武士道
○ 武士道歩兵第125連隊 小林大隊は昭和二十年八月十六日大隊長以下壊滅した極東ソ連軍の南下を防ぐため壊滅するまで戦ってくれたから樺太の在留邦人は 逃れることができたシベリアの地獄から中立条約を破棄して南樺太に侵略してきた数十倍の極東ソ連軍を相手にしての獅子奮迅の奮戦自分が生き残るためでなく他の多くの人のために今では誰もその献身を 口にはしない護国神社で感謝する者もいないだろうでもそれでいい彼らは莞爾として そう言うだろうそれがサムライだからとそれが武士道だからと無我無私にして黙って死ぬのだとそれだからこそ 我々は 決して忘れてはならないのだ歩兵第125連隊小林大隊が斃れたのは敷香郡 敷香町 古屯昭和二十年八月十六日のことだと