エビデンスを示して!①単体の1mol
実験室や準備室を捜索していると、面白いものが見つかることがあります。今回は、これを見つけました。左はこの間 Amazonで見つけた感量10mgの秤ですが、見つけたのは右の「単体とその1モル」です。Fe,Cu,Al,Cの1モルが円柱になっています。で、これを使って次のように授業を組み立てました。教室にプロジェクターとポケットに秤・「単体と1モル」を入れて持って行きました。まず、それぞれの単体を見せて、「これは1molの単体です」「何でしょう?」銅はすぐ答えてくれます。「銅でーす」。じゃ、「エビデンスを示して!」「金属」「ピカピカしている」「色が銅」と、やりあっていると「重さ測れば」ときます。ちょうど、モル質量をやったところです。ベリーグットです!手前はiPadです。プロジェクターと画面ミラーリング(wifi使ったappleのシステム)で繋いで黒板に大きく表示してあります。「63.53g。周期表で確認。原子量と一致。実証できたね」同様にして、「これ何?」を繰り返しながら実証して行きます。見た目と手に持った感じで、アルミニウム、黒鉛は質量を計らずとも、あてる生徒がいます。面白かったのは、鉄。生徒は誰もが亜鉛と言います。それなら、「何グラム?」と予想させておいて、質量を計って見ます。周期表で原子量を見て「なあんだ鉄かぁ」と納得してくれます。その後、ゆっくり生徒に回覧。同じ1molでも質量と体積がずいぶん違うことを納得してもらいます。「物質量」の単元は、計算ばかりでつまらないのですが、少しは楽しんでもらえたと思います。このやりとりは10分以内ですみます。皆さんの準備室にも先輩の先生が買った「単体の1モル」がありませんか?捜索して見つけたら試して見てはいかがでしょう。私は教科書の記述は「仮説」と捉えて、「実証(エビデンス)」は生徒実験か演示実験でと考えています。(もちろん、生徒にはあえて言いませんけど)【参考】この報告内で使った器具については過去のリンクを貼っておきます。ここで、教室でプロジェクターと繋ぐのは教室にプロジェクターを背負っていってます→4/29ブログポケットに入る五百円の電子天秤(スマホサイズ、秤量500g,感量10mg)は安価なデジタルはかりを評価します→2/8ブログ測定器は校正が基本;安いデジタルはかり校正すれば実用になる→2/13ブログ