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Sep 11, 2011
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BBCでは一日中9.11追悼式のことばかり流れている。
頭痛と微熱の中でぼんやりと画面を眺めながら、
取り返しのつかない速度で10年が過ぎてしまったと思う。
私は今でも鮮明にあの日のことを覚えている。まるで昨日のことのように。
多分この2011年9月11日は誰にとっても記憶に残る日であることに違いない。

あの日、16時過ぎだった。イスタンブルのオフィスにて早めの帰り支度をしていた。
親しくしていただいた新聞社の在住特派員の方が近く帰国するため、
好きな家具をお譲り下さるということで、
その方のオフィス件自宅を訪問することになっていたのだ。
ふとTurk.netのインターネット・ニュースの横の動画に目を止めた。
飛行機がビルに衝突し炎を上げている画面。
映画の宣伝だと思って気にせず仕事の片付けに入った。
しかしなぜか胸騒ぎがした。事故か、テロか?テロップが目に入り
間もなくそれがツインタワーであることが分かった。
そのうち2機目がタワーに突っ込んだ様子が画面に映し出された。
何が何だか分からなくなった。

考える暇もなく特派員の方から電話があった。
「NYのツインタワーの件聞きましたか?!
あいにく、うちのスタッフ今日出てしまってて・・
とりあえず情報を分析したいのでできれば早く来てくれないかな?」
それから早めにオフィスを出てタクシーを捕まえその人のところに飛んで行った。

そこは色々な通信社からの情報が色々なツールで入ってくるようなシステムがあり、
私はトルコ語のものを見ていたけれど、テロである確立が高いということだけであった。
とにかく前代未聞の大惨事であり、どのニュースも同時進行形でヒステリックに興奮していた。
分析しようにも、どの報道も状況を把握するのに精一杯で何一つクリアじゃなかった。
中には日本の赤軍が企画したテロだという報道局もあった。
私達は二人とも暫くニュースにくぎ付けになっていた。
それから、自体が明白になるまで余計な想像や推測はやめようと決めた。
どちらが言ったわけでもないけど、そう決断した瞬間は同じだった。
私達は顔を見合わせて笑い、少し落ち着いて、思い出したように他愛のない世間話をした。
私はいただく予定の家具を選びだしたけれど、
その方は「この件が落ち着くまでちょっと駐在が長引くかも」と言った。
「トルコも一応イスラム国だからさ、関係ないとは言えないし。」
ということは、その時点で私達はもうイスラム系テロという結論を出していたのかもしれない。
予想通り、その方の任期はその後数カ月長引いた。
それから、ちょっとお腹が空いたのでその人のお勧めのケバブ屋から
アダナ・ケバブのドゥルムを注文し食べた。
何もかもが不自然なほど平和だった。
私達はニュースのことを忘れたように、下らない世間話をしていたと思う。
しかし何を話してもどこか上の空だった。
友人数人から電話があり「早く家に帰って来て!」と言われた。
「今度はペンタゴンが・・・!」誰もがパニックになっていた。
私はケバブを食べ終わると、御礼を言って特派員の家を去り、タクシーで家に向かった。
タクシーの運転手が狂ったような笑みを浮かべて叫んでいた。
「ブラボー!日本の赤軍!!これはあれだろ?ヒロシマの報酬だろ?
俺はアメリカが大嫌いだ。日本人はいつも正しい!!」

その頃私の家にはいつも誰かしら友人がいた。
何か料理を作ったり、ビールを飲んだり、
ドキュメンタリーフィルムや音楽を聴くための溜まり場になtっていた。
案の定家では友人達がCNNに釘付けになって、大騒ぎしていた。
こんなこと、誰にとっても初めてだった。
皆恐怖心を感じていた。これからの世界に対して。
常識を覆す出来事に、誰の目にも何か基本的なものが変わったことは明らかだった。
私達は子供のように身を寄せて震えながらニュースを見ていた。
友人達はああでもない、こうでもないと無駄な推測や議論を交わしていた。
いつもは多少うっとうしいと思える環境も、
この日ばかりは恐怖心を分かち合える温もりに感謝した。
ソファの横では猫が寝息を立てていた。
私は猫を抱きしめた。
ただただ繰り広げられてゆく尋常ではない事態が
心の奥に一つの傷としてじわじわと浸潤していった。
本当に、理解を超える出来事だった。

あれから10年。
世界の中で、憎しみと差別が拡大した10年。
報復というありえない暴力が正当化されて誰も止めることができなかった。
誰がいったい何のために?
国連の力のなさが浮き彫りにされ、肝心のアメリカは落ちぶれる一方だ。
世界に対する失望感が増大してゆく中で、私達はそれぞれの道を選び
それぞれの生活へと拡散していった。
2001年。私は時々あの時代が懐かしくなる。
私を取り巻く環境は変わってしまったけど、私は成長せずあの時のままだ。
いまでもあの映像を見るたびに、恐怖心を覚える。
多分この先ずっと忘れることはないだろう。2001年9月11日。









最終更新日  Sep 12, 2011 06:17:43 AM
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