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テーマ:映画館で観た映画(8350)
カテゴリ:洋画(な行)
原題: 9 監督 : シェーン・アッカー 声の出演 : イライジャ・ウッド 、 ジェニファー・コネリー 、 クリストファー・プラマー 鑑賞劇場 : 横浜ブルク13 公式サイトはこちら。 <Story> 古びた研究室で、麻を縫い合わせて作られた人形が目を覚ました。 腹部には大きなジッパーがつき、背中に「9」と書かれた彼は、自分が誰なのかも分からない。 外を見ると見渡す限りの廃墟が広がっていた。 茫然としていると、背中に「2」と書かれた自分と似た人形がやってきた。 2は、壊れていた9の発声装置を直し、自分たちは仲間だと語りかける。 9 <ナイン> ~9番目の奇妙な人形~ - goo 映画 <感想> 本当だったら、本作は観なかったジャンルの作品なんですけど、 先日、渋谷で集まりがあった後、マリアの心臓にお邪魔させていただいた時に、 バートン監督のもろもろをお聞かせいただいたり、 あとはアリスの世界にも触れさせていただいたりと、かなり自分の中では インスパイアされた部分がありました。 そして、この日は別のお友達と、 ブリリア ショートショートシアターに行って宮本正樹監督作品を鑑賞するお約束をしていたのですが、 彼女が、その前の「9」のオリジナルショートを鑑賞するということだったんで、 それに合わせて事前に長編を鑑賞することにしました。 これも上映館少なめなので行けるときに行っちゃいましょうということで。 目が覚めたらそこは地獄だった。 破壊しつくされた街。 そこで得体のしれない"beast"と理由もなく戦う人形たち。 何がために戦う? ということは観客にはあまり明らかにはされないが、 時の権力者に利用された科学者の発明品が、暴走している。。。 といった感じ。 「絶対悪」に滅ぼされそうになっている世界の生き残りが、彼ら人形なのでしょう。 人形たちの性格や、"beast"への対峙のし方も本当にそれぞれで、 立ち向かっていくのか、あるいは徹底的に逃げていくのか、 そこで意見が割れてしまう。 1~9までのキャラクターたちの個性は、そのまま、 世界に生きる我々の姿を表しているのでしょうか。 一見、協力しないようでいて、 自分たちなりに考えて行動していく様子には、考えさせられるものがあります。 ぐいぐいと引き込まれていく映像の世界は素晴らしいものがあります。 しかしながら、ただ単に戦うことだけがメインになってしまっていたような感があり、 そこからどう展開していくのかが見えない部分がある。 むしろ、絵本的な感覚に近いのかもしれません。 それを感じることは十分できましたが、 オリジナルの11分を80分に延ばしているのですから、 そこを細かく描いてもよかったようにも思いました。 例えばですが、6が何を考えて絵を描いていたのか、や、 2の思想的なものなど、知りたかったですね。 それと、破壊される前の世界の絵もあってもよかったかも。 この映画の感覚はとても私は好きになっただけに、もったいない感じです。 続編がありそうにも思うけど、どうでしょうか。 *********************************** 今日の評価 : ★★★★ 4/5点 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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こんにちは。
思った以上にサクッサクッと進んでいきましたね。 でも、そこがぼくには合っていたのかも。 難しい背後関係を考える前に 言っ気に観てしまったって感じでした。 寂しい世界ではありましたが…。 (2010.05.15 13:30:48)
こんにちは~
私、この手の作品って、自分の中では当たり外れが大きいだけにかなり心配でしたけど、 意外とすんなり入ってきました。 確かにテーマとしては荒んでますけどね。 (2010.05.15 15:11:04)
長編を観てから、You tubeで短編を観たのですが、
短編はそんな風に作られていたのか、と驚きました。 あの原案(というか、ちゃんとした作品ですが)を長編にする場合、 どこをどれだけ描くか、何を描きたいかによって、最終的な印象が変わりますものね。 観るほうも、そこじゃない、と思う部分もあるかも。 絶望的な世界の中、最後に残る者たちに降る雨が、 小さな希望に感じられて、テーマは悲しくても温かさが残るお話だったと思います。 (2010.05.15 15:52:41)
こんばんは~
そうそう、短編は、オールYoutubeで公開なんですよね。 劇場まで行ってしまいましたが。。。 f^^; どこを膨らませたらいいのかというのは、作り手にゆだねられてしまいますから、 自分が見たかったものとズレるのは致し方ないかもしれませんね。 (2010.05.15 21:30:52)
映像も世界観もモロ好みの作品でした。集まった9体が単純に一致団結して・・・という話でなかった点も面白かったと思います。
ただ「9」の意志に感化されながらみんなが戦いに挑んでいくという展開はありきたりで、おっしゃるようにそこがメインになってしまっていたのはホント惜しいです。 オリジナルの短編も観ましたが、コレを引き伸ばして隙間を無難に埋めた感もありますしねえ。 まあけっきょく私、かなり気に入っちゃいましたけど~。 (2010.05.16 08:09:29)
こんにちは、rose_chocolatさん♪
ともやも長編を観てからYouTubeで短編を観ました♪ この作品の世界観やキャラクター造形がすごい気に入っておりまする~。 ただ確かに彼らが作られた意味とか、不明な点は多かったですね。 その辺をもっとじっくり描けば、物語的にも厚みが増したのかもしれないですわん♪ (2010.05.16 17:50:19)
こんばんは~
>集まった9体が単純に一致団結して・・・という話でなかった そうそう。 そこがシュールでしたね。 ありきたりな結末じゃないほうがいいし、ありきたりに行く方が珍しい。 >ただ「9」の意志に感化されながらみんなが戦いに挑んでいくという展開はありきたりで、おっしゃるようにそこがメインになってしまっていたのはホント惜しいです。 そうなんですよね。 核となるものが薄い。 ここが膨らんでたらどうなっていたでしょうね。 >オリジナルの短編も観ましたが、コレを引き伸ばして隙間を無難に埋めた感もありますしねえ。 これって全編ゆうつべでやってたんですねえ。 ついでがあったとは言えわざわざ劇場まで足を運びましたが。。。 それって反則だよねーw >まあけっきょく私、かなり気に入っちゃいましたけど~。 ----- 私も、本来こういう系は観なくて、なのでダメもとでしたがこれがどういうわけかシッカリはまっちゃったよ。 (2010.05.18 03:31:32)
こんばんは~
そうそう。 この作品に関しては、みなさん驚くほど意見が同じです(笑) キャラも一見キモカワ系なんですがw、これが意外と好きになれました。 やっぱりこれだけのクオリティなのに、 深みがないのがもったいないですよね。 (2010.05.18 03:33:30)
ほんと、絵本に近い感覚ですよね。
そんなに劇的なお話ではありませんが、絵本同様に普段の生活において大切なことがそれとなく散りばめられているのは素晴らしいと思いました。 (2010.05.18 16:21:08)
こんにちは~
そうなんですよね。 短編を見るとよくわかるんですけど、あまり広げてないから余計に絵本的と思うんでしょうね。 ただ内容というか、焦点ははずしていないように思いました。 (2010.05.19 07:28:51)
roseさん、おはようございます。毎日ハードスケジュールでお疲れ様です
おや、普段こういうのはあまりご覧にならないのですか? ピクサー系の作品なども? ここ十年の間に、洋物のアニメもすっかりCGがメインになってしまいました。元祖のピクサーはともかく、他社の作品は「とりあえず動物に変わったことをさせればいいか」的なものが多かったりするのですが、この作品は独特の世界観を作り上げていて、なかなかひきこまれました お話の舞台となっている町、近未来のようで妙にレトロチックでしたね。わたしはたぶん東欧あたりの古い町を意識してるのでは、と思います (2010.07.17 08:05:50)
こんにちは~
ピクサー観ますよ。 いつも何となくなのですが。 『トイ3』もそのうち。 私もこの価値観って引き込まれました。 哀愁漂うって感じですよね。 (2010.07.17 10:42:59) |