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テーマ:試写会で観た映画の感想(675)
カテゴリ:洋画(ら行)
原題: THE WRESTLER 監督 : ダーレン・アロノフスキー 出演 : ミッキー・ローク 、 マリサ・トメイ 、 エヴァン・レイチェル・ウッド 試写会場 : ヤクルトホール 公式サイトはこちら。 <Story> “ザ・ラム”のニックネームで知られ、かつては人気を極めたものの今では落ち目でドサ廻りの興業に出場しているレスラー、ランディ(ミッキー・ローク)は、ある日、ステロイドの副作用のために心臓発作を起こし、医者から引退を勧告されてしまう。 馴染みのキャシディ(マリサ・トメイ)に打ち明けると、家族に連絡するように勧められる。 長らく会ってない娘・ステファニー(エヴァン・レイチェル・ウッド)に会いにいくが、案の定、冷たくあしらわれてしまって…。 [ 2009年6月13日公開 ] ![]() レスラー - goo 映画 <感想> 第65回ヴェネチア国際映画祭金獅子賞受賞 第66回ゴールデングローブ賞主演男優賞 (ドラマ部門)、歌曲賞 第81回アカデミー賞主演男優賞(ミッキー・ローク)、助演女優賞(マリサ・トメイ)ノミネート 何だかこう書くだけでもそうそうたる感じ。 ミッキー・ロークが映画に主演ってだけでももう興味あるのに、しかも主演男優賞ノミネートだなんて! 一応、大昔に『ナイン・ハーフ』は観ていますが、その頃と全然風貌も変わっちゃってる。 俳優としての音沙汰もあんまりなく。。。 そこにやってきたこの話題、これはぜひ行かなくてはね。 何となく予想。。。 というか本当にそのとおりなんですが、プロレスネタが最初から最後まで炸裂です(笑 プロレスの舞台裏なんかも遠慮なく映しています。 というか、よくこれを映画にすることをプロレス業界が許可したなあと思います。 男子のプロレスはちょっと流血系なんで昔からパスしてました。 あと格闘技系全般も。 もう見てられない。 それでも子どものころは女子プロは見てたんで多少は雰囲気はわかりますが。 昔夢中になって観ていたあのプロレス、やっぱり完全なるショービジネスなんですね。 ベビーフェイス(→ 一応ランディはコワモテだけどそうらしい)もヒールも楽屋ではみんな知り合いだし、お互い思いやったりしてる。 若手の台頭と人気レスラーの世代交代、そして自分たちも寄る年波には勝てず・・・。 体力も衰えていく中で、必死に自分たちを鼓舞し合っている様子がいじらしい。 少しでも若く、強く見せたい努力。 一方でリングを降りたらみんな本当に普通の中年で、生活のために嫌なことだってする。 そのギャップがたまらなくシュールである。
ミッキー・ロークも確かにいいんだけど、今回私が惚れたのは(笑)、マリサ・トメイ!! すっごく、すっごく、いいよぉ~~ 彼女。 彼女もまたすごく戸惑いの毎日を送っていて、自分も家族がいて若くはなくて、それでも生活のために働いて。 あの身体の線を保つのって相当努力してると思いますよ。。。 そういえば彼女、『その土曜日、7時58分』でも脱いでたような。 同性の自分が言うのも何ですが、若いだけの裸にはないようなストーリーを彼女の身体には感じましたね。 もう若くないから若いコとは対等にできない。 だから人生の経験をトークに乗せていく・・・。 でも見向きもされないとやっぱり凹むんだろうね。 客商売だから客と特別な関係になってはいけないと必死に自分を抑える、だけどランディはどんどん自分の中に占める割合が大きくなっていって・・・。 見ててすっごく切ないんだけど、自分の弱さをわざとそっけなさに押し込んでいたようなキャシディは可愛くて、何だか深く共感してしまいました。 助演女優取ってほしかったなあ。。。 一言で言っちゃうと「男くさい映画」なんでしょうね。 仕事とか夢とか追っかけて家族捨てちゃって、だけど孤独はいやで寂しくて。 実際こういう人と一緒に暮らしちゃったら勝手だー! って思うんだろうけど、そのプロセスを経ないと得られない人間味なんかもあったりする。 そこがいいんだよね~。 それでいて自分がやってきたことに対しては、きっちりプライド持ってて。 納得いく人生ならそれでオーライ。 全部にそういう空気が流れていました。 だからラストのとらえ方は人それぞれでいいと思う。 あのまんま、どっかに行っちゃってもそれでよし、あるいはハッピーでもそれでよし。 ミッキー・ロークとは親友の間柄の、ブルース・スプリングスティーンの主題歌なんかももう男くささ満点といった感じでした。 あ、それから、格闘シーンは結構イタイのがいっぱ~いなので、流血系ダメな方はご覚悟を。。。
今日の評価 : ★★★★☆
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