|
テーマ:映画館で観た映画(8784)
カテゴリ:洋画(さ行)
原題: SERAPHINE 監督 : マルタン・プロヴォスト 出演 : ヨランド・モロー 、 ウルリッヒ・トゥクール 、 アンヌ・ベネント 、 フランソワーズ・ルブラン 鑑賞劇場 : 岩波ホール 公式サイトはこちら。 <Story> 1912年、フランス・パリ郊外のサンリス。 貧しく孤独な女性セラフィーヌ(ヨランド・モロー)の日々を支えていたのは、草木との対話や歌うこと、そしてなによりも絵を描くことだった。 ある日、彼女はアンリ・ルソーを発見し、ピカソをいち早く評価したドイツ人画商ヴィルヘルム・ウーデ(ウルリッヒ・トゥクール)に見出され、 その後、彼の援助のもと、個展を開くことを夢見るようになる。 そんな中、第一次世界大戦が起こり……。 ![]() セラフィーヌの庭 - goo 映画 <感想> 公開1週目、平日の昼間なんで余裕でしょ・・・ と思ったら、 ほぼ満席(汗) お盆だからでしょうかね。 しかしながら年齢層高し。。。 あまりそういうことは関係なく混んでるんでしょうね。 実在の画家をモデルにした映画です。 セラフィーヌ・ルイの生涯について セラフィーヌの絵は初めて見ました。 印象としては、植物の中に、生々しい生命が息づいているといったところです。 鮮やかでくっきりとしたタッチですが、正直、ちょっと自分は怖く感じました。 (映画の中でも、役でそう感想を述べている人がいましたね) あれが2mくらいのキャンバスであったら圧倒されそうです。 芸術作品にはその人の「念」が入っていて、絵画となりますと、 音楽や小説とは違って一目でわかるだけに、印象は様々だと思います。 幼いころから信仰心が篤く、また鋭い観察眼を持っていたセラフィーヌ。 辛いことがあると、植物と話をすると、すーっと消えていくのよ・・・ と話す彼女は、 自然を感じ取ることができ、またそれを自分の感性で表す才能があったのでしょう。 そして、天使がお告げを・・・ とときどき感じさせるくだりは、 あたかも、天使が彼女に降臨して書かせているような印象すら受けます。 憑依(ひょうい)という言葉がある。 まさに何かが彼女に憑いたのか、彼女の描く絵は、植物が中心にも関わらず、日ごろの彼女からは想像もつかないほどの生命力を感じさせている。 彼女の想像力、表現力の豊かさを支えているものは、元来の才能のほかに、自然や信仰心という、スーパーナチュラル的なものなのだろう。 そして、恐らくはその想像力、表現力を増やしたものとして、「生涯に1度だけしたこと」の影響は否定できないだろう。 そのことに対しての恨みだとか悲しみだとかを、植物と対話し、絵にぶつけることで、セラフィーヌは生きてきたのかもしれない。 常に頭の中には守護天使と絵のことがあるため、世俗に疎いのはどうしようもなく、 結果、悲劇を迎えるのも切ない話ではある。 だが、それも彼女の生きてきた証なのだろう。 誰が何と言おうとも、彼女は植物と向かい合い、単に精一杯絵を描きたかっただけなのだから。 ********************************* 今日の評価 : ★★★ 3/5点 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[洋画(さ行)] カテゴリの最新記事
|