※画像はイメージです。
コンビニに限ったことではありませんが、自営業や起業した
自分の会社、店舗などを辞める決断は辛いものです。
先日ですが知人が経営するテイクアウトのお弁当チェーンを
どうすればいいかという相談を受けました。
ご主人と奥さんが経営をされているのですが、開業して
十数年で60歳前後の方たちです。
話の内容は、近隣に競合チェーンがオープンする予定で
現在でもギリギリの経営状態だということ。
フランチャイズチェーンとはいえ、自分で立ち上げたという
思い入れがあるのがオーナー(経営者)の思いです。
特に、脱サラして始めた場合は、清水の舞台から飛び降りる
くらいの思いで始める場合も少なくありません。
また、開業する時点で、閉店とか廃業といった計画までを
予定している場合というのは、法人の一事業部として開業する
という場合が多いでしょう。
一国一城の主として自営を決断したオーナーの思い入れは、
並大抵のものではありません。
ですから、逆に言えば業績が上がらず経営不振に陥っても
冷静な客観的判断をできないことに繋がるともいえます。
商売やビジネスをする上で、「思い入れ」というのは、
とても大切なことですが、ややもすると重要な判断を誤る
原因にもなりかねないのです。
実際、私が相談を受けたのはテイクアウト型のお弁当チェーン
オーナー夫妻の奥様からだったのですが、ご主人はこの件に
ついての話をすると口をきかなくなるとのことでした。
正直、このご主人の気持ち「痛いほどわかります」
現実を認めたくない、怖いんですね。
また、こころの隅に「なんとかなるだろう」
という気持ちがあることもわかります。
頭の中では、わかっているはずなのですが
「最悪のシュミレーション」をしたくないのです。
結果、私がさせてもらったアドバイスは、
1、まずチェーン本部と対応を相談(支援策、リロケート案など)
2、続ける場合「最悪のシュミレーション」を行う
3、「最悪のシュミレーション」で、返済や生活ができるかどうか を数字で詰める
4、辞めた場合、今後の収入源と辞めても借金が残る場合には、 借金返済ができるかどうか?
といったことを、アドバイスさせていただきました。
私が、経営内容の全てを把握しているわけではないので、
一概には言えませんが、私なら廃業を選びます。
理由はいろいろありますが、一番の理由はもし続けたとしても
将来伸びる可能性が見えないことです。
「やる気を持ってがんばり続ける」
という選択肢もあるとは思いますが、新規で出店してきた
競合店を撤退させるくらいの「具体策」と「資金力」そして
何よりも「モチベーション」の維持が必要です。
相談を受けて、お話の内容から考えると続ける最低条件の
上記3点は、どれも「無い」とわかりました。
たぶん、ご主人が決断できないのは、
「辞めることはできても、今後何をして生活できるか?」
ということが、最大のネックになっているからでしょう。
私自身が、コンビニを辞める時に、一番悩んだ部分でもあります。
なので、「気持ちはよくわかる」と言ったんです。
60歳前後の再就職というのは、簡単ではありません。
仕事さえ選ばなければ、なんでもありますが一度経営者という
経験をすると、人に使われること(雇われる)ことに対する
変な拒否反応やプライドが邪魔をするものです。
私にも、少なからずそういう意識があったのも事実で、
だから今でも自営をしているのだと感じます。
このオーナー夫妻の道は3つしかありません。
1つは、経営を続けることです。
新たな収入源が考えられないという場合、ジリ貧でも今の
商売にしがみつくというスタンスになるかと思います。
資金が許せば、リロケートという方法も有りでしょう。
2つ目は、廃業です。
廃業が出来ればいいほうで、借金返済が廃業と同時にショート
する場合は倒産(自己破産)という流れになります。
※本部が何かしらの支援をしてくれれば別です。
廃業後の収入源を確保することが必要になりますが、
手っ取り早いのは、同業者に雇ってもらうことです。
おかしなプライドさえ捨てれば、労使ともにいちばん
効率と条件がいい状態だと言えます。
雇用する側としては、即戦力ですし、雇われる側にとっても
仕事内容がほとんど同じですので、新たに覚えたりすることが
最小限で済みます。
でも、新しいスタートをしたいという場合は、なるべく今迄と
違った業種で働くというのも有りでしょう。
3つ目は、新たに自営または起業をすることです。
できることなら、そうしたいと思う方は少なくないでしょう。
自営とか起業なんて聞くと、耳障りはいいかもしれませんが、
フランチャイズビジネスをやっていたのと同じように、
自分の給料は自分で稼ぐことに変わりはありません。
収入の安定とか、精神的な安定を優先するならば自営や起業は
おすすめしません。
会社の業績に関わらず、給料や時給が貰えるサラリーマンや
パート・アルバイトをするべきです。
自営や起業をする場合でも、仮に経営が軌道に乗り安定する
としても、それまでは収入が不安定なことを覚悟する必要が
あります。
また、自営または起業といっても、何でもいいというわけでは
ありませんので、何かしらのスキルや計画がなければ簡単に
できるものではないでしょう。
起業した法人の90%が10年以内に廃業しているという
データーからも、簡単ではないということがわかります。
といいつつも、私はまたこれを選択していますが…(笑)
※私が何をしているかに興味ある方はメインブログをご覧ください。
さて、大変長くなりましたが開業を考えている方や廃業を
迷っているという方に、何かしらの参考になれば幸いです。
ありがとうございました。
コンビニ開業物語:管理人
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