取り込めたらもう少し違う展開になってたかも。 だけど露見してしまうんでしょうね。広げていくと。 (2009.03.21 19:44:10)
春休みということで映画館も騒々しいですよね。
私も、この映画もしかして地雷かも~と心配したのですが、そうでもなかったです。 でも、トムが主演のせいか、どうもハリウッドっぽくなってしまったのが残念です。 好きなナチス物だけにとっても残念。 (2009.03.21 20:05:14)
こんばんは~
>春休みということで映画館も騒々しいですよね。 そんな季節になっていたのをついついすっかり忘れておりまして(笑) 上手にお付き合いしないとw >私も、この映画もしかして地雷かも~と心配したのですが、そうでもなかったです。 >でも、トムが主演のせいか、どうもハリウッドっぽくなってしまったのが残念です。 >好きなナチス物だけにとっても残念。 ----- そのあたりの感覚はほぼ同じですね。地雷じゃなくて本当によかったです。ほっ。 言語が英語で、出演者もハリウッドっぽいとどうしても観ている側もその感覚になってしまうんですよね。 ナチス系、東欧系の他の映画との比較で、う~ん・・・、やっぱり重厚さがもう1つ、と判断してしまったんですよね。決して悪くはなかったんですが。 (2009.03.21 20:57:14)
ブログにコメントを戴き、有難うございました♪
この映画、計画が開始されてから、露見、失敗に終わるまでの臨場感がよかったなぁ・・・と思いました。結果はわかっているのに、なぜかハラハラしてしまう自分が居ました。 あれだけ多くの人間を動員して、秘密裏に事を運ぶというのは並大抵ではないですよね。ヒトラーの悪運のよさというだけの問題じゃなくって、もしかしたら事前に情報が漏れていたのかも?などと、妄想を膨らませてしまったりもしております。 http://machino-kuma.at.webry.info/ (2009.03.22 11:45:02)
はじめまして こんにちは。
>臨場感がよかったなぁ・・・と思いました。結果はわかっているのに、なぜかハラハラしてしまう自分が居ました。 そうそう簡単に机上の論理がうまく行くわけではないですからね。 気の毒になってしまいました。 >事前に情報が漏れていたのかも? ----- それは十分あり得ますね。 例え予備軍のトップを取り込んだとしても、下っ端がチクればそれでおしまいですもんね。 組織を一枚岩にすることは誠に難しいことです。 (2009.03.22 15:20:48)
カリスハウンテン確かにドイツ人ぽいですよね^^
でも、彼女オランダ人なんですよね(^_-)-☆ 俳優陣素晴らしかったですが、確かに英国人多いですよね(^^ゞ 私は、トーマス・クレッチマンが制服が似合って ドイツ人ぽい(実際にドイツ人ですが・笑)って 感じました。 ワルキューレは確かに淡々としてますよね。スリリングな展開で自分は楽しめましたが、物語に奥深さは感じられず感動は得られなかったです(^^ゞ とは言え、サスペンス、エンタメ作品は好きなので 私にはOKな作品でした♪ (2009.03.22 19:15:09)
いつもコメントありがとうございます。
トム・クルーズで、しかも英語じゃ ドイツ人って感じ、なかなかしませんよね。 そのうち 「実は俺はアメリカのスパイだったんだ」なんて 言い出すんじゃないかと ひやひやしながら観ていました。 (2009.03.22 19:52:17)
ドイツの話はドイツ語で見たかったですね~
最初の所だけなんて酷すぎです・・・ 特にこの「ドイツ人の中にもナチに反対してた人がいる」ってテーマだけにそう思います。 人物の掘り下げ方も浅かった気がします 良くも悪くもハリウッド的映画でした (2009.03.22 21:49:20)
こんばんは~
そうなんです。カリス・ファン・ハウテンはオランダ人なんですよね。 >トーマス・クレッチマンが制服が似合って >ドイツ人ぽい(実際にドイツ人ですが・笑) 彼の映画って詳しくないのであえてコメントはできませんが、国籍がわかってしまっているとそのイメージで観てしまいますね。 >ワルキューレは確かに淡々としてますよね。スリリングな展開で自分は楽しめましたが、物語に奥深さは感じられず感動は得られなかったです(^^ゞ >とは言え、サスペンス、エンタメ作品は好きなので >私にはOKな作品でした♪ ----- 果たして、題材的にこれをエンタメでやってしまってよいのか?? という疑問はすごく残ります。 これはドイツの方はどう思われるのでしょうか。 (2009.03.22 23:31:59)
こんばんは~
>トム・クルーズで、しかも英語じゃ >ドイツ人って感じ、なかなかしませんよね。 ・・・うん。 そうですねえ。 >「実は俺はアメリカのスパイだったんだ」なんて >言い出すんじゃないかと >ひやひやしながら観ていました。 ----- ↑ ないってば! それだけ、観客には「トム=アメリカ人」っていうのが染みついちゃってるわけですよね。 ついついその感覚で観てしまってます。 (2009.03.22 23:38:01)
こんばんは~
>ドイツの話はドイツ語で見たかったですね~ >最初の所だけなんて酷すぎです・・・ >特にこの「ドイツ人の中にもナチに反対してた人がいる」ってテーマだけにそう思います。 ドイツ人にとっては、民族の根本を問われているようなお話ですよね。 それが自国の言語でできなかったというのはいかがなものでしょう(TV版はドイツ語?であるようですが)。 仮に、日本人にとっての精神的支柱が、他の国目線で解釈されたら? と思うとね。。。 >人物の掘り下げ方も浅かった気がします >良くも悪くもハリウッド的映画でした ----- できるだけ忠実に再現しようとした試みはわかるのですが。 (2009.03.22 23:51:21)
お邪魔します♪
作戦が失敗することは分かっていても、ドキドキさせてくれるのは流石だなぁ~と思いましたが、ちょっと深みが足りませんでしたね。 『どれだけの密度で、心情で彼らが計画を遂行していくのか。どれほどの想いがあるのか。』 ここがイマイチ描ききれていないように思いました。 (2009.03.24 14:38:15)
こんばんは~ お返事遅くなりましたw
>作戦が失敗することは分かっていても、ドキドキさせてくれるのは流石だなぁ~と思いましたが、ちょっと深みが足りませんでしたね。 >『どれだけの密度で、心情で彼らが計画を遂行していくのか。どれほどの想いがあるのか。』 >ここがイマイチ描ききれていないように思いました。 ----- はい、そう感じました。 特に何が、という訳ではないのですが、出来事を淡々と追って行くという感じになってしまっていたのは少し残念でしたね。 (2009.03.25 21:35:16)
映画は娯楽で、観てもらってなんぼ!ということになるとこういうテーマは、あまり脚色できないだけに難しいとは思いますが、歴史に疎い私としては単純に、へーと思って感動しました。ただね、やはりドイツで起こったことなのに、それが薄いのは残念でしたけれどね
(2009.03.26 18:05:25)
こんばんは~
>映画は娯楽で、観てもらってなんぼ!ということになるとこういうテーマは、あまり脚色できない 確かにドキュメンタリーオンリーだと観る人減りますもんね。 >ドイツで起こったことなのに、それが薄いのは残念でしたけれどね ----- そのあたりのさじ加減なんですよね。難しいところですが。 (2009.03.26 19:50:51) |