テーマ:気になる女優さん(31)
カテゴリ:興味
あまり見ることのないBSを見ていたら「ワカコ酒セカンドシーズン」が放送されていた。
見ていてびっくり。武田梨奈が主演だ。 酒好きのOLがただ楽しそうに酒を飲み、おいしい食べ物を食べるというグルメものドラマ。 武田梨奈は特に良い食べっぷりというわけでも、酒豪っぷりというわけでもない。 ただ、お酒と食事を楽しむ。 ほんとうにおいしそうに食べる。 見ていてニヤニヤしてしまう。 一緒に食事をしている娘が、目の前でこんなにおいしそうに食べていたら嬉しいだろう。 武田梨奈は「空手美少女」としてデビューしたころから気にしていた。 以前に2回、書いた。 ハイキックガール、KGのあの武田梨奈。 可愛さで20%勝って、映画で200%負けた ~ジージャー「チョコレート・ファイター」と武田梨奈「ハイキック・ガール」 飛松陽菜と武田梨奈のW空手美少女が主演 「KG~Karate Girl」 ハイキックガールが2009年。あれから7年が経った。 武田梨奈は少し前、セゾンカードのCMで突然瓦を割る美女として注目され、朝の情報番組で瓦を割っているのを見た。 それ以前も映画や舞台で着々と「普通の女優」としてもがんばっているのは知っていた。 木屋町ダルマという映画で借金苦から風俗嬢になるメンヘラ少女の役をやると聞いて、キャリアアップしてるなと思った。 だが、昨年見た「進撃の巨人(実写版)」でリルという格闘女性(原作のアニとハンナとクリスタをまぜた様な設定の女性)の役で、また武田梨奈は格闘していた。 進撃の巨人を見た私は武田梨奈はこのまま「終わる」のだと思っていた。 以前、美人レスラーで女優を目指していた桜花由美が言った言葉がある。 「アクション女優は主演女優になれない」 主演女優の前には「アクションもの以外で」とついているのだろう。 確かに、少なくとも日本では志保美悦子を除いて大成したアクション女優は知らない。 志保美悦子にしても、キャリアの最後まで刑事役などアクション女優としての枠からは抜けきらなかったようだ。 しかし、今、武田梨奈がやっている26歳OLは、運動嫌いで平凡で酒と食べ物が好きなほんとうに普通の女性だ。 これはとんでもないことだ。 なぜなら、アクション女優としての武田梨奈は他の女優とは完全に格が違う「本物」だからだ。 空前絶後の逸材といって過言ではない。 アクション出身の女優に水野美紀がいる。 水野美紀は「普通の女優」としては大成した方だといえるが、そのバックグラウンドの少林寺拳法の技量はといえば、少なくとも本格的アクションで1本の映画が撮れるレベルではない。 武田梨奈はアクション女優として優れすぎているがゆえに「普通の女優」にはなれない。そう思ったのだ。 あながち的外れでもないだろう。 なにかのインパクトが強すぎると、それは先入観となり、偏見となり、観るものにフィルターをかけてしまう。 そうした意味で、悪いがハイキックガールやKGや少女は異世界で戦ったやハイキックエンジェルが興行的に成功しなかったのは武田梨奈にとって僥倖だったかもしれない。 ただ、セゾンカードでの注目は決してあなどれない。 「誰も知らないアクション女優が、心機一転、普通の女優やってみました」では決してないのも事実だ。 さて、ワカコ酒。 武田梨奈の演技はうまい方ではないのだと思う。 食事と酒を前にしたワクワクを語るナレーションもまだ改善の余地がありそうだ。 が、武田梨奈を使ったのは正解だ。武田梨奈の「普通さ」が光る。 武田梨奈が美人すぎないのが実にいいのだ。 これを、各事務所がプッシュしたい若手女優だとどうだろう。 武井咲だったら、剛力彩芽だったら、桐谷美玲だったら? ・・・顔がうるさい。 美人女優の鑑賞ドラマになってしまう。 武田梨奈はうるさすぎない。 クラスをさがせば2、3人はいそうな、合コンにきたらちょっと嬉しい、そんな絶妙なレベルで安心して酒と料理に集中できる。 それから、笑うと三日月の形になる目もいい。 おいしい料理を食べて、三日月の目になった武田梨奈を見ると、ほんとうに美味しいのだろうな、と思う。 (実際、美味しいのだろう) 料理を出されるとき「ありがとうございます」と丁寧にお礼するのもいい。 いやみがない。役のかんじがしない。礼儀がもともとできている人だからだろうか。 アクション要素を取り除いた武田梨奈のよさは、この普通さだ。 他の女優は美人すぎて「普通のOLです」と設定されても、どうにもしらじらしくなってしまう。 武田梨奈は違う。 なんというか、郵便局で働いていそうな、農協で働いていそうな、そんな感じの普通さがいい。 普通のOLをやらせるなら、これほどうってつけの女優もいない。 逆に言えば、そうした美貌だけでプッシュされたわけではなかろう状況で、この役を射止めることができたのも、アクションをやったおかげなのだが、武田梨奈にはこれからも「空手」「アクション」のフィルターはかかっていくだろう。 だから、それを払拭するためには他人の何倍も努力しなければならない・・・とは私は思わない。 いまは、普通さを武器にすればいいのだ。 この路線を行けばいい。 平凡な女優、並みの女優、華のない女優は掃いて捨てるほどいるのだろう。 だが、「普通の役をして違和感のない女優」というのはなかなか見かけない。 武田梨奈はそうなれる気がする。 個人的にはもうひとつ。三輪ひとみ、麻生久美子の後継者になってほしい。 三輪ひとみ、麻生久美子といえば「不幸な女」「幸薄い女」。 武田梨奈の容姿はこの二人に通じるなにかを感じる。 さらに言えば、この二人はそれでも華というかオーラというかなにかしらのうるささがあった。 武田梨奈はそのうるささを持たない点において、この2人を超えるかもしれない。 もう24歳になった武田梨奈。 そろそろアラサーの演技も見据えてキャリアを積まなければならない。 その普通さ。「普通のOLの役です」と紹介して「どこが普通だよ!」と突っ込まれないのが武田梨奈の強みだ。 もう、素質といってもいい。 あと、最後に、武田梨奈を美人枠に押し込もうとがんばってメイクするのは絶対にダメだ。よさが消える。 ワカコ酒は面白いので、これから毎週録画することにした。 武田梨奈だから見たいではなく、面白いから見たいドラマを武田梨奈がやっていることがうれしい。
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最終更新日
2016/07/20 07:23:01 PM
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