2010/04/11(日)22:12
『すべて彼女のために』 (2008) /フランス
原題: POUR ELLE/ANYTHING FOR HER
監督 : フレッド・カヴァイエ
出演 : ダイアン・クルーガー 、 ヴァンサン・ランドン 、 ランスロ・ロッシュ
鑑賞劇場 : 横浜ニューテアトル
公式サイトはこちら。
<Story>
フランス、パリ。
国語教師であるジュリアン(ヴァンサン・ランドン)と編集者であるリザ(ダイアン・クルーガー)は、一人息子のオスカルと共に平凡ながらも幸せな生活を送っていた。
しかし、ある朝、彼らの人生が一変してしまう。
警察が突如として家に押し入り、リザが上司を殺した容疑で逮捕され、投獄される。
やがて三年の時が経ち、リザに二十年の禁固刑が宣告されてしまう。
無実の罪を必死に主張するリザであったが、状況証拠などから、誰もが彼女の罪を確信していた。
夫・ジュリアンを除いては…。
彼女の人生に残されたのは絶望だけだった。
次第に衰弱し、精神も不安定になっていくリザ。
一方で、ジュリアンは諦めなかった。
悩んだ末に、彼がとった行動とは? そして、リザはその時…。
すべて彼女のために - goo 映画
<感想>
有楽町で上映してて、早く行かないと!と思っているうちに、
早々と終了してしまった本作。
そりゃないでしょ~と検索したら、ここで上映することが分かったんで、この日は横浜近辺にて鑑賞する日にしました。
『イングロリアス・バスターズ』にも出てたダイアン・クルーガーが好きなので、行きたかったのよ。
横浜ニューテアトルは初めての来訪。 「ニュー」テアトルなのに昭和ちっくな設備は? というツッコミは置いといて。。。 とりあえず昔懐かしい映画館。 こんなところがまだ健在とは。 すごい。。。
そのダイアン扮するリザが、ある日本当に突然冤罪で逮捕されて、
犯人にさせられて禁固刑に処せられる。
これ怖いなあと思いました。
たまたまそこに居合わせた、証言も不利に働いた、彼女にとって弁解のできないことばかり。
しかし夫のジュリアンは、そこからがもう普通じゃないんですよね。
どうにかして脱獄しようと試みて。。。
この展開は『96時間』を彷彿とさせてしまいます。 そう言えばこれもフランス映画でしたね。 こういう話が好きなんでしょうか。
愛してやまない妻が手の届かないところに行ってしまう。 それを何としてでも食い止める夫。 普通ならこんなことできないでしょ? と思うんですがそこを強行突破。
「犯罪者にはなかなかなれない」という言葉の意味がよくわかります。
この話、あらゆる困難を払う過程のスリリングさや、夫妻の愛の絆なんかは確かに見ものなんですが、
それ以上に観客に課題を投げかけているのはラストシーンだと思います。
その後の方が大変。。。
彼らの目は決して笑ってはいない。
むしろこれからの困難や予測、不安が色濃く出ているように思えました。
息子のオスカルくんとの関係もどうなっていくんでしょう。
非常事態よりもむしろ、平常時の方が、人間関係は結束しにくいものですから、
その後も観てみたいような気分になりました。
ともあれ飽きさせない作品です。
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今日の評価 : ★★★☆ 3.5/5点