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Aug 29, 2011
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バクーの夕暮れ

201108b.jpg

左手海岸沿いに遠く見えるポールは世界一大きな国旗が立つ場所です。
そして左側の国旗の3色にライトアップされた建物は今年できるヒルトンホテル。
右側遠くに見えるガラス張りのビルはフレーム・タワーと言って
できればアゼルバイジャンの発展を象徴する建物となるそうです。
そのちょっと左側の塔はテレビ塔。眺めの良い展望レストランは法外に高いと噂です。

こちらに来て1年半くらいが経ちますが、
バクーの景色は日々一刻と変貌を遂げています。
街の再開発が急速に進められ、新しいホテルやショッピングセンター
モニュメントやビルが続々と生まれました。
なんでも「ビューティフィケーション」政策なのだそうです。
バクーをコーカサスのドバイに・・!世界一に・・!!キンキラキンに・・!!!
突然お金を手にした田舎の成金の考えることは国家・宗教・民族問わず世界中同じです・・

しかし、新開発で美しく生まれ変わった中心部から一歩裏の路地に入ると・・・

201108c.jpg

大地震の後のような無残な光景・・・
古いソビエト時代の3.4階建てのアパート、
狭い路地に密集する2階のバルコニーが突出したオスマン風建築物。
政府はこれらの古い、汚い、醜い建物を
「新しいアゼルバイジャンには相応しくない恥ずかしいもの」と判断したようです。
「ビューティフィケーション」の一環としてこれらを全部取り壊し、
街の中心地にセントラル・パークを作ることに決めました。
住民はほんのわずかな補助金を手に、全員強制移住させられました。
そこにはついこの間までは、
猫がうろつき、人々が路上で立ち話をし、どこかでピラフを焚く匂いがする・・・
そんな古くからの住民が寄り添って下町の生活を営んでいた、温かくて哀愁ある一角だったのです。
自分の家に、長年の思い出に執着し、どうしても撤去しない住民がいるため、
政府は住むことができないようにと、ドーザーで建物のほとんどを半壊しました。
いずれこの瓦礫は撤去され、「美しい」公園に生まれ変わることとなりそうです。

映画「太陽に灼かれて」の脚本を書いた
アゼルバイジャン人映画監督のルスタム・イブラギムベコフ氏が
先日野党系新聞のインタビューに答えていました。
「政府が民の土地や資産を搾取することはレーニンの時代に始まった。
しかしあの時代は皆レーニンのイデオロギーに基づいていることを知っていた。
今は実態がなんだかわからないものに突然すべてを奪われる。
それに警察も役人も皆加担する。
誰が何のために・・・誰も何も分からないままだ。」
友人によればこの国の文化人が政府を批判することは稀で、
(飼いならされているのか、恐れているのか)
このイブラギムベコフ氏も長年静かに過ごしていましたが、
何でも自分の土地も正当な理由なく奪われてしまったようで、
それからは彼は辛辣な政府批判をはじめたようです。

たまには批判をする人もいる・・
しかしそんな声もかき消されるくらいの音量で
バクーでは超富裕層が夜な夜なパーティを繰り広げています。
平均給与が400-500ドルという世界で、
一日に惜しげもなくそのお金を消費する人達がいるのも現実です。

aaa.jpg

もうお気づきでしょうか?
ボディコンにワンレン、マイクロミニにピンヒール、ケバケバメーク・・・
日本のバブル時代のお立ち台・・!!!
服装から嗜好から、すべてが日本のバブル時代にソックリなのですよ!!
この中の何パーセントが本当のセレブでしょうか?
格好だけで似非セレブな輩も沢山います。もしかするとそっちのほうがほとんどかもしれません。
とにかく金持ち大好き。金持ちになることが一番の夢。
贅沢に憧れ、セレブを目指し、頑張っているのが伝わってきます。
本当は美味しくないくせに、好きな料理は寿司と言い頑張って食べ、
ニセモノかもしれないブランドものでがっしり身を固め、
ローンで買った最新の携帯電話をさりげなくテーブルの上に置き見せびらかし、
あの有名人と友達だとか今度の休暇はバリだカリブだとか
そんなことばかり話している連中です。
お金がないと、有名人に知り合いがいないと尊敬されない社会だというのは分かりますが・・。
突然お金を手にした田舎の成金の考えることは・・・(以下省略)。

彼らは恐らくバクーの外に出たことがないでしょう。
幹線道路以外の道路を通ったことがないでしょう。
そんな街外れには沢山の村落があります。

201108b-1.jpg

そこでの生活はバクーの生活と何の関係もありません。
毎日生活用水の確保に必死になっている人達。
飲み水すら濁った川の水、汚水の混じった浅井戸からの水。
誰もが腎臓に、皮膚に、消化器に病気を持っていても
不衛生な水を起因とすることにすら気が付いていない。
村のほとんどの人達はこんな生活を送っている。
これも現状です・・・。

地方自治体は大統領が訪問した時に、自分の功績を披露するために、
博物館やカルチャーセンターの建設に惜しみない費用を費やし、
もしくは街路樹の街灯のデザインをどうしようかということに必死で、
住民の生活がいかに悲惨であろうとも、目を向けない。実情すら知らない。
もしかすると、そんな村があることすら知らない。
同じ国家で、同時進行形で、このギャップが、この格差がどんどん大きくなってゆく。

こういう実情を見ると
「はらわたが煮えくりかえる思い」というのを感じずにはいられません。
子供を放置してパチンコに没頭している馬鹿な親に感じる怒りのようなものです。
子供が泣いている、飢えている、苦しんでいる・・
着飾るお金があったら、パチンコにお金と時間を費やすくらいだったら、
なぜ子供の栄養状態を考えない?寂しい子供の気持ちを分かってあげない?
なんてひどい親だ!!
そんな非難の気持ちでいっぱいになります。
だけど冷静に考えて見ると、その子供にとってはどんな親でも親は親なのです。

川の水を飲み、羊の番をし、夏は暑く、冬は寒く、お金も職もない。
そんな生活に苦しんでいる人達が、ふと私を見て言います。
「どうですか?アゼルバイジャンは?いい国でしょう?」
「来年はユーロビジョンのホストになるんですよ!」
こんな純粋な言葉に一瞬戸惑わずにはいられません。
いくら苦しくてもいくら不公平でも、彼らにとっては愛すべき自分の母国なのです。
どんなに酷い実情に苦しんでいても、
外国人である私に自分の国のいいところを見せなくちゃと思っているのです。
そういう時、初めてこの国への愛情が生まれます。
「はい、アゼルバイジャンはいい国ですね。大好きですよ!」

いい国、悪い国というのは相対的な解釈です。
いい人、悪い人という評価が絶対的ではないのと同じように。
私達外国人はこの不条理な社会にショックを受け、
ついつい悪態をついてしまいます。
時には優越感に浸ってしまいがちになります。
でもだからといって先進国が完璧なのか?
私達だって開発にはどれだけの時間をかけてきたのか。
どれだけの支援を得てきたのか。
コネや天下り、談合や賄賂だって昔はあったし、今だってあります。
それ以上に多くの社会問題を抱えています。
自殺、いじめ、幼児虐待・・そして原発処理の問題。
そう考えると、見下すことなんてできません。
彼らの自助努力を促すサポートはしても、
無責任な提案や、批判、干渉をする立場にもないと思います。
その土地にはそれぞれの特異性とそれぞれの問題があり、
それは自分達の手で自分達に一番良いように変えてゆかなければならないのです。


沢山の不条理を抱える国。
問題だらけの国だけど私はここが好きです。
それはここで、この国を愛し、
この国を変えるために頑張っている人達に出会ったからかもしれません。
すべては人間にはじまり、人間に終わる・・・。

バクーの景色が着々と変化してゆくように、
少しづつ社会の不公平さがなくなってゆくことを祈ります。







最終更新日  Aug 29, 2011 08:39:15 AM
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Re:変貌を遂げる街 バクー(08/29)   yuka さん
時々読ませて頂いています。
実は昨年の今頃、仕事の関係でバクーに3ヶ月ほど滞在していました。もしかしたらお会いしたことがあるのかも・・・?
アゼルバイジャンの現状は本当に考えさせられますね。
ピカピカの市街地も裏から見ると悲惨な状況で、見えるところだけ飾り立てればイイ、という・・・
と言っている私の仕事も一部の成金の名声と私腹を肥やすためのビジネスで、どこかで罪悪感を感じていました。
色々なオトナの事情でもうバクーに行く事は無さそうですが、アゼルバイジャンがより良い国になるよう願ってやみません。 (Aug 29, 2011 08:39:39 PM)

Re:変貌を遂げる街 バクー(08/29)   九州男児 さん
ネットでアゼルバイジャンを検索しててヒットしたので興味深く読みました。私は現在トルコ・イズミル在住です。実はトルコの前にアゼルに行ったんですよね。ロシア語留学の目的で。でも思ってたようにうまくいかず、レギストラーツィアやら何やら、もうやめだやめだ!!ってことで一ヶ月早々で諦め(笑)、トルコに流れちゃった口です。今はトルコ国籍の奥さんとバリバリトルコ語話してます。
でもアゼルでは滞在一ヶ月ながら濃い経験させてもらい、忘れることの出来ない思い出です。
またちょくちょく覗かせてもらいますので、よろしくおねがいします。 (Sep 2, 2011 05:57:47 PM)

Re[1]:変貌を遂げる街 バクー(08/29)   くあどろ さん
コメントありがとうございました!
へへ♪なんとなく、わかっちゃいました~(^^)多分お会いしたことありますね~その後いかがお過ごしですか???
お金の出先がどこだとしても、安全で国際基準に合った建物を設計することは誇れることです。大人の事情かわかりませんが、まさにそういう技術力がここに必要でしたのに残念無念・・。アゼルバイジャンが遠からず目覚めることを祈りましょう。いつかまたどこかでお会いできたらいいですね~!お仕事がんばってください!! (Sep 6, 2011 12:11:43 AM)

Re[1]:変貌を遂げる街 バクー(08/29)   くあどろ さん
九州男児さん
そうだったんですか。ロシア語留学のためにアゼルバイジャンに来たってすごいですね!?さぞ大変な思いをされたのでは?イズミルは暮らしやすくていい街ですよね。生活をEnjoyしてください! (Sep 6, 2011 12:16:38 AM)


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