天使の眠り (徳間書店) |
岸田 るり子 |
☆☆☆☆ |
医学部大学院に勤務する秋沢は、13年前に突然消えた愛した女性に偶然出会うが、同人物とと思えないほど変貌していた。かかわる男性の次々の変死の理由は?長編ミステリー |
禁断のパンダ (宝島社) |
拓未 司 |
☆☆ |
神戸でフレンチスタイルのビストロを営む新進気鋭の料理人が出あう謎の味覚の老人。素晴らしいグルメミステリーだが、後半は衝撃、後味悪く最後まで読まければ良かった。 |
幼な子われらにまれ (角川書店) |
重松 清 |
☆☆☆ |
バツイチ同志の再婚。実の娘と年に4回しか会えない彼を中心に、妻とその子供との葛藤、幾つもの哀しみ、切れない絆。相変わらずテンポのいい作者の語り口がいい。 |
メナムの濁流 (双葉社) |
鬼島 紘一 |
☆☆☆ |
企業など経済社会の裏面を描く社会派作家の作品。シャム湾のガス田開発に単身赴任した彼が巻き込まれた軍事クーテター、巨大利権をめぐって権力に翻弄される藤堂と美貌のタイ・ダンサーの悲劇など読み物としても面白い。、 |
カシオペアの丘で 上(講談社) |
重松 清 |
☆☆☆☆ |
40歳を目前にして悪性腫瘍で余命宣告。仕事は、守ってきた家族は?子どもの頃の幼馴染数人のそれぞれのドラマを交えながら話は進む。支える人支えられる人それぞれに、秘密があった。 |
カシオペアの丘で 上(講談社) |
重松 清 |
☆☆☆☆ |
限られた生の時間のなかで、ふるさとへ帰ってきた。幼なじみとの再会を果たし、過去の痛みを受けとめた俊介は、最後の旅に出る。北海道の雄大な自然を背景に、人生の素晴らしさを渾身の魂を込めて描ききる長編小説。 |
遺品整理屋は見た!!(扶桑社) |
吉田 太一 |
☆ |
日本初の遺品整理屋・吉田太一が体験した、壮絶な34のエピソードを掲載。孤独死、身内の自殺、負の遺産問題…。話題作なので読んでみたが、人ごとではない?(苦笑) |
運命の人 1(文藝春秋) |
山崎 豊子 |
☆☆☆☆ |
昭和46年春、大詰めを迎えた沖縄返還交渉の取材の中で、日本とアメリカの間で、ある密約が結ばれようとしていることに気づいた敏腕記者。あれから、40年経った最近、新たな証言で、この事件が再び脚光を浴びているので読み始めたが・・・ |
運命の人 2(文藝春秋) |
山崎 豊子 |
☆☆☆☆ |
密約の事実は、記者と公務員との不倫騒動へ。争点はすり替えられ、ペンを折られ苦悩する記者、スキャンダル記事に心を乱す妻。夫婦の溝は深まり、子どもたちも動揺を見せ始めた時、弁護団の真摯な励ましがふたりを支えた。そしてついに、初公判の朝が訪れ…。 |
タイ中進国の模索(岩波書店) |
末広 昭 |
☆ |
1990年代以降、激変を遂げたタイ。「中進国」となったこの国の民主主義と王制との調和、グローバル化への対応に揺れる社会の実像。経済専門語が多く私には難しすぎた。 |
定年ゴジラ(講談社) |
重松 清 |
☆☆☆ |
開発から30年。年老いたニュータウンで、日本を支えてきた男たちが、いっせいに定年を迎え始める。団塊の世代が迎えた生き方をユーモアと一抹の哀愁を交えながら優しい語りに共感。。 |
馬を追う女(朱鳥社) |
津島 彪 |
☆☆☆☆ |
拓けつつある北海道の小さな村・黒松内で8人の子どもたちと生きたおんな馬追・ヱツの愛と絆の生涯を描く。私にはとても懐かしい昔の暮らしが描かれ、物語も面白かった |
覇天の歌(講談社) |
岩井 三四二 |
☆☆☆ |
連歌で天下を取ってやる! 戦国の世に、連歌の力だけで名だたる権力者に近づいた、天下一の連歌師・里村紹巴のしたたかな生き様を描く。 |
われらの獲物は、一滴の光り(ロングセラーズ) |
開高 健 |
☆☆ |
ノンフィクションの領域でも瞠目すべき傑作を残した、開高健のエッセイ集。単行本初収録の18篇と厳選された47篇の計65篇あるが、読みやすいものと難しいものがある。 |