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Feb 16, 2012
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ということで、脱アゼルバイジャンです!
先日2年間の任期が終わり、無事帰国して参りました ~ 飛行機 

歳月人を待たず・・・。常套表現でお粗末ですが、2年間はまさに『あっという間』でした。
人間、年をとると月日の流れが速く感じられるのは、
生活に新しい刺激が少ないせいで、脳が老化していることが原因だといいますが・・・
おかしいですねぇ・・?アゼル生活においては刺激は不可避であり、
それに伴う喜怒哀楽の幅も日本との比じゃないはずなんですが・・・。
今となっては、なぜか全ての記憶がカスピ海の淀んだブルーグレーの色のごとく曖昧で、
バクーの街を吹き下ろす風に吹かれて飛散していったかのよう・・・。
・・ってことは、ただ単に私自身の脳の老化が甚だしいってことですね、ハイ(-_-)

最後の日々はお世話になった人と会ったり、荷物まとめたり、仕事引き継いだりとバタバタで、
名残惜しむとか、別れを哀しむとか情緒に浸っている暇もありゃしませんでした。
最終日は前日の晩ほぼ徹夜で友達と遊び疲れていたので、ゆっくり休もうかと思っていた矢先、
イタリア人の友人がハイテンションでうちにやってきて、
お手製ラザニアとパスタを披露したいとキッチンを占領食事!!
こうなりゃ、もうやけっぱちです。
会いたいと電話をくれた他の友人達を皆うちに呼び、最後のホームパーティですワイングラス
午前1時を過ぎ、皆酔っ払い家も大いにカオスになってきたところで、
そのまま皆で市街のバーに繰り出し、午前4時ごろまでビールを飲み、
結局出発時間の朝6時まで、徹夜で付き合ってくれた友人達にに見送られ、
家をちらかしたまま大急ぎで荷物をまとめ、
朝早くから空港に送りにきてくれた関係者の人達のサプライズに感謝感激しながらも、号泣
あれよあれよと言う間に出国手続きをし、
二度と訪れないかもしれないアゼルを逃げるように後にしたのでありました・・・

ああ・・はっきり言って疲れた・・・('o ‘;))雫

乗り継ぎ先のイスタンブールはイスタンブールで、仮眠を取るため友人の家に行ったはいいものの
ユーロスポーツでジョコビッチとナダルのテニステニスの接戦があったのでついつい観戦してしまい、
熱戦にだんだんこっちもテンションが上がって来て、アドレナリン炸裂・・爆弾
そのまま成田行きの機内でも寝るに寝られず、(この時点で徹夜3日目)
しぶしぶ荷物につっこんだ書籍を取り出し、読み始めました。
それはいつか読もうと思いながらも読まなかったアゼルバイジャン民族史関係の本でした・・。

その時です。私が重大な失錯に気づき"はっ"と我に返ったのは。
オーマイゴッド!なんてことでしょう!!
今更ながら私、まだあの国について知らないことが沢山あるではないですか!!
いつかやろうと思っていたこと、いつか調べようと思っていたこと、いつか読もうと思っていた本、
日常の仕事や雑務に追われ、いつの間にかほったらかしにされてきた数々のペンディング事項。
2年も現地にいたっていうのに、やり残したことだらけ・・
つくづくせっかく現地にいたのに『もったいないことをした』と思います。
これが帰国にあたり、まるで大きな忘れ物をしてきたかのように、後ろ髪を引かれた一瞬でした。

まあ、仕方ありません。これも自分自身のキャパの問題です。
結論から言って、現地ではとても良い勉強と経験を得られましたし、
なんのかんの言って私はアゼルバイジャンが好きだから、
今後もこの国につき深く知り続けるでしょう。
というとアンチ・アゼルバイジャン派のBakuvian達に軽蔑のまなざしを向けられることでしょうが・・

もちろん、まだまだ沢山の問題を抱えている国です。
共産主義に裏切られ、突然全てを失い人生のリスタートを切らされ、
20年間、血と混乱と貧困の苦しみを経験してきた人達です。
マフィアが台頭し混乱と治安を収めた典型とも言える国家モデルで、
同胞意識は敵国への憎しみというネガティブな感情を基盤に置くほど薄っぺらく、 
国民は権力を恐れ媚びへつらい、最低限の権利や主張すら諦めています。
嫌、ある程度の不条理や不平等を受け入れても、とにかくこれ以上の混乱は避けたいのです。
そして生きぬいてゆくためには、したたかに生存競争を勝ち抜かなければなりません。
国や社会をどうこうという長期的な展望を抱くには程遠く、
誰もがまずは自分の生活を安定させなければと必死なのです。
そんなメンタリティーを平和ボケした先進国の外国人が理解しようと思ってもまず無理でしょう。
そしてどこか優越感を持っていれば、それはすぐ見抜かれてしまいます。
相手もプライドのある大人なんだから、押しつけて上から教える方法では跳ね返されてしまうのです。

こんな国で仕事をするのだから何事も思うようにいかないのは当たり前です。
しかし、選ばれてここにきたということは、
それでも上手くやってゆくということが前提なのではないでしょうか。
それが嫌なら何事も思うように行く国で仕事をすればいいのです。 
そして、ほとんどの問題は実際は、自分自身の能力に起因しています。
思うような成果を期待するのは自己満足のためではないのか?
本当にこの国の人達のことを理解し、彼らのためを考えているのか?
自分の功を焦っていやしないか?工夫を怠っていやしないか?忍耐を忘れていやしないか?
ちょっと考えれば反省材料はすべて自分に返ってきます。
それを国のせい、環境のせい、人のせいにしてしまうのは自己弁護であって逃げです。
例えそうだとしても、口に出して言う必要があるでしょうか。
誰かに「あなたのせいではない。あなたは頑張っていますよ。」と頭を撫でてほしいのでしょうか。
「あなたはこの国にはもったいない。」とでも言われ、自分の能力を認めて欲しいのでしょうか。
オエッ・・!私はそんな安っぽい慰め合い、傷口のなめ合いが反吐が出そうに大嫌いです。
ですから、私はそんなシチュエーションに居合わせることを極力避けるようにしてきましたし、
やせ我慢ではあれ、この国についての愚痴はなるべく言わないようにしてきました。
というか、自分も昔、外人バーや日本語学校なんかで日本の悪口を言う欧米人と常に対立し、
「そんなら帰っちまえ毛唐め!」とか散々言ってきたわけで・・(^^;)
ただ単に自分がそんな外人になるのはプライドが許さなかったからかもしれませぬ・・・。

それに、アゼルバイジャンという響きが私に連想させるものは、
石油やガスにはびこる汚職、世襲制の独裁政権や腐敗、あらゆるネガティブな出来事ではなく、
ムガーム・ジャズの心地よい音色や心優しき現地の友人達の笑顔なのです。
そういう意味で、素晴らしい現地の芸術を知り得、
何の利害関係もないあらゆる社会層の現地の友人を得たことは、
自らの精神衛生を保つ上でも、ありがたかったなあ・・と思います。

最後にもうひとつ、ポジティブに生活する姿勢の多くはアメリカ人の若者から学びました。
彼はアメリカのピースコープ(平和部隊)のボランティアで(日本の海外青年協力隊みたいなもの)
ちょうど私と同じ時期にバクーに滞在していたのですが、
仕事をバリバリこなす一方、とにかくに積極的に現地にとことん同化し、
たった2年で通訳なしでテレビ・インタビューのやりとりができるほど現地語を習得し、
(わたしみたいにトルコ語からではなく全くのゼロから)
民族楽器を習っては現地人以上に上手に弾きならし、
最後には友人と「Caspian Dreamers」というグループをつくり、
予算5000円程度でバクーをプロモーションするために、
こんなミュージックPVを制作していました。↓

BAKU STATE OF MIND」
http://www.youtube.com/watch?v=f4-U6TGX1T4
 

safe_image.jpg

なんのためでもなく、ただ自分達が楽しむため。
もともとは個人ベースでFacebookなどでシェアしていたのですが、
いつの間にか空前の大ヒットとなり、老若男女から頭の固い政府関係者も大絶賛、
外国人のくせにユーロビジョン・ソングコンテストのアゼルバイジャン代表候補にも選ばれるほどになりました。(惜しくも決勝で落選しましたが・・)

生活というのは与えられるものではなく、自分で作るもの。
そんなことをまだ若い彼らから学び、私はいつも元気づけられていたのでした。
彼らのPV、この「BAKU STATE OF MIND」がいつまでネット上にあるのか分かりませんが、 
ちょうど私が過ごした2010-2012年のバクー、普段着のバクーの顔を垣間見ることができます。
私はこれを観ながら、いつかきっとアゼルバイジャンを、
そこで知り合った全ての友人を懐かしいと思うことでしょう。

ありがとうアゼルバイジャンハート






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最終更新日  Feb 19, 2012 02:14:23 AM
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