1199695 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

だっちん堂(死ぬまでガンダマー?)

だっちん堂(死ぬまでガンダマー?)

幻のモビルスーツ(没編)

■■幻のモビルスーツ(没編)

 ガンダム作品には,ぎりぎりまで登場が予定していながら没になったMSが多い。
 ここでは,それらを簡単にまとめてみよう。

1.機動戦士ガンダム
 ガンダムが打ち切りを食らったのは有名な話。(別枠で本来予定されていたサブタイトルをまとめてある。)そのためにジャブロー攻略戦のエピソードが圧縮され,登場するはずであったMSが没になっている。
 EMS-05(アッグ),MSM-04G(ジュアッグ),MSM-04N(アッグガイ),MSM-08(ゾゴック)がそれで,これらは番組終了後,リライトの上プラモデル化された。


2.機動戦士Zガンダム
 Zガンダムのジャブロー降下作戦前後には世界観の継承のため(実際はスポンサーであるバンダイとの話し合いの結果)MSVのMSが登場することになった。そこでは,MSVで比較的人気があった機体と,マイナーな機体がいくつか選ばれ番組登場用の設定が起こされたのである。
 ところが,設定まで起こされながら登場予定がカットされたMSがある。YMS-08A(高機動実験機)がそれで,代わりにMS-11(アクトザク)が登場することになった。
 おそらく,実験機が複数登場するのはまずいとの判断があったのでは?


3.機動戦士ガンダムZZ(その1)
 ZZガンダムにおいてもいくつかの機体が登場直前で没になっている。
 ZZは,当初永野護と藤田一巳が中心となってデザインワークを行う予定であり,実際ZZガンダムは藤田版(すぐに没)と永野版(数回アップデートされている)が,ネオジオンのMSは永野版のデザインがかなり進んでいた。(また,出渕裕版もかなりの数存在する)ところが,紆余曲折の末二人がデザインワークから降りることとなり,MSデザインが白紙に戻ってしまい急遽MSのデザインコンペが行われることになったのである。このコンペでZZガンダムのベースデザインとなったのが,明貴美加と小林誠のデザインである。
 あまりにも急であったので,ZZの発表時には正式なデザインが間に合わず,機首無しのGフォートレスの資料が出回った。機首部のダブルビームライフルの変形設定ができたのは番組開始直前である。また,同様にガザDの資料も永野版が出回ったこともある。

 なお,永野版ZZであるが,紆余曲折の後ニュータイプでワイツミラージュとして発表されたのもまた有名か(^^;

 ちなみに,デザインがすすんでおり,登場が予定されていた機体は次のもの。
  ヌバ:出渕デザイン・ネオジオン軍
  ハイパス:出渕デザイン・連邦軍
  M9:永野デザイン・ネオジオン軍


4.機動戦士ガンダムZZ(その2)
 ZZガンダム中盤に旧ジオン軍の残党兵が登場することが決定し,そのためのMSデザインの公募が行われている。(この辺のいきさつについてはモデルグラフィックス別冊ミッションZZに詳しい)このときに集められたスタッフとしてはモデルグラフィックスやホビージャパン,Bクラブといった模型誌,伸童社といった設定参加のスタジオなどがあり,様々なアイデアが投入されている。
 実際に画面に登場したMSは,ドワッジ,ザクIII,ディザートザク,ジムIIIなどであるが,設定検討まで行われたMSは多い。具体的には以下のようなMSの登場もあり得たのである。
 Zプラス,デザートザク(カスタム),デザートゲルググ,マリンザク(改),いずれもデザイン的にはほぼ完成しており,修正の後,ガンダムセンチネルやZZ-MSVとして世に出ている。


5.機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
 本作も当初は永野護デザインのMSを起用予定であったが,降板により出渕裕デザインのMSに変更されている。MSの名称については,Hi-Sガンダム,ナイチンゲールという名前が早くから情報として流されていたのだが,デザインが公開される前に変更になってしまっている。(Hi-Sとはシャアを超えるという意味で名付けられたらしい)
 その後,νガンダムとネオジオンのMSは出渕デザインの物でまとめられ,リ・ガズィ,ジェガンは各スタジオの協力(どう見ても鈴木雅久のものだが(^^;)でまとめられている。

 なお,徳間版小説のデザインは劇場版とは異なっている。また,角川版小説のνガンダムのデザインは後にゲームなどでまとめられたHi-νガンダムであり,サザビーの代わりにナイチンゲール(こちらは出渕デザイン)が登場する。


6.機動戦士ガンダムF91
 実は,続編たる後日談が企画されたことがあり,F91は完結する予定であった。
 しかし,実際には興行成績が思ったよりふるわなかったことと,テレビ企画が動き始めた(Vガンダムのこと)ため,映画の続編はあっさりと却下されてしまったのである。(ちなみに,そのまま制作が続いていれば'93年公開予定であり,Vガンダムの'94放映は事実上無理であっただろう。)
 いくつかの機体のデザインは進んでいたとされるが,名称だけわかるものがいくつかあるのみにとどまっている。


7.∀ガンダム
 作中では発掘兵器ということで数々のMSなどが登場している。例えば,カプルはZZのカプールの設定画をそのまま再利用している。また,ボルジャーノンはザクをズサンはズサをリライトした物である。
 ところが,実際には登場しなかったMSなども数多い。簡単にまとめてみよう。

・MS-08TX(イフリート)
 ミリシャ側で登場予定がザクと入れ替わる。

・RGC-80(ジムキャノン)
 ウィル・ゲイムのMSとなるはずであったが,キャノン・イルフートに変更。
 なお,初期シナリオでは「ヘビガン」と記述されていたらしい。

・NRX-055(バウンドドック)
 ディアナカウンターの発掘兵器となるはずであったが,ムットゥーに変更。
 変更理由は監督の「さくらさんのMSが見たい」の一言。

・ホワイトベース
 ウィル・ゲイムの発掘している宇宙船になるはずであったが,ウィルゲムに変更。
 あまりにもあざとすぎるとのこと。(ホワイトベースは宇宙で沈んでいるし。)

・OZ-10VMSX(ガンダムアクスレプオス)
 漫画版で登場。登場の可能性はあったが,実際にはカスタムカプルがその役目となった。

・MSZ-006(Zガンダム)
 登場予定ではあったが,これもまたあざといということで没。


© Rakuten Group, Inc.