∞ My Life As A Nomad ∞

ちょっと国後特集にブレークを入れましょう。



実は、この週末国後で日本語を教えた生徒に会ってきました。
たまたまビザ無しの一環で、北方四島の自然生態専門家の道東研修があり、
自然保護区で働く彼らはその枠で参加して来たのです。
前日に近くの湖にカヌーしに行く予定もあったので、
ちょっぴり足をのばして車を走らせ感動の再会！！
こういう機会がないともう一生会えないだろうから嬉しかったです。
可愛い生徒は私のために黒パンを沢山ザックに入れて持ってきたんだけど、
開けて見ると全部カビが生えてしまっていて泣きそうになるくらい凹んでいた。
だけどね、私としてはすごく感激です。どんな高価なプレゼントよりもカビの生えた黒パンが。
私が授業で「黒パンが好きです」と言った一言を覚えてくれていたのですね



次の日仕事があったので
到着が明け方になることを覚悟で帰路につくと、
釧路-札幌間、所要4時間半で到着しました～！意外に近いもんです！
真夜中の高速、真夜中の峠道ってことで、私以外は走っている車もなかったし、
全車線我が物顔で飛ばせたからかもしれないけど・・
日本の道路交通の利便性には改めて感心しちゃいます！
が、しかし一方、あらゆるところから突然出没するエゾ鹿を何度も轢きそうになり、
こんな動物の居住空間にも道路を作った人間様のエゴや
早く帰りたいがためにスピードを出す自分の身勝手さに、
どうしようもないジレンマを感じたのでした。
にしても、鹿もトロ過ぎだよぅ・・是非もっと機敏になってください・・。
本当に、万が一自分で轢いてしまったら、立ち直れないよ、私



さて、昨日の夜は敬愛するムハマド・ユヌス氏の講演に行ってきました



あの「マイクロ・クレジット」という新しい概念を創出した人です。
彼はもちろん社会問題を解決するという一つの目的を持って行動を起こしたのですが、
それは慈悲のチャリティでも一過性の援助でもなく、
人を信用し少額のお金を貸すという新しいシステムの構築でした。
寄付することではなく、相手を認め信用しビジネスの後押しをする・・
これこそが人間の可能性を最大限に引き延ばす、本当の意味での支援の形です。
『貧困層に、ただ生活保護手当を受給することが充実した社会保障ではない。
彼らが生活保護対象から脱却できるようなシステムを作ることなしには、解決にはならない。』
本当は誰もが分かっているけれど、どうすべきなのか分からない。
しかし、その上で、実際にシステムを作る人の頭脳と行動力には脱帽します。

なにはともあれ、実物にお目にかかれて本当に光栄！！
こんなに毅然として情熱的な美しい目をした人と会うのは久しぶり

彼の言葉はシンプルで、嘘偽りも脚色もなく、
またただの綺麗事や理想主義を説くわけでもなく、極めて現実的です。
なのに、どんな言葉より説得力があり、従来の一般論や概念を覆します。
そもそも自分が何のために生きているのか、
何のための経済活動なのか・・という根本を、それぞれの人々に考えさせてくれます。
彼のような士気のある人間を前にしては、
きらびやかな富裕層の生活が、急に色褪せたつまらないものに見えることでしょう。
手段やノウハウではなく、目的がどこにあるのか。
それを見つめなおすことを改めて教えてくれる人です。


　

Feel Well Nourished Today!!