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2009/10/22(木)20:07

『eatrip(イートリップ)』 (2009) / 日本

邦画(あ行)(35)

監督 : 野村友里 出演 : 高橋皖司 、 秋山鐘一郎 、 森岡尚子 、 UA 、 千宗屋 、 浅野忠信 鑑賞劇場 : 恵比寿ガーデンシネマ 公式サイトはこちら。 <Story> “食べる”という欲求を通して、複雑な時代をシンプルに生きる人たちと出会い、生きるという事を知る為の旅に出る事からこの映画は始まる。 各界で活躍する人たちにインタビューを行い、それを通じて過去と未来をつなぎ、現代の日本という時代性を浮き彫りにしていく。 浅野忠信(俳優)、UA(歌手)、千宗屋(茶道)、高橋皖司(丸十高橋/築地魚河岸市場鮮魚仲買)、秋山鐘一郎(鰹節問屋)など、多彩なゲストに取材を行っている。 eatrip(イートリップ) - goo 映画 <感想> これ、実は6月にも恵比寿で期間限定上映があったんですが、その時は都合合わなくて行けず。 この10月も3週間限定上映でしたので、これを逃すともう機会がないと思い、行ってきました。 奇しくも1本目が『ファイティング・シェフ』でしたので、この日は「食つながり」の映画鑑賞になりました。 もう予告から本当に楽しみでした。 まず自然に生きている感じがすること、そして身体に良さそうな素材のものを本当に美味しそうに食べているシーンがあって。 いろいろな人がいろいろな自分だけの「食」にこだわっている。 ある人は水、ある人は自給自足、ある人は食する時に共にしてくれる人がいるかどうかに。 人間にとっては必要不可欠なこと、ただしそのスタイルは多種多様。 多くの食のなかで、根源で共通するものの存在を追いかけていったような1本でした。 監督がフードスタイリストの野村友里さんで、彼女自身も「eatrip」を主宰しており、この映画とリンクさせています。 (C)2009スタイルジャム このタイトル、「eatrip」も実にいいと思います。 食べながらいろんな人と出会い、多くのものを共有していく楽しさを味わうことの重要性。 心をこめて出してもらった料理、みんなで囲んで一緒に食べた食卓。 子どものころから培われてきた記憶が、大人になっても鮮やかに思い出されることがあるように、子どもの頃に与えられた「食」に対しての思い出が、大人になってからのその人の人生観にも影響してくるのかもしれません。 まさに、食べることは人生を旅することなんだなあと、改めて自分自身のことも見つめたくなったりする。 (C)2009スタイルジャム この映画には何人もの人が出てきますが、 印象に残ったものを。 歌手のUAさん。 「食べることは、エロスな表現の初歩のこと。 そこにあまり快楽がないと、他のことがあんまり発展しないっていう感じがする」 「あなたにとって食べることとは何ですか?」 という質問への回答です。 すごく深いかも。 食に対しての感動や、あるいは時に官能を感じているからこそ、他の感覚も磨かれていくような気がします。 それがごくごく自然な形で身の回りに存在することが大事なんだと思います。 大本山池上本願寺住職、酒井日慈氏。 「生き生きと生きる。 だから幸せ。 食くらい、幸せなものはない。」 もう齢91歳のご住職が、こころから発した言葉。 食は五感で味わうもの、だそうです。 毎日毎日のこと、だからこそおろそかにはできない。 この映画に出てくる全員のパーティーシーンがあり、 またその食事の美味しそうなこと。 こういうパーティー、いいなあ。 本木雅弘さんの長女、内田伽羅ちゃんがママの内田也哉子さんとご一緒にご出演されてて、 とても微笑ましかったです。 また浅野忠信さんの言葉も、何気に彼の私生活がのぞけるような感じでもあって、こんな時にポロっと俳優さんが本音を出しているんだと納得です。 たくさんの人々が、全く違う観点から食を語っていましたが、 決して主張を押し付けているのではなく、 それぞれが、食を愛していきたいという願いが心地よく表現されていた映画でした。 ********************************** 今日の評価 : ★★★★    

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