ダディ夫の部屋

かたり詐欺

「市役所の方から参りました~。このたび、団地内の生ゴミの焼却炉を設置することになりまして・・・。一軒あたり五千円を負担して頂くことが市議会で決定いたしました。」

「保健所の方から参りました。最近、中高年の方に性病が流行っておりまして、そのための検査薬をお持ちしました。わざわざ病院に行かなくてもご自身で検診でき、その結果を保健所にお知らせ下さればいいのです。検査薬は三千円です。」

「地震が起きた場合のための調査に役所の方からやってきました。調査は無料です。もし補修が必要だと分かっても、市が金額の半分を負担してくれるんですよ。」

「文部科学省の方からやってきました。お子さんの学習についてアドバイスさせて頂きます。指導料は無料ですが、お勧めする教材は各自負担となっておりますのでご了承下さい。」

公権力に弱い人は多いと思う。
警察、市役所職員、裁判所執行官の格好で現れ、それらしい名刺なり身分証明などを提示されたら、黙って言うことを聞いてしまうのが普通だろう。
つまり、それらしい服装で来られると、人は「疑う」能力を奪われてしまう傾向にあるようだ。
しかも詐欺師たちは、もっともらしい専門用語をよく勉強している。
わざとらしく「署に電話してみます」などとやって、相手に難しい専門用語を聞かせるという自作自演も行う。
これらはすべて権威付けや信頼性を高めるテクニックである。
実際の被害者がその場でこれらの巧妙なテクニックに気づくことはあまりないであろう。
なぜなら、詐欺師たちの振る舞いは堂々としており、まったく偽者臭さを感じさせないからだ。
もちろん、「市役所から来ました」ではなく、「市役所の方から来ました」で、逃げ道を用意しておく周到さがある。

かたり詐欺の場合は、「無料診断⇒実費の請求」という図式が多い。
また、騙されても諦めのつく金額設定がなされていることも注目すべき点であろう。
詐欺師たちは、主婦が怪しまずに財布を開く値段が、だいたい数千円から数万円ぐらいであることをよく知っているのである。

この場合は、どのような職員などが来ても、まずは、「電話で確認させて下さい」というとよいだろう。
もちろん相手は何だかんだ言い訳で取り繕おうとするが、気にせず電話口に向かうとよい。
また「代金がどうの・・・」と言われたら、銀行振り込みにするとか、今日は持ち合わせがないから明日集金に来てくれとか、直接届けるとか、その場で財布を開かないことである。



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