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Cymruのお喋り

Cymruのお喋り

妄想連想外伝-バレンタイン編

イス様の日記と賜りましたコメント

飢えに負けたあたしが暴れてチョコを奪取していくイベントですね?分かります。

で、妄想連想ゲームが脳内で発動(涙目)

元になりますイベントの内容がわかりませんので
ちゃんとしたお話になるのかは自信がございませんが(泣)

外伝、開始です(激マテワタシ)

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「よいこらしょっと・・・」

松葉杖をテーブルにたてかけると、あたしは椅子にどっかり座り込む。

「・・・あの、お盆はこちらでよろしいでしょうか・・・」

「あ、ここ置いて。あと水も持ってきてもらえるかな」

あたしが愛想よく微笑むとそいつは、脱兎のごとく走り出し、
セルフサービスの水を運んできた。

「あり~っと。じゃ、いただきま~~~す♪」

そいつは怯えきった視線をあたしから片時もはずさす、
じりじりと後ずさりながら出入口に近づいてゆく。

「あ、いろいろありがとね」
あたしが皿から顔を上げ、もう一度微笑むと
そいつは先程よりも更に加速し、その場を走り去った。

”ま、今日のところはこのくらいで許してやろうヾ(゚ω゚)ノ゛”

ここんとこ働きすぎで、ついには両足骨折しているあたしだけど、
松葉杖ついて歩いているからって、かつあげしようとしてくれる奴がいるなんて、
本当にラッキーだった。

冒険者が”とうしろ”相手にいざこざ起こしたら、そりゃいろいろまずいけど、
かつあげしにきた奴を多少ぼこぼこにしたって、紛れもなく「正当防衛」だし、
足怪我しているせいで、ここんとこ実入りがないあたしに喧嘩売って
慰謝料払わないっていうのはありえないしね。

そいつから「慰謝料」としてせしめた財布には
当面食える金が入っていた。

あたしの昨日の食事は、

朝 なし

昼 水

夜 塩と水 略して塩水


まともな食事って本当においしい・・・
カム姉の(感涙)ってこういう時につかうんだろうな。

人心地ついて、これもさっきの奴から「慰謝料」としてせしめた煙草に火をつけ、
椅子の背にもたれ大きく息を吐いた。

「で、それがあれば、恋が叶うって噂だせ」

あたしの真後ろで食事をしている2人組の会話が聞こえてきた。

「でも、それ、モンスターからしか手に入らないんだろ?」

「そこだよなぁ・・・」

あたしは更に椅子の背に体重をかけると椅子の足を浮かせ、
体をひねって2人組みの方に向きを変えた。

「その話、詳しく聞かせてくれるかな?」
仕込み杖になっている松葉杖の切っ先が
目の前に輝いているのを見た2人組は、快く話を聞かせてくれた。

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キューピットの金の矢のように
渡された相手は渡した相手に恋をする。

そんな「ブツ」が期間限定でモンスターから落ちるらしい。

あたしは今の所、「恋」より「金」が必要で・・・
ったく、なんで働けば働くほど借金が増えるのかが謎(泣)

こうなったら、ちまちま稼ぐのは止め!
その「ほれ薬」になるという「ブツ」を手に入れて
”金はあるけどもてない”奴らに高値で売りつければ・・・
一発、大逆転じゃんw

そのためには、この足、
なんとかしないとなぁ・・・

やっぱアウグに飛んで、カム姉に治療してもらうか。

今ならテレポーターに払う1万G、惜しくないしw

あたしは店を出て、松葉杖を槍替わりに使って
ワールでテレポーターに向かう。

振り回す杖にぶつかって数名吹っ飛んだみたいだけど
そりゃ、とんだ奴の鍛え方が足りないってことだよね。

無事にテレポーターに到着。
騒ぎが大きくならないうちに転送~ヾ(゚ω゚)ノ゛

久しぶりのアウグだ。
相変わらず、なんか辛気臭いよね。

まずはカム姉の教会に行って、その後ギルドホールにも
顔出してっと。

相変わらず木製のホールなんだろうな。

とりあえず、カム姉に耳

”イスですヾ(゚ω゚)ノ゛やっほー”

”ごきげんようイス様^^
今、どちらですの?”

”アウグにいるんだけど・・・頼みが・・・”

言葉の途中でPTの申し込みがきて
あっという間にコルされた。

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「おかえりだわん♪(ふさふさ)」

「げっ、なんでふも姉がここに?!」

なんだ、この悪寒。

「まあ、イス様、なんだかおやつれになりましたわね(涙目)」

「あ、足、両方折れて、ちょい栄養不足なだけで、たいしたことないない」

カム姉の目にみるみるうちに溜まった涙が床を濡らす。

「あ、だから、泣かないで・・・」

やけに機嫌よさげな表情であたしを見つめるふも姉の視線が・・・痛い。

「で、この足、なんとかしてくれないかな。
ちょい儲け話を聞いたんだけど、これじゃ、どうにもなんなくてさ」

あたしは手近の椅子に腰掛けて深呼吸してから
愛想よく頼んだ。

「どんな儲け話だわん♪(ふさふさふさふさ)」
どうみても、何やら誰かと耳をしていたらしいふも姉が
話しかけてきた。

「詳しいことはよくわからないんだけど、
なんかほれ薬の材料がモンスターから落ちるとかで・・・チョコだっけ」

「それでしたら、公社から連絡がございましたあの件ですわね」
カム姉がお茶を運んできてくれた。

「あり~ヾ(゚ω゚)ノ゛」

カム姉が渡してくれたチラシによると

古都のジェイナのチョコレート店に運送されたチョコレートが、
すべてモンスターたちに奪われてしまった。

少なくとも100個以上のチョコレートのかけらを取り返して、
ジェイナのもとに届けて欲しい。

報酬は・・・

100個→特製チョコレート 
    使用すると10分間物理・魔法攻撃の与ダメージ+2%

200個→特製ミルクチョコレート 
    使用すると20分間物理・魔法攻撃の与ダメージ+4%

300個→特製アーモンドチョコレート 
    使用すると30分間物理・魔法攻撃の与ダメージ+6%

なんだ、ほれ薬じゃないんだ・・・
しかも、公社が大々的に冒険者に告知してるんじゃ、
儲けはたいしたことないか・・・

「思ったほどおいしい話じゃないね。
ま、でも、この足じゃ何かと不便だし、治療を・・・」

「イス様はご存知かしら・・・?」

おっとりとした声があたしの話を遮った。

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「最近は物騒な事件が多うございますので、
街のあちらこちらに監視カメラが設置されましたの」

あたしの脳内危機報知器が
頭の中で鳴り響き始めた。

はじめから・・・なんだか悪い予感がしてたんだが
どうやらあたりだ。

「で、さっきギルドに問い合わせがあったわん(ふさふさふさふさ)」

猫いや、犬なで声でそう言うふも姉の口元に輝くのは
いつの間にか装備された牙!!!

しかも
Gv装備だぁぁああああ~~~

ここにいるとまずい!
ってかマジ生命にかかわる!!!

あたしがそっ~~と
松葉杖に手を伸ばした途端---

「こちらをごらん下さいませ」

なんとも穏やかに微笑みながら
何気なくあたしの松葉杖を遠くへずらし
カム姉は法衣の袖から数枚のSSを取り出した。

すでに脳内危機報知器は
狂ったように鳴り響いているってのに、
まずいよ、絶対まずい。
今すぐここからなんとか逃げないと・・・
あぁぁあ・・・あたしの松葉杖ぇぇぇえええ~~~

あたし的には
”ちょっと気分転換なのよ~”な風を装って
テーブルに手をついて伸び上がりながら
体を松葉杖に近い側に移動させつつ
SSに視線を落とし・・・

なんともバランスの悪い体勢で、
あたしはそのまま、その場に凍りついた。

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SSに写っていたのは、
通行人を見事なまでにふっ飛ばしながら、ワールで疾走するランサー。

いや~最近のカメラって性能いいのねぇ。
どうみてもこれ、あたしじゃん(血涙)

「こ、これは不可抗力だったんだ・・・
ほ、ほら、こんなご時勢じゃん、松葉杖ついてとぼとぼ歩いてるとさ
変なのに絡まれたりして、いろいろ面倒で・・・」

「そういえばーー
このぉ~街中ワールでーー重軽傷者10数名事件の少し前にーー
街の札付き連中がぁ~5人ほどぉ瀕死の重症、
更に金品を奪われるって騒ぎがあってぇ、
1人は軽症だったんだけどーーやられた相手について事情聴取したらぁ
泡吹いて倒れたって聞いたわん(ふさふさ)」

ふも姉の瞳が爛々と輝きだしていた。
2月の厳寒期だっていうのに、
あたしの全身から噴出す汗が床に滴る。

「ワール事件の被疑者が
テレポーターからアウグにとんだという情報がございましたので
ちぇる様にご連絡いたしましたら、ふもふ様をお遣わし下さいましたの」

「ここについたと同時くらいにーーいすてぃすさんから連絡がきたわん(ふさふさ)」

「は、はは・・・そりゃ、なんともナイスなタイミングで・・・」
あたしは必死に松葉杖に手を伸ばす・・・

が、ふも姉はそれを軽快に後ろ足で蹴り上げ、
「遅くなったけど博愛固め(イスティス専用)だわん♪」

ハグハグぎゅぎゅ~むぎゅむぎゅむぎうぅぅ~~

そ、それだけはぁぁああああ~~~

ミシミシメキメキ、メキメキボキッボキボキッ!!!

「まあ、イス様、こんなところでお休みになられては・・・(涙目)」

「白目むいて、泡吹いて寝るなんて、お茶目ないすてぃすさんだわん♪
(ぺろぺろがじがじぺろぺろがじがじがじがじ)」

頭蓋骨にひび、両腕と肋骨が3・・・いや4本は逝ったな(遠い目)

「誰か、担架をお願いいたします」
落ち着いた声でカム姉が奥に声をかけると数人の少女たちが、
担架と脚と車のついたストレッチャーを用意して集まってきた。

「一番奥のお部屋にご案内して下さいませ」

担架に乗せられ、ストレッチャーに移された時、
何かが床に落ちた。

「財布見つけたわん♪(ふさふさ)」

あ、あたしの大切な戦利品がぁぁあああ~~~

「これで被害者の皆様にお見舞い金がお支払いできますわね^^」

天使のような悪魔の笑顔を浮かべる2人に見送られ、
あたしは教会の医療室に運び込まれた。

これじゃあ、チョコ争奪どころじゃないぃぃぃ~~~(吐血)

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こうなりゃ、怪我が治ったあかつきには
監視カメラなんかない場所でモンスターたちから
金品奪いまくってやる。
ああ、目にモノ見せて・・・

あたしは拳を握り締めたつもりだったが、
両腕骨折が追加されてるだけに指一本動かない(涙)

「あらあらイス様、そんな状態で暴れてはいけませんわ」

「そうだわん♪(ふさふさ)」

・・・誰のせいでこうなったのか、
よぉ~~~く考えて欲しいんだけど(-_-X)

「まずは十分な栄養を取って下さいませ。
お体を休めてから、怪我の治療をいたしましょうね」

「ちゃんと休まないとだめだわん♪
今後いすてぃすさんがちゃんと食べてちゃんと寝てくれなかったら、
わんことCymruさんがいすてぃすさんの枕元に泣きに行くことにするわん♪」

「はい、かしこまりました^^」

って、カム姉までぇぇええ~~~

「わんこの”きゅうぅん…くんくんくぅ~ん”とCymruさんの”(大泣)”
で合唱だよ~♪いすてぃすさんか~くごぉ~♪(ふさふさ)」

いや、そんな酷い精神攻撃うけたら
治るもんも治らんだろう(-_-X)。

「はやくぅ~元気になってもらえないとわんこ悲しい(しおしお)
踊り食いはやっぱり元気でびちびち踊るから美味しいんだよね~♪(ふさふさ)」

ふ、ふも姉ぇぇぇえええ~~~

ん?

”おかえり、イス(*´д`*)”

ギルチャが動いた。

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”何か、やつれちゃったんだって?・゚・(ノД`)・゚・”

ちぇるママの声。

”あ、たいしたことないから。全然だいじょうぶ。
ほんと、元気よあたし!”

あたしの両脇に、また冷たい汗が滲む。

”ま、そういわずに♪
実はね、
もうこれ飲めば栄養バランスばっちり。
疲れた体にこれ1杯っていう
そりゃ優れもんのドリンクがあるの。
センブリ・青汁、更に
クルネスのみんなの厚い励ましの入った逸品(*´д`*)
あとでみんなでお見舞い行く時、もってくね”

”わんわんわん、わかったわん♪(ふさふさ)。
お見舞いの後、ここでお茶飲む用意しとくわん♪(ふさふさふさふさ)”

”よろしく~~~(*´д`*)”

マテ、
みんながほっこりお茶会しているときに
あたしだけ、どう考えても激苦ドリンクでのたうちまわれと?
いや、これだけ全身骨折してたら
のたうちまわることも出来ず苦しめと?!

”バレンタインデーも近いし、ミルクチョコにほろ苦チョコ、
アーモンドチョコもってくね~(*´д`*)”

アーモンドチョコ・・・あたしの大好物だ。

「ギルドのみんなで、いすてぃすさんのお見舞いにくるわん♪
ここでお茶会してもいいかだわん♪」

「あ、あの~」
うっ、体の向きを変えるだけで激痛が走る。

「もちろんでございますわ(感涙)
カムロもお邪魔させてくださいませね」

「あ、あのさぁ・・・盛り上がってるとこ悪いんだけど・・・」

「わんこがお茶いれるよ~
ミルクとレモン、ストレートはお好みで~♪
ぬくぬくほっこりよ~♪(ふさふさ)」

「あたしもお茶とアーモンドチョコ欲しいな・・・」
一応主張してみる。

「いすてぃすさんは治療中だわん♪(ふさふさ)
特製のセンブリ・青汁、
更にクルネスのみんなの厚い励ましの入った逸品、
飲んだほうがいいわんわんわん♪(ふさふさふさふさ)」

「はい、それがイス様のためでございますわ」

「いすてぃすさんのためだからだわんわんわん♪(ふさふさふさふさ)」

「イス様のためですわね^^」

天使のような悪魔の笑みが燦燦と私に降り注ぐ。

ううぅ~~~なんで、なんで
あたしの人生だけ、こんなに激苦なんだぁぁあああ~~~

                   -完(-人-)-




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