補習「見えない粒を見る」化学実験講義
今日から夏季講習です。2年生8名と3年生17名の7日間の補習を予定しています。今日は第1日目「燃焼と爆発:ものが燃える話し」です。以下は、3年生で行なった補習のKeyNote(MSではPower Pointに相当)の内容です。内容は2年生も同じです。初めの2枚はこの補習の目的と科学の方法をこの補習でも使うよという話。ついで、燃焼には「酸素が必要だ」では空気中の濃度はいくら?などと生徒に答えてもらいながら記入していきます。さらに、集気瓶に入れた酸素、窒素、二酸化炭素中でロウソクは燃えるかとの問い。面白いのは「窒素中でも燃えるかも?」と思う生徒が必ずいること。実験を見たことがないのです。理由を聞いて見ると、「空気の主成分だからなあ」とか「NO2ができるかも」とかいろいろでました。よく考えているなぁと感心もしながら、演示実験して、窒素ではちゃんと消えて決着。続いて、空気の分子イメージを考えます。1億倍分子模型O2とN2を用意して、1m四方の1億倍空気の模型を作るろうとしたら、何個のO2とN2の模型を入れれば良いか計算してもらいます。2,3年生共にこの計算の素養はありますが、結局計算できたのは1・2名。「単なる比例計算なんですよー」と正解を話して納得してもらいました。さらに、かたまりと粉、どっちがよく燃えるかを先ずは固体から。液体で続けて、固体(デンプン)での経験があるので液体(エタノール)では全員が正解。そして【問題6】気体です。フィルムケースにエタきよりノールを入れ気体にして、空気を入れて圧電素子で点火。音がパンとするので生徒は喜んでいます。「これは燃焼というより爆発ね」固体・液体の時より、酸素分子との衝突確率が増えて反応速度があるよね」てな話をしながら、反応速度の話を復習します。で、練習問題「鉄の燃焼」と「ガスの爆発」小さなビニール袋(傘袋1/3)にブタン1と酸素3体積を詰めたものとブタンだけのもの。予想の後、長い棒の先に付けた上記のビニール袋をアルコールランプの火に近づけて点火します。ブタンだけだとぐわっと火が出るだけですが、酸素が入っているとドンと爆発します。(実際にやってみようと考えている先生は一度相談してください。演示実験時にはかなり気を使ってやらないと事故の可能性があります。よくあるのは混合気体の量が多すぎで大きな爆発)ちょっとびっくりしてもらってから、紙コップロケットの検討を班で議論しながらやってもらいます。報告までして、1時間30分の補習が終わりました。明日は有機化学入門(分子間力の復習もかねて)です。