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カテゴリ:日々思うこと・・・
最近マイケル・サンデルの本をいくつか読んでいる。 この人の良いところは、主義主張の押し売りをしないところだ。 ただ実例を淡々と羅列し、読者に考えさせる。 嫌、感じさせると言ったほうがいい。 それは彼自身が明確な答えをまだ模索している段階だからだと思う。 彼自身、賛否両論を認め、議論が交わせる場を欲しているのだろう。 論理的に正しい、正しくないということよりも、 倫理的もしくは生物学的に沸き起こる善悪の感覚を大切にしたい。 年をとるとともに、私の潔癖症は度を増すばかりだ。 潔癖症っていっても、不潔なところが嫌だとかいうんじゃなくって。 物理的な汚なさにははっきり言っておかまいなしだけど、 精神的に醜い思考や言動を目撃した際に、 身体の奥底から、とんでもない拒絶反応が生まれてしまう。 アナフィラキー・ショックでばたりと倒れぶくぶくと泡を吐いてしまうくらい。 マイケル・サンデルがアメリカの市場主義社会に杞憂するように、 私はポスト人間化した日本の管理社会を杞憂している。 私を打撃し、吐き気を誘発させるのは、日本社会でもてはやされる真面目な人々だ。 本当の意味での真面目ではなく、管理者にとって都合の良い真面目な人々。 自らの頭で考えることなく、与えられた任務をそつなく果たし、 上が黒と言えば黒を、白と言えば白だと言う。 表面的には紳士淑女であり、決して場を乱さないけれど、 組織のためにという大義名分で、お互いを管理し、密告し合い、排除し合い、 陰でやっていることっていったら、節操や道徳心のかけらもない。 戦時中、天皇のために多くの人を殺し、自らの子供すら戦地に送り出した人達も こういった馬鹿真面目さを持ち合わせていたのだろうと思い、時々怖くなる。 真面目であるということ。 それはただ単に言われたことを従順に行い、集団の中の規則を守ることではない。 自分の頭で考え、悩み、社会の為に真剣に生きることだと思う。 また知的であるということも。 知的=アカデミック・バックグラウンドではない。断じて。 何のための知か知ること、そして知ることに責任を持つこと。 自己満足だけに終わらない、知をアウトプットさせ新たな知と融合させること。 つい数日前、久々に人間らしい真面目で知的な人に出会ったが、 それは自動車解体業をしている高等教育も受けていないおじさんだった。 夢と志を持った70歳近くもなる、そのおじさんは、 世間体からは一見真面目で知的に見えるかもしれない(ように見せかけている) 腐りきった私達に随分と生きる力を与えてくれ、大いに反省させてくれたのだった。。。 とゆーことで。 明日から新年度です。 色々考えさせられる1年でしたが、 今年度もブレることなく、自分を信じて強く生きてゆきたいです。 しかし、いつになっても自然の感覚、人間的な感覚を忘れたくないですね。 で、たまには自然だけと向き合いたくなります。 年末年始に行った屋久島の写真・・心洗われる・・↓ 今思い起してみても、 屋久島は、とにかく樹と水と苔がすごかった・・・・!!! ホント、木霊っているもんだと感じたものです。 あの旅行で、自然の脅威と美しさにハマりました。 シーズンオフで人が少なかったことと、観光ズレしていないところがまた良かった。 日常を遠く離れた別世界。。。。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
Apr 1, 2013 07:46:54 AM
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