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テーマ:DVD映画鑑賞(13578)
カテゴリ:中国・香港映画、その他の映画
原題: HAFEZ 監督: アボルファズル・ジャリリ 出演: 麻生久美子 、 メヒディ・モラディ 、 メヒディ・ネガーバン 、 ハミード・ヘダヤティ 、 アブドッラー・シャマシー 、 ミカイール・シャレスタニー Bitters Endによるサイトはこちら。 <Story> 青年・シャムセディン(メヒディ・モラディ)はコーランを諳んじている者だけが授けられる称号“ハーフェズ”を受け、宗教指導者の娘で、外国育ちのためコーランの知識が少ないナバート(麻生久美子)にコーランを教えることになる。 互いの顔を見ることもないまま、コーランを読むうちに恋愛感情が芽生えていくハーフェズとナバート。 恋心を隠せず、聖職者として禁じられている詩を詠んでしまったハーフェズは、指導者の家を追い出され、称号を剥奪される。 そしてナバートも、別の男と結婚させられてしまう。 引き離された2人が、再び出会うことはできるのだろうか…。 cinemacafe.netより <感想> 「ペルシャの偉大な詩人・ハーフェズにインスパイアされた、美しくかけがえのない愛の神話」というキャッチがついている。 昨年、どうにも時間が合わなくて見送った作品。 麻生久美子さんが、是非にと請われて出演したという話題作だったと記憶しています。 そしてイラン映画も滅多に日本では公開されませんですからね。 観始めて・・・。 かなり難解な感じ。 まず、イスラム教に関しての説明は一切ない。 イラン映画なのでこれは仕方がないと思うんですが、一応日本でも観るということで、私のように日常的に馴染みがない人にとっては、これをいきなり観て、背景分かってくださいというのは、かなり無理じゃないだろうか。 一言で「異文化」と言ってしまえばそれまでなのですが、わかるだけの説明らしきものがちょっとでも欲しかったです。 「鏡の誓願」なんて、DVD鑑賞しながら検索しないとついていけませんでした。 物語の背景についてだけでなく、この物語そのものについてもとても情報が少ない。 人が歩いて行ったり、バイクが走ってきたりすると、それはもう何か事件があったというしるしのようになっていて、さっさと次の展開に進んでいく。 らしいと言えば、らしいんだけど・・・。 ナバートの夫の方のシャムセディンと、ハーフェズのシャムセディンとの交互の誓願の旅が、いきなり唐突に始まっているので、ここはかなり混乱するところだろう。 ナバートへの想いという共通点があるから辛うじて後追いできるものの、至極強引な持って行き方に感じる。 最後はもう、物だけで結末を語ってしまっているんですが・・・。 あれだけ厳しい掟のイスラム社会なのに、そのラストは果たして許されるものなのか? と、素朴な疑問が起こる。 この、ナバートの設定が、麻生さんである必要はあったのか? という素朴な疑問もまたまた出てきてしまう。 父はイランの宗教指導者、母はチベット人という設定なんですが、ご承知の通りアジアと言えども、西と東とでは風貌が大きく異なるので、この映画の場合、東洋的な麻生さんのお顔立ちがイランの社会の中ではとても浮き上がってました。 父親は登場しますが、この「お父さん」と似ていない。。。 ハーフなんですから、面影が全くないということはちょっと考えられなくて。 そのあたりはどうなんでしょう。 「声だけで惹かれてしまう」ということなんですが、麻生さんの声はどちらかと言いますと抑揚がないので、そこだけで惹きつけるには少し説得力不足のような。。。 ただこれも好みの問題なので何とも言えませんが。 『おと・な・り』のような設定には、麻生さんの声はとてもよく合うのですが、こういった制約のある苛酷な設定の中で、それでも敢えて彼女の声でなければいけなかったのか? それでも確かに、声だけで恋に落ちるというのはファンタスティックな設定ではあります。 (「ロミオとジュリエット」っていうのは違うと思うんだけど。。。) ただし、そこにイスラムの戒律が絡んできますので、ストーリーとしては非常に苛酷です。 苛酷な戒律に、あのラストっていうのは、たぶんこれもファンタジーの1つとして制作しているからなのでしょう。 そうでないと辻褄が合いません。 麻生さんは、上に書いたような矛盾点はあるものの、イランの砂の世界の中に咲くあでやかな花、という雰囲気は十分にあります。 おとぎ話のヒロインという役割は果たしてますね。 初の海外作品ということで、印象には残る役回りなのではないでしょうか。
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こんにちは~!
この映画、私も少し前見たのですが・・・ おいてきぼりをくらった感がありました >「鏡の誓願」 私も全然知りませんでしたよ~。 そうそう。麻生さんの声に・・・っていうのは、ちょっとどうなんだろう・・・って思いました。 なんだか期待したより、満足出来ない映画でした・・・。 (2009.08.23 16:26:43)
こんにちは~
早々とありがとうございます^^ 調べたら、「鏡の誓願」は、この映画のためだけに作った修行なんだそうです。 そりゃ、わからないですわ。。。 w すごくこの映画、矛盾点が多いんですね。 麻生さんのキャスティングも含めてなんですが。 そして解説は一切ないとなると、これはもう、観客の頭の中で作っていくしかない訳ですが。。。 果たしてそれでいいのか? と思ってしまいました。 (2009.08.23 16:35:55)
麻生久美子出演で話題になっただけに期待していたのですが、ちょっと眠くなってしまった瞬間がありました。
DVD鑑賞だったら爆睡していたかも?(汗) 「おとなり」の麻生さんは好きです♪ (2009.08.25 23:38:52)
こんにちは~
こちらでは単館に近い上映でしたので、見逃してしまいました。 DVDでふと、観てみようかと思いまして。 麻生さん、『おと・な・り』はこういうキャラでピッタリなんですけど。。。 (2009.08.26 16:34:29) |