Nice One!!

2009/11/11(水)08:47

『わたし出すわ』 (2009) / 日本

邦画(や行・ら行・わ行)(17)

監督・脚本 : 森田芳光 出演 : 小雪 、 黒谷友香 、 井坂俊哉 、 山中崇 、 小澤征悦 、 小池栄子 、 仲村トオル 公式サイトはこちら。 <Story> 東京から生まれ故郷に戻ってきた山吹摩耶(小雪)は、久々に高校時代の同級生たちと再会する。 世界の路面電車巡りに憧れる市電の運転士(井坂俊哉)、練習中にケガをしたマラソンランナー(山中崇)、箱庭協会の会長になりたい男の妻(小池栄子)、養魚試験場で働く研究員(小澤征悦)――彼らの夢や希望の実現のために、彼女は次々に「わたし、出すわ」と大金を差し出す。 どのように稼いだお金なのか、友人たちは勘ぐりながらもその大金を受け取ってしまう。 わたし出すわ - goo 映画 <感想> 今月はお誕生日月なので、109シネマズだとポイントがUPするんですよねー。 なのでTOHOフリーパス交換はまたちょっとだけずらすことに。 たぶん大丈夫でしょう(笑 せっかくなので気になっていたこれも、こちらで鑑賞することに。 お金、私にも出してくんないかな。。。 と、思わず言いたくなるのはみんな同じだと思うんですが(笑)、このご時世に何とも景気のいい話ではあります。 山吹摩耶は、誰にでもお金を出すわけではなくて、彼女にとって出す価値のある人間にだけ出しています。 (それでもそのお金があるということが、うらやまなのだが) そして、そのお金の使い道を見守っています。  彼女の凄いところは、例え与えた相手が間違った使い方をしてしまったとしても、それを咎めたりはしないということ。 むしろ、危機を予測して、それに対してのアドバイスをしてあげるくらい気前がいい。 自分の気持ちだから、あげてしまえばもうその人のもの。 その割り切りはすごいです。 それでもいい、自分の大事な人たちがそれで幸せになってくれるのならば。 なかなか、庶民はそうは思えませんが(笑 それにしても、摩耶がお金を与えた相手たちの、お金に対しての様々な反応は見ものでした。 大切にそれを目的遂行のために使う者、第三者に使われてしまう者、出どころを怪しむ者。 日ごろ見慣れない大金を目にするだけで、人は変わってしまうのかもしれません。 「お金は有効に使いましょうね」・・・ という言葉の、何と幅広い解釈が可能なことか。 それでも夢を実現させるためには、ある程度の元手=お金が必要であることを思えば、贅沢言ってはいられないのかもしれないけどね。 そして摩耶の差し出したお金が、必ずしもすべての人を幸せにはしていない事実が出てきます。 ですが、それはそのお金を受け取った人にも大いに原因があるわけで、差し出された時に、受け取ろうと決意した段階で、使い方にも注意しないといけなかった訳です。 自分にとって分不相応であれば、断ってもよかったのに、誘惑に負けてしまう。 摩耶を当てにしてしまう弱さもいけないのです。 こんな大金が自分のところに来るなんて恐ろしいと感じるなら、それをまた他人にあげてもいいんですから。 摩耶はたぶんそれを咎めはしない。 それがその人にとっての幸せであれば。 必ずしもお金=幸せ、ではないのだけれど、同時にお金=幸せでもある矛盾の中で、私たちは様々な選択を迫られる。 そして最終的には、お金を手にした人間にその選択が任される。 摩耶にとっても、自分が施すことが最善という決断だったのだから、あとは相手が判断することなのですね。 自分にとってのお金の使い方を見失わないようにしないといけない、そしてそれは同時に人生を見つめていくことにもつながっていくのだろうから。 北国の、ほっこりとした雰囲気の中で展開する、現実的だけどどこかファンタジックな映画でした。 まあ、それにしてもこんなにいい話があったら、ちょっと人生観ブレるかもしれないですね(笑 それほどお金は恐ろしく、畏怖する存在だと私は思っています。 その人の価値観が如実に表れる。 だからお金の使い方がわかってない人、価値観が違う人とは、基本的に付き合いません(笑 付き合った後でも、確実に違う人とは切れますよね。 ********************************** 今日の評価 : ★★★☆   

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