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2011.01.15
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カテゴリ:洋画(あ行)







原題: MOTHER AND CHILD

監督: ロドリゴ・ガルシア

出演 ナオミ・ワッツ 、アネット・ベニング 、ケリー・ワシントン 、
ジミー・スミッツ 、サミュエル・L・ジャクソン

公式サイトはこちら。



昨年9~10月の、第7回ラテンビート映画祭出品作品。
そこで鑑賞したかったのですが、新宿で1回しか上映がなく、
やむなく日本公開待ちとなりました。
もう待ち切れず(!)、初日に行って参りました。


印象としては、一昨年myランキング第1位の作品、
『あの日、欲望の大地で』にテイストが似ていたかなーという気がするのです。


女性がいかにして、母となっていくのか。
原題 "Mother and Child" でもあるように、これは「母と子」、とりわけ
「母と娘」の話である。
単に母親になりたいのなら、誰でもなれる。 
しかしながら、自分が母親から最も遠い存在なのではないだろうか、
いやむしろ、「母親」という存在自体を嫌悪していた自分が、
期せずして母親になることになってしまったら。
その事実をどのように受け止めればよいのだろう。




生後すぐに養子に出されてしまったエリザベス。
両親の顔も、存在すらも知らずに1人で生きてきた。
絶対に母親にはならない、そう思って生きてきた彼女に訪れた妊娠という出来事は、
彼女の心境を変えていく。




<以下ネタばれを含みます。 見えない部分は反転させて下さい。>




エリザベスの生き方、というか生きる上での「信条」、
それは徹底して自立していくこと。 人に依存しないこと。
1つところに、自分が帰れる場所を作らない。 帰る場所などいらない。
根無し草の自分にとって、今さらそんな場所を作ってみたところで、
一体何になるのだろう。
というよりも、「人に頼らないこと」、「1か所に根を下ろさないこと」という生き方そのものが、
彼女自身の中に、まずありきとして植わってしまっている。
例え根を下ろしたところで、それはどうせ脆いものだから・・・ という
あきらめのような気持ちがあったのだろう。
誰かを当てにしたところで、それが根底から裏切られてしまった時には、
一体何を拠り所にすればよいのだろう。
裏切られて失望するくらいなら、最初から帰る場所など、なくても構わない。



親から愛情をかけてもらえなかった自分を、まるで痛めつけるかのように
エリザベスはこれまで男性と交わってきたのではないだろうか。
卵管結紮してまで、しかも(恐らくは)魅力的でもタイプでもなんでもない
男性とまで、すぐに何の衒いもなく交渉を持ってしまうその裏側には、
「望まれて生を受けなかった自分から、次代ができることはあり得ない」
という意識があったのではないだろうか。

人と愛を育んでいくことは、愛を知らない自分なんかがしたって意味のないこと。
そのように思っていたのならば、エリザベスにとって大変不幸なことだと思う。


そのエリザベスを、生後間もなく養子に出した側の母、カレンもまた、
実の母との間がしっくり行っていない。
普段の生活から垣間見ることができる頑なさ、そこからは、
実の母が娘を理解できず、また娘も母からは愛されていないというあきらめにも似た
表情が読みとれる。
そしてこの映画に出てくるもう1組の母娘、ルーシーたちもまた、
互いの想いがかみ合っていない。

やっぱり実の母娘って難しい。
お互いに十分思いやって愛しているはずなのに、その想いが濃いあまりに
空回りしてすれ違ってしまうことが何と多いことか。


女性であれば恐らく誰もが、妊娠ということが自分の中に起こったなら、
そこで立ち止まって、様々なことに想いを馳せるはずだけど、
本当に思いもよらない妊娠という事実を突き付けられ、エリザベスの心境は
いかばかりだっただろう。
あんなに嫌悪していた「母」に自分がなるなんて。
でも、命を胎内に宿したこと、それが彼女を変えていく。
本来なら気にもかけなかった人とも、何故か心を通わせる気になったのも、
まだ見ぬわが子がきっかけになってくれたから。



それにしてもエリザベスの自立心というものには驚かされる。
自分自身の危機かもしれないのに、そこで誰かを頼った方がいいのに、
それが彼女にはわからないのかもしれない。
生まれた時から「人に頼らない」主義だった彼女にとって、
「何が何でも子どもを自然分娩で産みたい」ということもまた、彼女なりのこだわりだったのだろうけど・・・。
でも、前置胎盤で自然分娩というのはなかなか難しく、
そこに彼女が頑固にもうなずかなかったのもね。 気持ちはわかるのですが。



エリザベス、カレン、ルーシーが結びついていく過程も、
考えようによっては出来過ぎと思わなくもないけど、
1つの命が、3組の母娘たちをつなぎとめたと考えると、
1人の人間ができることって大きいと思います。
少女から大人の女性、妻、母と、
それぞれのステージで立ち止まって考える女性たちの姿は、感慨深いものがあります。



また、養子の在り方についても本作はさまざまな角度から描いています。
一口に養子と言っても、
受け入れ側や提供側、仲介者など、それぞれの立場ならではの想いがあり。
何がその子にとって最もいい方法なのかを考えた上の選択であっても、
後々になって、思わぬ結果が出てしまうことを考えると、
目の前の感情や事情に流されて養子に出すことの重みも、思わざるを得なかった。



とにかく、多彩な側面からの物語でした。
非常によかったです。





今日の評価 : ★★★★★ 5/5点




 













Last updated  2011.01.21 21:34:32
コメント(18) | コメントを書く

■コメント

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そういえば   まっつぁんこ さん
「あの日、欲望の大地で」大好き。
でも、全然話題にならなかったような気が...
こりも、日本じゃ難しいかな? (2011.01.21 22:26:54)

こんばんは   KLY さん
男性は本質的に自分が父親かどうかは解らないです。
でも女性はちがう。人の中に人がいるって盲目の少女が
言っていたけど、こどもは女性の世界を変えてしまうの
だなと改めて感じました。
この作品の中には凄く多くの母親が登場しますよね。物語
の本線ではなくても家政婦もそうだし、旦那の娘もそう。
でも何れもわが子に対する愛情は同じで、父親が子に抱く
愛情とはまた違う想いがそこにあるんだなと思いました。

前置胎盤の件で、試写会帰りにおばちゃん2人組が「だめよねぇ、高齢出産なんだからあれは。日本なら考えられないわよねぇ。」と言ってまして、確かに正しい意見なんだけど、物語の本質的にはそこじゃなくね?と(笑)
(2011.01.22 01:05:42)

痛めつけてる   ノルウェーまだ~む さん
roseさん、こんばんわ☆
母としてはぐっと胸に迫るものがありましたね。
エリザベスが自分を痛めつけるように男性と交わっているのは、理解できなくも無いのだけど、前置胎盤の危険を冒してまで自然分娩にこだわったところが、どうしても腑に落ちなくて・・・
家政婦からカレンの母親の話を聞いたところ、泣けました! (2011.01.22 05:41:36)

まっつぁんこさん   rose_chocolat さん
こんにちは~

こういう上質の映画をもっと上映してほしいんですけどねー。
どうでもいい映画はもうたくさんです(笑)
(2011.01.22 07:54:26)

KLYさん    rose_chocolat さん
こんにちは~

>おばちゃん2人組が「だめよねぇ、高齢出産なんだからあれは。日本なら考えられないわよねぇ。」と
>言ってまして、確かに正しい意見なんだけど、物語の本質的にはそこじゃなくね?と(笑)

そうそう(笑)
読みの浅い方々で残念(笑)

本質として理解できないと、この作品は厳しいでしょうね。
もっとも、キワもの扱いする人たちも多いと思うんですが、
そのような方たちには、お気の毒な方ですねえという言葉を送ります(笑)
(2011.01.22 07:57:22)

ノルウェーまだ~むさん   rose_chocolat さん
こんにちは~

>母としてはぐっと胸に迫るものがありましたね。

私は、「母として」というよりも、「女としての本能」の部分がね。
やっぱり何だかんだ言っても、そこには逆らえない、というところで、この作品はいいなと感じます。

>前置胎盤の危険を冒してまで自然分娩にこだわったところ

記事にも書いてますけど、
どうしてもそこに他人の干渉を入れたくなかったんじゃないでしょうかね。
あんなに嫌悪した「母」になると決めた時から、
その過程にも一切他人は関与させず、自己流で行きたかった。 そう考えます。

>家政婦からカレンの母親の話を聞いたところ、泣けました!
-----
あのシーンもよかったですよねー。
(2011.01.22 08:01:00)

5つ☆!   latifa さん
roseさん、おおお~5つ☆ですね?(^▽^)
「あの日、欲望~」も、roseさんが以前1位にされていたのを覚えていますよ。
私がレンタルで、それを借りた理由の一つも、roseさんが1位にされていたな、って事があったりするんですよ^^

私も面白く見たのですが、なんだろうか?その「あの日、欲望~」で見た既視感があって・・・ちょっと点数低めになっちゃいました。 (2011.01.22 18:35:04)

latifaさん   rose_chocolat さん
こんにちは~

>roseさん、おおお~5つ☆ですね?(^▽^)

はいー!

>「あの日、欲望~」も、roseさんが以前1位にされていたのを覚えていますよ。
>私がレンタルで、それを借りた理由の一つも、roseさんが1位にされていたな、って事があったりするんですよ^^

いっや~、それはお恥ずかしい(笑)

>私も面白く見たのですが、なんだろうか?その「あの日、欲望~」で見た既視感があって・・・ちょっと点数低めになっちゃいました。
-----
まあ確かに似てはいますよね。
ですがアプローチが違ってて、エリザベスの孤独がこちらでもよくわかるので、私は好きです。
(2011.01.23 07:32:30)

涙でした   michi さん
登場人物それぞれの想いに涙でした。
特にエリザベスに対しては、今も思い出すと色々な気持ちがよみがえり涙が出て来ます。
彼女は「母」というものに嫌悪感を持っていましたよね。
卵管結紮と聞いた時、彼女の心の傷の深さを改めて知り
胸が苦しくなりました。
(2011.01.23 12:03:44)

michiさん   rose_chocolat さん
こんにちは~

>登場人物それぞれの想いに涙でした。
>特にエリザベスに対しては、今も思い出すと色々な気持ちがよみがえり涙が出て来ます。

ですねえ。 複雑です。

>彼女は「母」というものに嫌悪感を持っていましたよね。
>卵管結紮と聞いた時、彼女の心の傷の深さを改めて知り
>胸が苦しくなりました。
-----
そうまでしてまで「母」を葬りたかったのか、
って思うと切ないですね。
いい作品でした。
(2011.01.23 15:33:15)

わお(笑)   ひろちゃん★510 さん
満点だ~(笑)それで、まだ1月なのに、ベスト5決定と
言った意味がわかりました(笑)

私って一貫性がない(笑)欲望~は、それほど好きって
感じでもなかったのですが、この作品は好きって(笑)
めったに(笑)好みが合わないrose_chocolatさんとも
好みが合いました^^

3人のお話は、確かに出来すぎと思わなくもないですが(^^;
それぞれの母と娘のお話で、多彩な側面からの物語で
非常に上手作られていたと思います(*^o^*)
何回観ても泣いてしまいそう(T^T)
(2011.01.26 02:07:15)

おはようです   mig さん
満点ですね☆

私はそこまでじゃなかったものの、女性にはオススメしたい作品でしたね。
母と娘の映画ってやっぱりすき。
あ、何度やってもやっぱりエラーになっちゃうな、
さっきのデューデートのははいったかな (2011.01.26 09:59:02)

ひろちゃん   rose_chocolat さん
こんにちは~

>満点だ~(笑)それで、まだ1月なのに、ベスト5決定と
>言った意味がわかりました(笑)

こういうの好きなのよねえー。

>めったに(笑)好みが合わないrose_chocolatさんとも
>好みが合いました^^

うれしいですねえ~!

>3人のお話は、確かに出来すぎと思わなくもないですが(^^;
>それぞれの母と娘のお話で、多彩な側面からの物語で
>非常に上手作られていたと思います(*^o^*)
>何回観ても泣いてしまいそう(T^T)
-----
2回目を観たけど泣いちゃいました。
お話だから、うまく出来過ぎはしょうがないけど、
孤独を絡めたところがよかったです。
(2011.01.28 08:18:35)

migさん   rose_chocolat さん
こんにちは~

TBどっちもOKでしたよ!

migさんはそこまでじゃなかったかな?(笑)でも、
母と娘の話はいろいろ複雑ですし、映画にしたら
いろいろ出そうですよね。
(2011.01.28 08:21:49)

頼らない。   ボー さん
あのタイミングで彼がやってきて、彼から離れなければと思ったエリザベス。彼女の生き方に沿えば、そうなるのですが、重いスーツケースを持ったりしたことは良くなかったですねえ。心も体もいっぱいいっぱいになってしまった…。
いろんな「母子」の姿。いい映画でした。 (2011.02.07 07:56:56)

ボーさん   rose_chocolat さん
こんばんは~

自分も常日頃から「人に頼らない」って思っているので、余計に共感できたかもしれません。
でも、エリザベスだって、誰かに頼りたいと思ったことはあったはず。
それをさせなかったのは、生まれた時から捨てられて、当てにならないという人生だったからだと感じました。
頼らないこと自体は、度を越さなければ潔いですが、
その根源を観ていくと、これほど悲しいものもないでしょうね。
(2011.02.10 03:41:24)

こんにちは   とらねこ さん
こんにちは。
roseさんがこの作品をとても気に入られたのがすごく分かる記事でした。

母親の誰もが「良き母親」としてロールモデルを演じなければいけないという抑圧感は
私にも分かる気がします。
公園デビューして、周りの母親たちとダラダラ子供の話をして時間を潰したりしなければいけないんですよね・・。
時間が空いたら映画も見たいしDVDも見たいし、
本も読みたいし・・などと思ってしまいそう。
自分の時間がないことだけを取ってみても、母親は大変だなあ、なんて思ったりして・・。

この作品は、理想化された母親像でない女性たちが描かれているところが良かったです。 (2011.02.15 11:02:49)

とらねこさん   rose_chocolat さん
こんにちは~

>roseさんがこの作品をとても気に入られたのがすごく分かる記事でした。

結局、自分としてどういう風に生きていったらいいかってことを考えてるもんだから、
それを提示しているような作品は好きなんですよね。

>母親の誰もが「良き母親」としてロールモデルを演じなければいけないという抑圧感は
>私にも分かる気がします。
>公園デビューして、周りの母親たちとダラダラ子供の話をして時間を潰したりしなければいけないんですよね・・。

そう思いたくない気持ちもあったけど、気がつくとやっぱり演じてるんですよね。 「いい自分」を。
子どもが小さい時に、日がな1日、誰かに合わせて公園で時間をつぶすということが凄く苦手で、
あんまり群れてませんでした(わかるでしょ? 笑)

>自分の時間がないことだけを取ってみても、母親は大変だなあ、なんて思ったりして・・。

したいことができないのはほんの一時だけなんですけど、渦中にいるとそれが永遠に続くと錯覚してしまう。
じれったくなるんですよね。
けど思うようにはいかない。 なので私は映画鑑賞の空白期間はいっぱいあります。
それはそれとして割り切れれば気にはならないんですけど。

>この作品は、理想化された母親像でない女性たちが描かれているところが良かったです。
-----
こうあるべき! っていうのは窮屈ですし、
「そうしないといけない、それ以外の人は受け入れたくない」という人間になるのも怖いことだと思っています。
ロドリゴ・ガルシア作品は、女性たちみんなに対してとても目線が温かいのが大好きなところです。
(2011.02.19 09:38:49)


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