2007年12月25日(火)
ツーリストポリスは、サナアの町の北方にあります。
係官は、机と椅子のセットの、その椅子に座っているのが二人、
机はないが、椅子に座っているのが二人、合計4名の係官が部屋にいました。
椅子だけの係官が、「パスポートを」、と言うので、
「ハイ、どうぞ」、と渡しました。
「コピーは?」、と言うので、「そんなもん、持っとらん」、と答えました。
パスポートのコピーが必要だったようです。
しかし、バスを乗り継いで、ここまで来たし、コピーしに町へ戻るのも
面倒なので、黙って座っていました。
そうしたら、机を持っている係官が、「しゃーねーなー!」、と言う態度で、
パスポート持って、どこやらへ行きました。
しめしめ、作戦通りじゃわい、と、僕は、ほくそ笑んだのであります。
パスポートのコピーを、無料で、まんまとせしめました。
しかし、マーリブへは、一人では行けないと言いだしました。
「何でじゃー? どうしてなんじゃー!」
と、何度、問うても、旅行社同行でないと、パーミットは発行出来ない
と言うのです。
パスポートのコピー同様、黙っーていれば、何とかしてくれるだろうと、
やはり、だんまりを続けました。
しかし、これは、どうも規則か何か知りませんが、一人で行くのでは、
許可証は発行しない、と強硬です。
それでも、押し黙って座っていると、どこかへ電話しております。
そして、電話を差し出し、ここは、ツアー会社で、日本人客をツアーで
良く案内するガイドだ、と教えてくれました。
電話に出ると、明日、マーリブへ行く人は、まだ誰もいないから、もし
一人なら、120ドルであると、言います。
ひゃ、ひゃくにじゅーどるー!
いくらなんじゃ? イエメンリアルが、頭に入っているので、いきなり
ドルで言われても、ピンと来ません。
120ドルは、えっと、指を使って数え始めましたが、別に指を
使うまでもなく、1万と3千円くらいだと言う事に気が付きました。
ひ、ひぇー! 1万円と3千円だとー!
18日から24日まで、1週間、宿泊、移動、食事、ぜ~んぶ、ひっくるめて
2万円だったんだぞー!
それが、たった、1日で、1万円と、プラス、3千円だとー!
宿泊もなし、食事もなしでかー! ひぇー!
別に、この程度の金額は、普通だと思うのですが、この時は、上記の
ような計算が、頭を掠めて、「か、考えます、出直します。」、と
係官に告げて、ツーリストポリスを後にしたのであります。
参ったなー! どうしよう・・・、どうしよう・・・、どうしよう・・・、
ツーリストポリスの事務所をあとに、トボトボと歩き続けました。