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アラブの星一番 サウジアラビア ブラブラ情報(中国留学保留中)

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アジアの星一番Ver2

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しのちゃん@ Re:サウジの国花(06/20) 今更ですが、 薔薇はターイフにあります。…
2007.11.04
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カテゴリ:エジプト

2007年10月13日(土)

夕食を食べ終わったら、ガイド達が、水タンク太鼓代わりに、叩いて、
エジプト風の唄を唄ってくれました。僕も、ポリボックスの蓋を持って、伴奏に
加わりました。

観客は、
 カルフォニアから来た青年
 エジプト人とアメリカ女性のカップル
 オーストラリアのメルボルンから来た、家族連れ。4人
です。ツアーは家族連れを除いた、僕を入れて4人だったのですが、キャンプ地で、
家族が合流しました。

ガイド達もあまり唄を覚えていなくて、日本の唄の番だ! などと囃し立てます。
しかし、残念なことに、カラオケかギターがないと唄えません
こんな時、手拍子かなんかで、調子良く唄える日本の唄、欲しいですねー!

どこへ行っても、このような状況に出会うので、数曲覚えておきたいものです。
どんな唄が、日本っぽくて、外人受けするでしょうか?


そんなこんなで、20時半を廻りました。
空を見上げれば、満天の星。それはそれは素晴らしいものです。

砂漠に泊まるのは、ヨルダンのワディ・ラムに続いて2度目です。
あの時も、月の光もなく、全くの星だけでした。

そして、今夜も、三日月は、太陽の後を追って、西の空へ消えました。
アポロンも、アルテミスもいない世界です。

あまりの美しさに、僕は、キャンプ地を離れて、さらさらした砂漠の上に、
バタリと倒れて神秘の星の世界に見入ったものでした。

ずーっと飽きもせず、見入っていましたが、が結構強くて寒い。
寒くて、我慢できず、キャンプに戻りました。毛布を2枚貰って、1枚は枕にして
マットレスの上に横になり、又、夜空を見上げました。

しかし、電球が1ヶ点いているので、星々の数は、激減です。
電気消してくれないかなー・・・、などと思っていたら、いつの間にか
眠りについていました。

     星きらきら

      星きらきら

       星きらきら

        星きらきら

         星きらきら

ふと目が覚めた。真夜中である。

「あ! しまった!」、星次は、寝過ごして、あの美しい星を見のがして
しまったかと、叫んだのであった。

しかしながら、くっくりと、大きくオリオンが、星次を見おろしていた。
調度、星次と、相向かうような位置に、オリオンがいるのだ。

「これほど、美しいオリオンを見た事があっただろうか?」、星次はつぶやく。
青白っぽいリゲルも、赤っぽいペテルギウスも、三ツ星も、日本で見るのと
同じである。しかし、輝きが違うオリオンの廻りに輝く星々が違う

「今、何時だろうか?」
星次は、腕時計を見たが、星の光では、時間が分からなかった。
「今、10月か? それで、オリオンが天井にいるってことは・・・、2時頃かな?」
星次は、北の夜空も見たくなった。

キャンプは、テントを張るでもなく、ジープの横に、風除けのシートを覆った
だけのものである。その南側に、マットレスを敷き、毛布をかぶって寝るのである。
星次が見上げる夜空は、真上から南側だけが見えた。

そっと起き出して、裸足で砂漠を歩く。足の裏をくすぐる心地よい

カシオペア座が見えた。
ダブリューの文字が、横に傾いて、ダブリューに見えない。
北斗七星はどこだろう?」

あるはずの、北斗七星が見当たらない。北極星も見つけられない。
「おかしいなー?」
星次は、星を見続けたが、見つからない。星が多すぎるのかも知れない。
諦めて、キャンプに戻る。

キツネが、一匹、キャンプ地を覗いていた。
星次を見ると慌てて、どこやらへ走リ去った。逃げることもないのに・・・。

横になって、再び夜空を見上げる。
オリオンに従う、大犬座。そして、子犬座。数ある星座の中で、これらの星座が
最も美しいであろう。
シリウスは、東京の空でも見つけられるほど明るい。マイナス1.5等星で
あるから、一番明るい星ではないだろうか? さそり座のアンタレスでも、
1等星なのだから。

オリオンから、もう少し北の方を見上げたら、がいた。プレアデス星団だ。
数個の星が見えるように思える。6個見えるはずであるが、星次には、
6個全部、見えなくて残念でならなかった。

オリオンに目を戻し、眺め続ける。
少しずつ、オリオンが、傾いているようだ。の方が動いている。


「お前は、今、何をしているのだ?」
オリオンの遥か彼方から、星次は、懐かしい声を聞いたように思えた。

「あれ?」、首を振って見る。
その時、右から左へ、すーっと、星が流れた。長い尾を引いて・・・。
「あ! お母さん!

星次は薄れていた記憶が戻って来たようであった。

星次の故郷は、太陽系を含む、銀河系が数十集まった銀河群の、
隣の銀河群にあった。その星は、数千万光年の遥か彼方にある。
調度、地球と良く似た環境の星で、星次の父親は、その星王である。

そうなのだ。星次は、その星の、王子様なのである。
その、星の王子様が、アジアの星一番と名を変え、時には、アラブの星一番
又、時には、亜州の星次朗、そして、星次と名を変えて、地球に居る。
既に、何十万年になるのだろうか?


人類を救うために、
いや、人類の女性を救うために、
いや、人類の日本の、女性を救うために、
いや、人類の日本の、悩める、女性を救うために、
いや、人類の日本の、悩める、若き、女性を救うために、
いや、人類の日本の、悩める、若き、美しい、女性を救うために。
(な、なんじゃー、それ? ん~?)

地球に降り立ったのである。
この目的が達成されねば、故郷の星の、国王としての資格を取れないのだ。
日本の言葉で言えば、武者修行をさせられているってことかも知れない。

しかし、星次は、未だに一人の女性も救っていない。
いや、逆に悩まされっぱなしなのである。
女性の心理は難しい。星次は、宇宙よりも奥深い女性が分からない。

いつ、故郷に帰れるのか?
悩みながら、それで、地球を、世界を彷徨っているのであった。


物思いに耽っていると、空一面の様子が少し変化しつつあった。
風も止んでいた。
どのように変ったのか? 説明に窮するが、真夜中でないと言う雰囲気である。
草木も眠る丑三つ時とは、表現出来ないような雰囲気が漂っている。
すこーし、全体が明るくなっているような・・・。

西へ少し傾いた、オリオンも、若干ながら、色あせた感がある。
相変わらず、威風堂々と夜空の天下人ではあるのだが・・・。

さらに、少し時間が経つと、東の空が、うっすらと明るみを帯びて来た。
東の空が明るくなる前に、全天がわずかながら、薄明るくなるのを知った。

それと共に、あれだけ冴え渡っていたオリオンも、徐々に薄くなる
子犬座のプロキオンも、同じような運命にある。
シリウスが、頑張って輝いているが、明けの明星の輝きに、相対して、
輝きが薄くなって行く。

やがて、あれだけあった、星々は、陰も形見えなくなった。



宇宙の神秘に、深い想いを抱いた、星次の夜も、夜明けと共に去り行った。
星次は? と見ると、全く普通の目立たない、風采の上がらぬ日本人である。

この夜の、あの物語は、真実なのか、それとも、夢想なのか?









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Last updated  2007.11.05 02:20:03
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