∞ My Life As A Nomad ∞
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くあどろ
通訳などしながら鍼灸師を目指す日々でございます・・・・
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今日は裁判員制度導入に伴う法務通訳の研修がありましたー。 たまたま運営してる弁護士が昔の同級生だった! ワラタ・・・ それにしても、5月からもう導入なんですね。裁判員制度。 法定通訳としては、冒頭手続きから論告求刑に至るまで流れは変わらず、 特に大きな変化はありません。 しいて言えば、これからは供述調書を裁判官が読み上げるのではなく、 被告や証人本人が裁判で話すことになるので、 そういった面でのオンスポットの通訳の必然性が発生してきますが・・。 まあ、それ以外はやるべきことも、スタンスも今までと同じです。 ただただ自我を消し、透明人間になって 脳内エポケーの状態で言葉の正確さだけを追求するのです。 これは他の通訳の場とは100%種を異にする別の世界です。 しかしねえ。裁判員制度。本当に必要なんだろうか? 色々問題点も指摘されているし、世論の8割は反対しているとか・・・。 ずいぶん前に日本語の授業で欧米系の生徒達に 陪審員制度についてディベートさせたんですが、 その時彼らはほとんど「当たり前だ。国民の権利だ。」という意見を持っていた。 積極的に行政や司法に関与してゆく欧米の若者と対照的に、 日本人の我関せず事なかれ主義を象徴している、ちと寂しい結果とも言えますね。 確かに自分は裁判員に選ばれたくはないし、面倒臭い。 でも、だからといって必要がないか?というと必要がないとは言い切れない。 現行の裁判制度、司法のあり方は100%信じられるものではないから。 嫌、それどころか、実際とんでもないことがまだ横行しているそうです。現場では。 国民の審議が必要な場面があって当然だとは思います。 だけど、それが今回の制度で・・だとしたら、ちょっとなあ。と疑問に思う。 よく『適切な判断力のない人がおかしな判断をしかねない。』 という危険性が懸念されているようですが・・・ (私みたいのが裁判員になったら、「こんなやつ死刑!」とか言いかねないし。) まあ、それも一理あるのですが、私の懸念はその正反対のところにあります。 誰もが自分じゃ何も判断できないのでは・・ってところです。 だって、日本人ですよ?自分の意見より場の空気を大切にする国民ですよ? いつも独自の判断をせずに、正しい模範解答を待っている国民なのですよ? そしてシステムには評議という落とし穴があります。 この評議は、素人集団である裁判員と裁判官が裁判の最中に 法廷で繰り広げられていることについて意見交換する場です。 まるで法律のわからない素人集団が集まって、 初めての法廷で何を基準にどう判断すればよいかも分からずにオドオドしてて、 そんな時、それらの裁判員にアドバイスしたり補足説明したりする裁判官がいたら、 その裁判官のちょっとしたニュアンスで、または意図的な含み発言で、 実際裁判員達の判断が左右されることになるのではないか? ・・・なるだろう。 結局は、よくある会議みたいなもんで、 すべてセッティングも根回しもされていて、何もかも決まっていて、 裁判員はただのお飾り人形で、裁判官が意図的に誘導し、判決が下される。 という感じになるのでは? これじゃ、意味ないですね。形式だけの無駄の産物ですね。 無駄が多く感じられ、賛同できるところはないのですが、 だけど、何もしないよりはましだ、取りあえずやってみよーぜ。 ダメなら元に戻せばいいじゃん。実験!実験!という考えです。私は。 「じゃあ、その実験期間に裁判員の判断で死刑とかになっちゃった人はどーすんだ」 という意見もあり、なかなか難しいところではありますが・・ でも失敗しても、やってみることには何でも意義がある?のでは? まかり間違って裁判員に選ばれちゃったら、これほどウザいこともないですが、 選ばれるのもすご~い確率だと思いますよ。 くじに当たるだけじゃなくて、その後適任者が選考されるから、 ほとんどの人は実際、心配しなくても落とされるのです。 そう考えると、選ばれることだって名誉ですよ(たぶん?) ただし働き盛りの人々を1日拘束して、日当1万円弱という犯罪的な報酬の安さと、 ましては正当な理由なくして放棄すると罰金刑、 守秘義務を違反しても罰金刑・・という重圧的な体制は、 頭ごなしに呼び出し状を受けた人から反発くらっても仕方ないです。 国民の司法への参加という権利を、重圧的に義務づけることで 逆に国民の参加拒否心理を呼び起こす・・。 まるで風と太陽の理論ですな。 非常にナンセンスになりそうな、今回の制度。。。。 しかし、少なくともみんなが法を意識して考える良い機会にもなることでしょう
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